スリにあいにくいカバンの選び方と持ち方ガイド|出かける前にチェックする点

旅行や通勤でカバンを選ぶとき、見た目だけで安心してはいけません。ここではすぐにチェックできるポイントや、実際の使い方まで踏み込んで紹介します。荷物を守りながら快適に移動できるコツを、わかりやすくお伝えします。

目次

スリにあいにくいカバンをすぐに見抜くためのコツ

カバンを買う前や外出先でさっと確認できるポイントをまとめました。短時間で判断できれば、リスクを減らせます。

開口部の施錠が重要な理由

カバンの出入り口が簡単に開けられると、通りすがりに手が入るリスクが高まります。ジッパーが見える位置にあるか、マグネットだけで留める構造かを確認します。ジッパーがトップにあり、手が届きにくい内側に配置されていると安心感が増します。

留め具がしっかりしていると、短時間での抜き取りを防げます。ダブルジッパーでリングに南京錠をかけられるタイプや、ジッパーが重ね構造(フラップで覆われる)になっているものは効果的です。

外側からジッパーの位置が確認できる場合は要注意です。混雑した場所ではバッグを体の前に回す習慣をつけ、開口部を常に手で押さえておくと安心です。夜間や人混みでは、追加で小型のワイヤーやカラビナで固定しておくとさらに安全性が上がります。

購入時は実際に開閉して、片手で簡単に開け閉めできるか、留め具が緩まないかを試してください。旅先のベンチや電車で荷物から目を離す機会を減らすことが、何より効果的な防犯になります。

切り裂きにくい素材の見分け方

切り裂きにくい素材は触って固さや厚みを確認すると分かりやすいです。ナイロン系でもコーデュラやバリスティックナイロンと表記があるものは耐切創性が高めです。表面にツヤがあり、指で押してへこみが少ないものほど丈夫です。

ポリエステルに比べて厚手のナイロンや、繊維が密な織り目の素材は刃物に強い傾向があります。バッグ内部に金属メッシュや防刃シートが入っているタイプは、カタログやタグで「slash resistant」「cut resistant」などの表記を探すと見つかります。

ただし重さも増えるので、用途に合わせてバランスを考えましょう。試着できる店舗なら、バッグを軽く引っ張って縫い目がよれないか、表面に細かい傷がつかないかを確認すると参考になります。目立つ傷がつきにくいダークカラーや微粒子のテクスチャ加工も傷を隠しやすく向いています。

外で買う場合は、ブランド説明やタグの素材表記を必ずチェックしてください。信頼性のあるメーカーであれば、素材の種類や加工方法を明記しています。

カバンの持ち方で危険を減らすポイント

持ち方ひとつで狙われやすさは大きく変わります。混雑時はバッグを体の前に抱える、斜めがけはストラップを短めにして体に密着させる、といった基本を習慣にしてください。

バスや電車で立っているときは肩掛けバッグを片手で押さえる、座っているときはバッグは膝の上に置くなど、バッグと自分の間に距離を作らないことが重要です。後ろポケットに財布を入れるのは避けましょう。簡単に触られるリスクが高まります。

人混みでの移動や観光中は、バッグの開口部を常に自分側に向けること。買い物袋や荷物が増えたときは、貴重品だけ小さなポーチにまとめて身に着けると安心です。また、子ども連れや荷物が多い場面では、バッグの重心が後ろに引っ張られないようにストラップを体にフィットさせる工夫が役立ちます。

夜間は照明の明るい場所や人通りの多い道を選び、バッグを持つ手を隠さないようにしましょう。ちょっとした工夫で狙われにくくできます。

貴重品は小分けにして被害を抑える方法

全部を一つの場所にまとめると、失ったときのダメージが大きくなります。財布、スマホ、カード類、パスポートは複数の場所に分けて持つことでリスク分散になります。

おすすめの分け方は、よく使う現金とカードは手の届きやすい内ポケットへ、予備のカードや重要書類はバッグ奥のジッパー付きポケットへ、パスポートなどはホテルのセーフティボックスかウエストポーチへ入れる方法です。

小さなジップポーチやカードケースに分けておくと、必要なときにすぐ取り出せます。旅行中はクレジットカードやIDの写真をスマホに保存しておくと、万一の再発行手続きがスムーズになります。

紛失や盗難に備えて、緊急連絡先やカードの利用停止手順をメモしておくと安心です。分散して持つ手間はありますが、被害を最小限に抑える効果は大きいです。

旅行用と普段使いで入れ方を変える理由

旅先では普段以上にスリや置き引きのリスクが高まります。観光地や公共交通の利用が多い場面では、貴重品を胸側のポケットや体に密着するポーチに移すと安心です。

普段使いは取り出しやすさを優先しがちですが、旅行中は「出し入れの回数を減らす」ことを意識してください。買い物や交通機関の乗り降りで何度もバッグを開けると隙が生まれます。使う頻度の低いものはスーツケースやホテルの部屋に置いて、外出時の荷物を軽くする工夫も有効です。

都市間の移動が多いときは、貴重品の入ったバッグを常に手元か身に着けておくこと。慣れない街では警戒心を少し高めに持つだけで安全性は上がります。

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素材と作りで選ぶスリにあいにくいカバンの条件

耐久性と防犯性は素材と作りで決まります。長く使えるか、持ち歩きやすいかも合わせてチェックしましょう。

切り裂き防止素材の種類と特徴

切り裂き防止素材には代表的なものがいくつかあります。コーデュラナイロンは耐摩耗性が高く軽量で、日常使いと旅行の両方に適しています。バリスティックナイロンはさらに厚手で高強度ですが重量が増す点に注意してください。

金属メッシュやケブラー(アラミド繊維)を裏打ちしたタイプは刃物に強く、観光地や人混みでの安心感が高まります。これらは見た目だけでは分かりにくいので、製品説明の表記を確認するとよいでしょう。

布地の織り目が細かく、引っ張っても伸びないものは耐切創性が期待できます。表面処理で傷が目立ちにくくなる加工がされているものもありますので、タグの素材説明をチェックして選んでください。

ジッパーや留め具の耐久性の確認点

ジッパーは金属製か強化ファスナーかを確認しましょう。金属製でコイルがしっかりしているものは破壊されにくいです。ダブルジッパーでリングに南京錠をかけられる設計なら、被害抑止につながります。

留め具はマグネットのみのものより、フックやバックルでしっかり留まるタイプが安心です。プラスチックのバックルは壊れやすいので、耐久性のある金属パーツや頑丈な樹脂製を選ぶと長持ちします。

試着するときはジッパーを何度か開閉して引っかかりがないか、留め具が外れにくいかを確かめてください。機械的な故障が少ない製品ほど防犯面でも優秀です。

縫製や補強のチェックポイント

縫い目の間隔が狭く、ダブルステッチや補強布が使われている箇所は強度が高く長持ちします。持ち手の付け根やストラップの接続部は力がかかる場所なので、補強が入っているかを重点的に確認しましょう。

縫い糸の太さと糸目が揃っているかもポイントです。粗い縫い目はほつれやすく、長期使用で破損しやすくなります。内側のライニングが二重になっているか、継ぎ目にシームテープが施されていると水や汚れにも強くなります。

店舗で実物を触れるなら、持ち手を引いて全体の作りがよれてこないかをチェックしてください。信頼できるメーカーは補修パーツや保証を用意していることが多く、長く使う際に安心です。

フラップや重ね構造のメリット

開口部をフラップで覆う構造は、ジッパーを直接露出させないため抜き取りを防げます。さらにフラップの下にジッパーがあるタイプは二重の防護になり、短時間の接触から守る効果が高いです。

中身が見えにくい構造は視認性を下げるので、盗みの抑止力になります。フラップはマグネット内蔵でも良いですが、バックルなどで固定できるものがより安全です。

重ね構造は荷物の出し入れは少し手間になりますが、その手間が盗難抑止につながります。旅行時はこの少しの手間を許容すると、安全性がぐっと上がります。

撥水加工が役立つ場面

急な雨や飲み物の飛沫に対して撥水加工はとても役立ちます。中身を濡らさずに済むことで、カードや書類の損傷リスクを下げられます。外での作業や屋外観光が多い場合は、撥水性能のある素材を選ぶと安心です。

撥水加工は永久的ではないため、長く使うなら時々防水スプレーでメンテナンスすると効果が持続します。完全防水タイプは中に水が浸入しない反面通気性が悪い場合があるので、用途に合わせて検討してください。

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タイプ別に見る持ちやすくて狙われにくいカバンの選び方

バッグの形や掛け方で安全性と使い勝手は変わります。場面ごとに合うタイプを選んでおくと安心です。

斜め掛けバッグが向くシーンと使い方

斜め掛けは前掛けにして体に密着させられるため、観光や買い物で特に便利です。両手が空くので移動や写真撮影がしやすい点も魅力です。

ストラップは短めに調節して体にフィットさせると、後ろから手を入れられるリスクが下がります。複数ポケットがあり、貴重品を内部ポケットに分けて入れられるタイプを選ぶとより安心です。

大きすぎると前掛けにしたときに邪魔になるため、容量は必要最低限を目安にしましょう。観光地や混雑した電車での使用に特に向いています。

ボディバッグの安全な掛け方と注意点

ボディバッグは小型で体に密着しやすく、貴重品を身近に置けるため防犯上有利です。前側に掛けるのが基本で、チャック部分が常に自分側に来るようにします。

ただし小さすぎると必要なものが入らず、頻繁に出し入れして盗難リスクが上がります。必要なものが収まるサイズを選び、ポケットを使い分けると良いでしょう。

混雑時はバッグを前に回し、子どもや荷物で視界が遮られる場面ではバッグの位置を調整してください。長時間の使用で肩に負担がかかる場合は、幅広ストラップやパッド付きのものを選ぶと疲れにくくなります。

ウエストポーチで貴重品を守るコツ

ウエストポーチは体の一番安定した位置に着けられるため、抜き取りに強いです。前側の位置で着け、貴重品はジッパー付きの内ポケットに入れておくと安心です。

服の内側に入れて隠すスタイルも有効ですが、取り出しに手間がかかるので用途に応じて使い分けてください。旅行中はパスポートや現金の一部をここに分けておくと安心感があります。

走ったり動き回る場面ではしっかりベルトを締めてズレるのを防ぎましょう。軽く洗える素材を選ぶと汗をかくシーズンでも清潔に保てます。

防刃仕様リュックの利点と使いどころ

防刃仕様のリュックは背面や側面に耐切創素材が組み込まれており、公共交通機関でのスリ対策に向いています。大きな荷物を入れつつも中身を守れる点が魅力です。

背負うと背中側になるため、混雑時は前に抱えるとより安全です。旅行や通勤で長時間使う場合は、背負い心地や通気性も確認すると快適に使えます。

キャンプやアウトドアには耐久性のあるタイプが便利ですが、街中では目立ちすぎないデザインを選ぶと良いでしょう。

手持ちバッグで気を付けるポイント

手持ちバッグは取り回しが良い反面、腕を伸ばした隙に狙われやすい面があります。混雑時や夜間は手でしっかり持ち、床に置かないことが大切です。

持ち手の付け根が補強されているか、バッグ自体の重心が安定しているかを確認すると転倒や落下のリスクを減らせます。クラッチ風の小型バッグは防犯性が低くなるので、貴重品は別に分けると安心です。

小型セキュリティポーチの活用場面

小型のセキュリティポーチは薄くて服の下に隠せるため、パスポートや予備カードの保管に向いています。海やプールに入る際もウォータープルーフタイプを使えば安心です。

旅行中の二重管理として、メインバッグとは別に一部の貴重品をここに入れておくとトラブル時に役立ちます。軽くて邪魔にならないので、荷物が増えたときの保険として持っておくと便利です。

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旅行や通勤で使える防犯機能とアイテムの使い分け

バッグに追加するアイテムで安全性を高めることができます。用途に合わせて選ぶと効果的です。

ワイヤーと南京錠の選び方と取り付け方

ワイヤーはバッグと固定物を結ぶことで置き引きを防ぎます。細すぎると切断されやすいので、太さと材質(ステンレスワイヤー推奨)を確認してください。南京錠は小型でも耐久性のあるものを選び、ダブルジッパーのリングにかけて使います。

取り付け方は簡単で、座席や柵にワイヤーを回し、バッグのハンドルやジッパーにつなげます。短時間の席外しやカフェでの利用に便利ですが、完全防御ではないことを念頭に置いてください。

鍵は予備をホテルに置くか、スマホアプリ連携のスマートロックを使う選択肢もあります。利便性と安全性のバランスを考えて選んでください。

スキミング防止機能はどこを見るべきか

カードやパスポートの電子読み取りを防ぐための素材は、金属繊維やアルミ層を内蔵したライニングが一般的です。製品説明に「RFID blocking」や「anti-skimming」と書かれているか確認しましょう。

薄いカードケースやパスポートカバーであれば、ポケットサイズで携帯しやすく、改札や支払い時に必要なカードだけ取り出す運用が便利です。すべての財布に入れておくと使い勝手が落ちるため、用途に応じて分けてください。

GPSタグやアラームの活用法

小型のGPSタグをバッグに入れると、紛失時に位置を追跡できます。Bluetoothタイプは範囲が限定されますが、反応が早く使いやすいです。バッテリー管理が必要なので、旅行前に充電状態を確認してください。

アラームはバッグが離れたときに大きな音で知らせてくれるため、人混みでの置き引き防止に役立ちます。目立つ音が出るため盗難抑止効果もありますが、誤作動には注意してください。

どちらも万能ではないので、複数の対策と組み合わせて使うと安心です。

貴重品を分散して持つ例

カード類は二つに分け、メイン財布とウエストポーチに分散する方法があります。現金も一部は小銭入れ、残りは別に保管しておくと良いでしょう。パスポートはホテルの金庫と携行用に分けておくと安心です。

具体的な配置例:

  • メインバッグ内のジッパー付きポケット:予備カード、替えの現金
  • ウエストポーチ:日常的に使う現金とカード
  • ホテルの金庫:大きな書類や余分な現金

分散すると被害が出ても影響を小さくできます。

外側と内側で収納場所を分ける理由

外側ポケットは取り出しやすい反面、狙われやすい場所です。よく使う小物は外側に入れつつ、貴重品は内側のジッパー付きポケットへ入れておくと安全です。

写真や紙類など人目につきやすいものは外側にし、カードやパスポートは奥深くにしまう習慣をつけるといいでしょう。ポケットごとに用途を決めると混乱が少なく、急いでいるときも安心です。

服装に合わせた目立たない持ち方の工夫

派手なブランドロゴや高級そうなバッグは盗難のターゲットになりやすいので、旅行中は控えめなデザインを選ぶと安心です。コートやジャケットの下に隠れるスリムなバッグは視認性を下げられます。

また、バッグと服の色を合わせると目立ちにくくなります。夜間や人通りの少ない場所では、バッグを体の前に持って目につきやすくすることも防犯対策のひとつです。

安心して出かけられるカバンの選び方

最後に、用途別の選び方をまとめます。通勤と旅行で重視する点を整理して、自分に合った一つを見つけてください。長く使えるものを選べば、手入れも楽になり気持ちよく外出できます。

おすすめのチェックリスト:

  • 開口部が体側に来るか、ジッパーが覆われているか
  • 切り裂き防止素材や裏打ちがあるか
  • 縫製や持ち手の補強がしっかりしているか
  • ストラップの長さ調整で体に密着できるか
  • 撥水加工や内ポケットの配置が用途に合っているか

これらを基準に、試着して持ち心地や取り回しを確認してください。出発前に荷物を最小限にまとめておくと移動が楽になり、防犯にもつながります。安全で気持ちよく出かけられるバッグを見つけてくださいね。

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この記事を書いた人

アルルのアバター アルル アルル制作所 取締役

世界中を旅するクリエイターのアルル。
美しい風景、素敵なショー、現地ツアーをとことん楽しむ旅行情報を発信。一人でも多くの人に親子旅や女子旅を楽しんでもらえるよう、世界の素敵な風景やスポットをご紹介。
アルル制作所 岩永奈々が運営。

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