ベルギー観光モデルコースで迷わない！日数別に回る街と移動プラン

ベルギーはコンパクトで鉄道網が発達しているので、観光プランを立てやすい国です。滞在日数に合わせて町を絞れば移動も楽になり、名物グルメや美術館、城巡りなどバランスよく楽しめます。ここでは日数別の回り方や都市ごとの見どころ、移動手段やチケットの使い方、食と宿のポイントまで、旅先で役立つ案内をわかりやすくまとめました。

ベルギーの観光におすすめのモデルコースで旅程をすぐ決める

ベルギーは主要観光地が鉄道でつながっていて、短期旅行でも効率よく回れます。滞在日数に合わせたモデルコースで、朝から夜まで無理なく楽しめる流れを提案します。

1日ならブリュッセルで定番を押さえる

首都ブリュッセルは見どころが歩ける範囲にまとまっています。朝はグラン＝プラス（世界遺産）の荘厳な広場で写真を撮り、その周辺にある王の家（市立博物館）やギルドハウス群をゆっくり眺めましょう。徒歩圏内にある小便小僧は混雑しやすいので午前中に寄るのがおすすめです。

昼はギャルリー・サンチュベールのカフェでベルギーワッフルやショコラを楽しみ、午後はマグリット美術館や王立美術館でアート鑑賞を。時間があれば欧州連合エリア（ディプロマティック地区）や聖ミッシェル大聖堂の塔に登って市街の展望を満喫してください。夜はイクセルやサンカトリーヌ地区でビールとムール貝の夕食を。短い滞在でも雰囲気を存分に味わえます。

2日ならブルージュ宿泊で夜景も楽しむ

ブルージュは運河と中世建築の残る街で、夕方のライトアップが美しいので宿泊がおすすめです。初日はブリュッセルから列車で移動、到着後はマルクト広場と鐘楼を見学し、運河沿いを散策してベルフォート橋の風景を楽しんでください。運河クルーズに参加すると街の成り立ちが分かりやすく、写真スポットも押さえられます。

夕方は旧市街の路地を散策して、チョコレート店やレース店をのぞき、運河沿いのレストランで地元料理を。夜のライトアップは静かで情緒があります。翌日はベギン会修道院や聖血礼拝堂を回ってから、列車で近郊の小さな町に足を延ばすのもおすすめです。宿泊すると朝の静けさも楽しめます。

3日ならブルージュとゲントをじっくり回る

3日あればブルージュとゲントを両方じっくり見て回れます。初日はブルージュで運河と旧市街を満喫し、2日目は列車で20〜30分のゲントへ移動。ゲントではグラヴェンステーン（城）や聖バーフ大聖堂の祭壇画、旧魚市場周辺のカフェ巡りがおすすめです。街は歩きやすく、川沿いの散策路や橋の眺めも楽しめます。

夜はゲントの学生街で活気ある居酒屋や地元ビールを試してみましょう。3日目はブリュッセルへ戻るか、アントワープへ足を伸ばすのも可能です。時間配分に余裕を持てば美術館や博物館も無理なく回れます。

4日以上ならアントワープや南部も訪ねる

4日以上滞在できるなら、アントワープやナミュール、ディナンなど南部の町も組み込むと旅が広がります。アントワープはフランドル派絵画やダイヤモンド商業で知られる街で、中央駅から市内は徒歩やトラムで回れます。ルーベンスの家や美術館、繁華街のショッピングも楽しいです。

一方、南部のナミュールやディナンは自然と要塞の景観が魅力で、ライン川の支流沿いの風景や城の眺めが落ち着きます。レンタカーでの移動を検討すると山間部の小さな町も自由に訪ねられます。日程に余裕があれば食やワイナリー巡りをゆっくり入れてください。

移動は列車を中心に効率よく回る

ベルギー国内は列車網がきめ細かく、都市間の移動は基本的に列車が便利です。主要都市は30分〜1時間台で結ばれていることが多く、移動時間を短縮すると観光時間が増えます。都市間はIC（インターシティ）列車が早く快適で、切符は駅の自動券売機や公式サイトで購入できます。

市内移動はトラムや地下鉄も発達しているので、短距離移動はそれらを活用するとスムーズです。週末や祝日は運行ダイヤが変わることがあるので、出発前に時刻を確認してください。荷物が多い場合や郊外へ行く際はタクシーやレンタカーも便利ですが、駐車や通行規制に注意が必要です。

日数別で選べるモデルコース例

滞在日数に合わせてどの町をどれだけ回るかの目安を、移動時間や見どころをふまえて提示します。朝のスタート時間や夜の過ごし方も想定して組むと安心です。

1日モデル ブリュッセル中心の歩き方

朝早めにグラン＝プラスへ向かい、市内観光をスタートします。広場を一周したら、徒歩で王の家や市庁舎を見学し、近くのカフェでワッフルを軽く食べてエネルギー補給してください。午前中はマグリット美術館か王立美術館のどちらかに絞ると時間に余裕が生まれます。

昼はサンカトリーヌ地区でムール貝やシーフードランチを楽しみ、午後はアトミウムや欧州議会エリアまで足を伸ばして近代的な景観も味わいましょう。夕方はサンテミリオン周辺やイクセルのレストランでビールと地元料理を楽しんでから宿へ戻るプランが無理がありません。

2日モデル ブルージュとブリュッセルの組み合わせ

1日目は午前にブリュッセルを軽く観光して午後の列車でブルージュへ移動する流れが便利です。ブルージュ到着後はマルクト広場や鐘楼、運河沿いを散策し、夕方のライトアップまでゆっくり過ごします。夜は地元ビールを味わって宿泊。

2日目はベギン会修道院や聖血礼拝堂を見てから、午後にブリュッセルへ戻るか、時間が許せば北へ向かって小さな町へ短時間の立ち寄りも可能です。移動時間を抑えると観光が楽になります。

3日モデル ブルージュとゲントを巡る周遊

初日はブルージュで旧市街を満喫、2日目は列車でゲントへ移動して城や教会、運河沿いの散策を楽しみます。夜はゲントの飲食店で地元料理とビールを試してください。3日目はブリュッセルへ戻り、残りの美術館や買い物を済ませるか、アントワープへ足を伸ばすこともできます。列車の本数が多い区間なので移動が楽です。

4日モデル アントワープを加えた文化巡り

1〜2日でブリュッセルとブルージュを回り、3日目にゲント、4日目にアントワープを組み込むと美術と歴史を深められます。アントワープでは中央駅周辺からルーベンスの作品を展示する美術館や大聖堂、ショッピングストリートをゆっくり回ると満足度が高いです。移動は列車でつなぎ、夜は各都市の名物料理を順に味わいましょう。

5日モデル 郊外の小都市も組み込む

5日あるとナミュールやディナンなどワルロン地域まで足を伸ばせます。自然の景観と城塞を楽しみながら、町歩きや川沿いのカフェでのんびり過ごす時間が取れます。アントワープやゲント、ブルージュと組み合わせて、都市と田舎の両方を味わうプランがおすすめです。列車とレンタカーを併用すると行動範囲が広がります。

旅のペース別に優先する観光地の決め方

短期なら移動時間を最小限にするため、1〜2都市に絞って滞在を深めるのが楽です。余裕がある場合は都市間移動を組み込み、朝と夕方の街の表情を楽しんでください。美術や建築が好きならブリュッセルとアントワープ、風情を味わいたいならブルージュとゲントを優先すると満足度が高くなります。

都市別おすすめルートと見どころ

各都市で無理なく回れる順路と見どころを案内します。徒歩と公共交通の併用で観光しやすいルートを中心に紹介します。

ブリュッセル グランプラスと周辺を効率よく

朝はグラン＝プラスを起点に、周囲のギルドハウスや王の家を見て回りましょう。そこからサント＝シャペル的な小路を通って小便小僧へ向かい、近くのカフェで休憩します。午後はマグリット美術館かベルギー王立美術館に行き、夕方はイクセルやサンカトリーヌ地区でディナーを楽しんでください。

市内中心は徒歩で十分回れますが、アトミウムや欧州地区へ行く場合は地下鉄やトラムが便利です。観光案内所で地図をもらうと回りやすくなります。

ブルージュ 運河とマルクト広場を散策

マルクト広場と鐘楼をまず訪れ、塔の上から街を一望しましょう。運河沿いを歩き、ベギン会修道院や聖血礼拝堂を見学します。運河クルーズは所要30〜40分で主要スポットを抑えられるので時間がない場合におすすめです。

夕方のライトアップや朝の静かな旧市街も魅力的なので、宿泊して両方を楽しんでください。小さなショップやチョコレート店を巡る時間も確保するとよいです。

ゲント 城と教会を徒歩で回るルート

中心の聖バーフ大聖堂から出発し、グラヴェンステーン（城）へ向かいます。城の見学後は旧魚市場とウォーテルライト地区で川沿いの景色を楽しみ、カフェで休憩しましょう。美術館や小さなブティックも点在していますので、ゆっくり回れます。

夜はライトアップされた橋や運河沿いが美しく、学生街の飲食店で賑わいを感じられます。

アントワープ 美術館と市場を中心に回る

中央駅の壮麗な建物を見た後、ルーベンスの家や大聖堂を訪ねて美術鑑賞をしましょう。ショッピングストリートや市場広場も近いので、地元グルメをつまみながら歩くのが楽です。ダイヤモンド地区は見学だけでも興味深く、時間があれば港エリアへ足を伸ばして現代的な風景を楽しめます。

ディナンとナミュール 自然と城の散策

ワルロン地域のナミュールやディナンは川沿いの断崖や城塞が魅力です。ディナンでは城の展望台からの眺めが圧巻で、ナミュールは旧市街の散策とフォーヴィレ要塞の散歩道が人気です。列車とバスを組み合わせるか、レンタカーで回ると効率的です。

日帰りで行ける近隣の町一覧

• アントワープ：ブリュッセルから約40分
• ゲント：ブリュッセルから約30〜40分
• ブルージュ：ブリュッセルから約1時間
• ナミュール：ブリュッセルから約1時間〜1時間半

これらは日帰りで訪れやすく、朝早く出れば十分観光できます。

移動とチケットの便利な使い方

列車や市内交通の基本と、チケット購入のコツを紹介します。駅や公式サイトを活用するとスムーズに旅が進みます。

国内列車の基本と乗車券の買い方

ベルギー国内はSNCB（フランデレン語ではNMBS）が運行しています。駅の自動券売機や窓口、公式サイトでチケットを購入できます。短距離は自動券売機が便利で、クレジットカードが使える機械が増えています。IC列車は座席指定が不要なことが多く、出発前にチケットを買っておけば列車に乗れます。

切符は改札がない駅もあるため、乗車前に必ず打刻機で刻印するか、電子チケットの表示を忘れないようにしてください。朝夕のラッシュ時は混雑する路線があるので、余裕を持った移動計画を立てましょう。

都市間の所要時間と移動の目安

主要都市間は短時間で移動できます。例としてブリュッセル〜アントワープ約40分、ブリュッセル〜ゲント約30〜40分、ブリュッセル〜ブルージュ約1時間です。これらを基準にすると日程が組みやすくなります。地方の小さな町へ行く場合はローカル線やバスを使うことになり、所要時間が長くなることがあります。

ブリュッセル市内はトラムと地下鉄を活用

市内はトラムや地下鉄、バスが発達しています。中心部は徒歩でも回れますが、アトミウムや郊外の施設へ行くときには地下鉄が便利です。ICカードや回数券的なものは地域によって異なるので、滞在中の利用頻度に応じて1日券を検討するとお得な場合があります。

列車は駅か公式サイトで購入すると安心

SNCBの公式サイトやアプリでチケットを買うと、時刻変更や遅延情報が確認しやすく安心です。第三者サイトは手数料がかかることがあるので注意してください。印刷不要の電子チケットが一般的で、画面表示で乗車できます。

レンタカー利用の利点と駐車の注意点

郊外の小さな町や自然地帯を回るならレンタカーが便利です。フランダース、ワロン地域での道は整備されていますが、狭い路地や石畳の旧市街は運転が難しいことがあります。町中心部の駐車場は有料で制限時間があるため、宿泊先の駐車場を事前に確認すると安心です。

空港から市内への代表的なアクセス方法

ブリュッセル空港（BRU）から市内へは列車で中央駅（南駅・マリーン駅など）へ約20分でアクセスできます。列車はターミナル駅の地下から出ていることが多く、スーツケースがある場合でも便利です。低コスト空港（ブリュッセル・シャルルロワなど）を利用する場合はエアポートバスが運行しており、所要時間は長くなるので到着時間に余裕を持って移動してください。

グルメと宿泊で旅の満足度を上げる

食や宿は旅の印象を左右します。名物の店や宿の選び方、予約のタイミングなどを抑えておくと安心です。

ベルギーワッフルやフリッツの名店ガイド

ワッフルはブリュッセル式（薄くて四角）とリエージュ式（甘くてもちっとした粒のある生地）があり、店によって焼き方やトッピングが違います。ブリュッセルではギャルリー近くの老舗カフェや、ブルージュの運河沿いの小さな店が評価が高いです。フリッツ（ベルギーのフライドポテト）は専用ソースを豊富に揃えるスタンドが多く、マヨネーズやアリオリ、特製ソースで味わうのが定番です。昼食や軽いおやつに最適です。

ベルギービールを楽しめる店の選び方

ベルギーは地域ごとにビールの特色があり、専門バーには樽や瓶の豊富なラインナップがあります。店を選ぶときは樽の状態やグラスの種類にこだわる店を選ぶと味わいが違います。店員におすすめを聞くと合いそうな銘柄を提案してくれます。度数の高いビールも多いので、少量から試すと良いでしょう。

チョコレート専門店の回り方とお土産選び

ショコラティエは街ごとに個性があります。ブリュッセルやブルージュの有名店では試食をさせてくれることも多いので、味見をして好みの詰め合わせを選びましょう。包装や保存方法も確認して、帰国時の温度管理や割れ対策を考えて持ち帰ると安心です。

地域ごとのおすすめレストランエリア

• ブリュッセル：サンカトリーヌ地区、イクセル周辺
• ブルージュ：マルクト広場周辺、運河沿い
• ゲント：旧魚市場周辺、学生街

これらのエリアには地元料理や多国籍の店がそろっていて、夜の選択肢が豊富です。

ホテルは立地で選ぶと移動が楽になる

観光中心に近いホテルを選ぶと移動時間が短縮でき、朝晩の散策も楽になります。列車で他都市へ移動する予定が多い場合は駅近の宿を選ぶと便利です。口コミで静かさや朝食の評価を確認すると滞在の満足度が上がります。

宿泊費の目安と繁忙期の予約のポイント

都市部の中心ホテルは繁忙期（夏・クリスマスマーケット期間・イベント開催時）に料金が高くなります。予算の目安としてブリュッセルやブルージュでの中級ホテルは1泊あたり€80〜€150程度が多いです。早めに予約すると選択肢が広がるので、旅行日程が決まったら宿を押さえておくと安心です。

日程が決まったらベルギー観光を楽しもう

行き先と移動手段が決まれば、あとは天候と開館時間の確認だけです。列車の時刻や美術館の休館日をチェックして、カフェでのんびりしたり夜景を楽しむプランも加えてみてください。荷物は動きやすさを優先しつつ、お土産や服装の余裕を持って準備すると旅がぐっと楽になります。良い旅を。