世界一速いジェットコースター「フォーミュラ・ロッサ」に乗る前に知っておきたい全ガイド

一度は、世界一速いジェットコースターに乗ってみたいですよね。海外で人気を集めるジェットコースターの魅力をご紹介します。

世界一速いジェットコースターの注目ポイント

フォーミュラ・ロッサってどこにある？

フォーミュラ・ロッサはアラブ首長国連邦のドバイにある「アブダビのフェラーリ・ワールド」ではなく、ドバイの「IMGワールド」やその他ではなく、正確にはドバイにある「Ferrari World Abu Dhabi」（ヤス島）に設置されています。主要都市からのアクセスはドバイ中心部から車で約1時間、アブダビ中心部からは20〜30分ほどです。

訪問時は、テーマパークの公式サイトで開園時間や休業情報を確認してください。祝日や特別イベントで変更が出ることがあります。また、ゲートでの保安チェックがあるため、手荷物検査の時間も見込んでおくと安心です。

最高速度と加速時間の正確な数値

フォーミュラ・ロッサは最高速度が240km/h（約149mph）に達します。静止状態からの加速は非常に速く、0→240km/hまでの到達は約4.9秒と言われています。これにより短時間で強い加速度（最大で約4.8G前後）がかかるため、初めて乗る人は驚くことが多いです。

こうした数値は公式発表を基にしており、気温や風速、車両の状態によって体感は変わります。数値だけでなくGフォースのピークと持続時間にも注意すると、体への負担をイメージしやすくなります。

乗車条件と身長・年齢制限

公式の乗車条件はアトラクションや国の規制で変わりますが、フォーミュラ・ロッサでは一般的に身長制限が140cm以上、成人または年齢に関する明確な下限（通常12歳以上など）が設けられることが多いです。妊娠中の方や心臓疾患、頸椎・背骨の持病がある方は乗車不可となる場合があるため、当日ゲートでの確認が必須です。

また、同伴者条件（未成年がいる場合は大人の同伴が必要）や体重制限、特定の補助具（義肢や一部の補聴器など）に関するルールもあるので、事前にパークのFAQを確認してください。

乗る前に知っておきたい安全対策

パーク側は乗車前にシートベルトとハーネスの二重確認、固定バーのロック確認を行います。乗る側も係員の指示に従い、しっかりと座席に深く腰掛け、ヘッドレストに顎を乗せないなどの注意を守ってください。金属探知や手荷物預かりサービスがある場合は利用を検討しましょう。

体調に不安があるときは無理をせず、代わりに緩やかなアトラクションを楽しむのが安全です。写真撮影やスマホの使用規則は厳しく、ポケットからの落下が想定されるものは事前にロッカーへ入れておく必要があります。

チケット価格と割引の探し方

チケット価格は時期と座席種別で変動します。繁忙期（冬〜春の観光シーズン）や週末は高めの傾向があり、公式サイトでは「スタンダード」「ファストトラック」など複数の選択肢が用意されています。早割やオンライン限定割引、複数日パスの利用で1日券よりも割安になることが多いです。

割引を探すコツは、公式サイトのプロモページ、旅行代理店のパッケージ、観光カード（都市パス）やクレジットカード特典を確認することです。当日購入よりも事前購入で入園がスムーズになります。

世界一速いジェットコースターに乗る前の準備

当日の快適さは事前準備で大きく変わります。体調管理、荷物のまとめ方、服装、薬の用意まで具体的に確認しておきましょう。

体調チェックの具体的な目安

乗車前は24時間以内の睡眠時間や前日の飲酒、普段の体調を確認してください。特に睡眠不足や二日酔い、風邪の初期症状は避けた方が無難です。胸の痛み、めまい、強い頭痛、最近の手術歴がある場合は乗らないことをおすすめします。

なお、基礎疾患（心臓病・高血圧・てんかんなど）がある方は主治医に相談のうえ、医師からの許可が得られない場合は搭乗を控えてください。妊婦は多くの施設で乗車禁止ですので、妊娠の可能性がある場合も避けてください。

荷物と貴重品の管理方法

ポケットに携帯や財布を入れたまま乗ると落下のリスクが高いので、事前にロッカーや荷物預かり所を利用してください。ロッカーはコイン式と電子ロック式があり、キャッシュレスが主流の施設もありますので小銭やカードを準備しましょう。

鍵や貴重品は必ずロッカーに入れ、乗車前に係員が指定する位置に置くようにしてください。貴重品を預けたくない場合は、落下防止のストラップ付きポーチやウエストバッグを活用すると比較的安全です。

服装と身につけてよいアクセサリー

安全のため、動きにくいスカートやゆるすぎる帽子は避けてください。おすすめはジーンズやスポーツウェアなど体にフィットする服です。靴は脱げにくいスニーカーが最適で、サンダルやヒールは避けましょう。

アクセサリーはネックレスや長いイヤリングなど、揺れるものは外すかロッカーへ。メガネは頭にかけるタイプやスポーツバンドで固定するか、コンタクトレンズの装着を推奨します。時計やスマートウォッチも落下の恐れがあるため外すのが無難です。

酔い止めや薬のおすすめと服用タイミング

乗り物酔いしやすい方は、出発の30分〜1時間前に市販の酔い止め（メクリジン、ジメンヒドリナートなど）を服用すると効果的です。薬によっては眠気が出るものがあるため、運転予定がある場合は注意してください。

常用薬がある場合はいつもの服薬スケジュールを守り、特に血圧や心臓の薬は忘れずに持参してください。アレルギー用の常備薬や鎮痛剤もあると安心です。

写真・録画は可能かどうかの確認ポイント

多くの高速コースターは乗車中の手荷物使用を禁止しており、スマホでの撮影も不可です。コースターによっては乗降口に公式の写真ブースがあり、走行中の写真を購入できます。

事前に公式サイトや現地の掲示で「撮影可否」「持ち込み禁止物」を確認してください。乗車前にロッカーへ預けると、下りた後に公式写真を購入できる場合が多く、安全面でも確実です。

乗車中の体験を快適にするコツ

短時間で強い加速がくるため、ちょっとしたコツで体感がかなり快適になります。座席選びや呼吸法、緊張のほぐし方を把握しておきましょう。

ベストな座席の選び方（前方・中央・後方）

前方は視界が広くスピード感を直に感じやすい一方で、振動やGのピークは比較的マイルドです。スリル重視の方に向きます。

中央はバランスが良く、加速とコースのねじれの両方を穏やかに体感できます。酔いやすい人や初めての人にはおすすめです。

後方は加速時や下りで強い引き込みを感じやすく、Gフォースのピークが強い位置です。スリルを最大化したい上級者向けです。

呼吸と視線の置き方で恐怖を和らげる方法

呼吸は深くゆっくりと鼻から吸い口から吐くリズムを意識すると、パニックを抑えやすくなります。短く浅い呼吸は不安感を増すため避けます。

視線は前方遠くの一点に固定すると回転や揺れの不快感が減ります。目を閉じるとめまいが強まることがあるため、慣れていない場合は目を開けて外を見る方が効果的です。

振動やGに備える体の緊張のほぐし方

乗車前に肩や首を軽く回し、腕や背中の力を抜いてください。座席にしっかり背中をつけ、腹筋を少し緊張させると衝撃で身体がぶれにくくなります。

握りしめずに両手をハンドルやバーに軽く置き、顎を引きすぎないようにします。緊張しすぎると疲労や痛みが増すため、意識的に筋肉をリラックスさせることが重要です。

急加速・急減速で耳が痛くなるのを防ぐ方法

耳抜きの要領で、あくびをするように口を大きく開けて顎を動かすか、ガムを噛むと気圧変化による耳の不快感が和らぎます。事前に鼻をつまんで軽く息を吹き込む（バルサルバ法）も有効ですが、心臓に問題がある方は避けてください。

水分補給をしておくと粘膜の乾燥が防げて耳の違和感が軽減します。アルコールは脱水や耳の不快感を増すことがあるため控えてください。

乗車後に起こり得る体調変化への対処法

乗車後は急な立ち上がりを避け、座ったまま数分休んでから移動するとめまいが起きにくくなります。気分が悪い場合は係員に申し出て、ファーストエイドや落ち着ける場所で休憩してください。

吐き気が残る場合はスポーツドリンクや塩分を含む軽食で回復を図り、長時間続く場合は医療機関を受診することをおすすめします。

アクセス・滞在の実用情報

現地への行き方や滞在のポイントを押さえておくと、移動や宿泊でのロスが減ります。空港からの移動手段や園内移動のコツを確認しましょう。

最寄り空港からの行き方（交通手段と所要時間）

アブダビ国際空港（AUH）からフェラーリ・ワールドまではタクシーで約25〜35分、料金は約AED 70〜90（約2,500〜3,500円）です。ドバイ国際空港（DXB）からは車で約1時間15分〜1時間30分で、所要時間と料金は交通渋滞によって変動します。

公共交通機関はバスが運行していることがありますが、便数が少なく時間がかかるため、複数人ならタクシーや配車サービス（Uber/ Careemなど）を利用すると便利です。レンタカーを使う場合は駐車場の位置と料金を事前に確認してください。

園内での移動と当日スケジュールの立て方

パークは広いため、乗りたいアトラクションを事前にピックアップしてルートを組むのが効率的です。人気のコースターは開園直後か閉園前に空くことがあるため、到着時間で優先順位を変えましょう。

ファストトラックや優先入場パスがあれば待ち時間を大幅に短縮できます。食事はピーク時間を避ける（12時前または14時以降）ことで休憩スペースの確保がしやすくなります。

周辺で泊まるならここ（エリア別のおすすめ宿）

アブダビ中心部：ビジネス街に近く公共交通が便利。高級ホテルや国際チェーンが揃い、観光とセットで滞在するのに向いています。

ヤス島周辺：パーク直結あるいは徒歩圏内のホテルがあり、移動時間を最小化できます。朝早くから行動したい方や小さな子連れには便利です。

ドバイ滞在：ドバイから日帰りで訪れる場合はドバイ中心部のホテルに滞在し、タクシーで行くプランが一般的です。ドバイで観光も楽しむ方に向いています。

料金帯は宿のグレードで幅がありますので、目的に合わせて選んでください。

混雑予測と待ち時間を短縮する時間帯

週末と冬の観光シーズン（11月〜3月）は最も混雑します。平日の午前中が比較的空いており、開園直後の30〜90分が狙い目です。逆にお昼過ぎから夕方にかけては混雑が増えます。

ファストトラックや事前オンライン予約、開園直後の人気アトラクション優先回りで待ち時間を減らすことができます。天候の良い祝日や学校の休暇期間は混雑必至ですので計画は早めに立てましょう。

子連れ・グループで行く際の注意点

グループで行く場合は集合場所と待ち合わせ時間を明確に決め、携帯の充電やモバイルバッテリーを用意してください。子連れの場合は年齢・身長制限を事前確認し、子どもの安全確保のために小さい子用のリストバンドに親の連絡先を書くと安心です。

また、ベビールームや授乳室の位置、ファーストエイドの場所を到着後すぐに把握しておくとトラブル対応が早くなります。

安全性・技術的な仕組みをやさしく解説

速さを出す仕組みや点検体制を理解すると安心感が増します。専門用語は避けつつ、仕組みや安全管理について触れます。

速度を出す仕組み（リニア・ローンチ等）

高速コースターは従来のチェーンリフトよりもリニアモーターを使ったリニア・インダクション・モーター（LIM）やリニア・同期モーター（LSM）を使うことが多いです。これらは列車を短時間で強力に押し出す仕組みで、摩擦が少なくスムーズに加速できます。

また、空気圧や油圧で弾みをつけるローンチ方式（空気圧カタパルト方式）を使う場合もあり、どの方式でも短時間で大きな加速度を出すことが可能です。設計段階でGフォースの上限や構造耐久性が計算されており、安全マージンが確保されています。

乗り物の点検頻度と検査項目

大型テーマパークでは日常点検、週次点検、月次点検、年次点検と多段階の検査スケジュールがあります。日常点検ではハーネス・シートベルト・可動部の動作確認を行い、詳細点検ではレールの損耗、車両のボルト締め、摩耗部品の交換履歴などをチェックします。

第三者機関による定期検査やメーカーによる整備マニュアルに基づき、記録を残すことで運営側は安全性を担保しています。点検記録は通常運営側で保持され、重大な改修時には公表されることがあります。

万が一の停止や救助はどう行われるか

万が一停止が発生した場合、乗務員は通信回線で制御室と連携し、乗客への状況説明・指示を行います。短時間での停止ならブレーキシステムで安全に停止させ、必要に応じて救助隊がレール脇からアクセスして乗客を誘導します。

遠隔での電源遮断や車両の手動牽引、救援車両の設置など複数のナビゲーションが設けられており、緊急時にはあらかじめ訓練されたスタッフが順序立てて対応します。怪我がある場合は園内の救護所で初期対応が行われます。

過去の事故例とその後の対策

過去の事例では機械故障や安全装置の誤作動、人為的ミスが原因となることが多く、発生後は原因調査と再発防止策が徹底されます。対策としては、冗長化された安全装置の導入、点検頻度の増加、スタッフ教育の見直し、部品の交換サイクル短縮などが取られます。

また、事故後には運営側が公表する改善報告や第三者の調査結果が公開されることがあり、安全性を高めるための技術的・運用的変更が行われます。

運営側が公開している安全データの読み方

運営側が公開する安全データ（点検頻度、過去のインシデント報告、認証情報）は、日付と項目ごとに確認すると分かりやすいです。重要なのは「いつ」「どの部位」「どのような対策」が取られたかを見ることで、継続的な改善が行われているかどうかを判断できます。

データの読み方として、単発の報告だけで判断せず、長期的な傾向（年ごとのインシデント件数や対策の履歴）を確認することをおすすめします。

世界一速いジェットコースターを楽しむための最終チェックリスト

出発直前に確認しておくと当日のトラブルを減らせます。持ち物や体調最終確認をリストでチェックしましょう。

直前に確認する持ち物リスト

• ロッカー用の小銭またはカード
• 常用薬と酔い止め（必要な場合）
• 充電済みの携帯電話（可能ならモバイルバッテリー）
• 身分証明書（国際運転免許やパスポートのコピー）
• 小さめのタオルやハンカチ

貴重品はロッカーへ入れ、乗車中はポケットに何も入れないよう最終確認してください。

当日の服薬・食事のタイミングチェック

• 酔い止めは乗車30分〜1時間前に服用
• 重い食事は乗車2〜3時間前までに済ませる
• 十分な水分補給は乗車前に行う（ただし直前の大量飲水は避ける）

常用薬は通常通りに服用し、予定がある場合は時間を確認しておきましょう。

乗車直前の最終体調セルフチェック

• 睡眠は十分か、強いめまいはないか
• 妊娠の可能性や基礎疾患の有無
• 酔い止めや常備薬が手元にあるか

違和感がある場合は無理をせず、係員に相談してください。

写真や動画の撮影ルールの最終確認

• 公式サイトや現地掲示で「携帯持ち込み可否」を再確認
• ロッカーの場所と写真購入窓口の位置を把握
• 乗車中の撮影が禁止なら事前にスマホを預ける

撮影可ならハンドストラップ等で落下防止対策を行ってください。

乗り終えた後にやるべきこと（休憩場所・ケア）

乗り終えたらまずは安全に座って数分休憩し、体調を観察します。気分が悪い場合はファーストエイドへ向かい、水分と塩分を補給してください。長時間の観光を続ける前に30分〜1時間の休憩を入れると回復が早くなります。