万里の長城はどこからどこまで続く?始点・終点とおすすめ区間ガイド

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中国の広大な土地を横切る万里の長城は、どの地点からどの地点まで続くのかと聞かれると、単純には答えられません。ここでは地図や時代ごとの変遷、観光で行きやすい区間や移動のコツまで、旅先で役に立つ情報をわかりやすくまとめます。

目次

万里の長城はどこからどこまで続くのか

万里の長城 どこからどこまで

万里の長城は一つの直線ではなく、山脈や河川に沿って複数の壁や堅固な防御線が連なった総称です。現代の国境で言えば、中国東側の渤海沿岸から西へ向かい、砂漠地帯を越えて甘粛省や新疆側の端部に達する区間まで広がります。全体を覆うのは山岳地帯の城壁、平地の土塁、要衝に築かれた烽火台や関所などで、それぞれ築かれた時代や素材が異なります。公式に「ここが端」と定められることは少なく、学者や地方の認定によって始点・終点が異なることが多いです。旅行者としては、観光整備された見学向け区間と、保存が難しい朽ちた区間があることを理解しておくと移動や計画が立てやすくなります。

代表的な始点と終点の名称

北京近郊や東側で「端」としてよく名前が挙がるのは、山海関(河北省秦皇島市)です。渤海に面したこの関は古くから重要な要衝で、「天下第一関」とも呼ばれます。一方、内陸側で言えば嘉峪関(甘粛省)がしばしば西端として紹介されます。嘉峪関は唐・明時代の交通の要で、砂漠地帯の守りとして著名です。北京近辺では古北口(北京市と河北省の境)や八達嶺(北京市延慶区)なども端扱いされることが多く、観光資料によって始点・終点の扱いが異なります。こうした名称は観光案内や歴史書で繰り返し登場するので、訪問計画の目安になります。

一般的に引用される総延長の数字

よく引用される数字は約2万キロメートル前後です。2012年に中国の国家機関が発表した調査では、城壁、土塁、壕、烽燧(のろし台)などをすべて含めた総延長が約21,196キロメートルと報告されました。ただしこれはあらゆる築造物を合算した数値で、観光で見られる「連続した石造りの壁」だけを数えると短くなります。古い史料や19世紀・20世紀初頭の測定ではもっと小さな数字が出ることがあり、定義の違いでばらつきます。旅行者はこの数字を目安として、長城がとても広範囲に広がる構造であることをイメージしておくとよいでしょう。

現存する区間と消失した区間の違い

現地で目にする長城は、保存状態が大きく異なります。観光客向けに修復・整備された区間は石や煉瓦で補強され、歩道や手すり、案内板が整えられています。これに対して、農地や道路工事、自然侵食で壊れてしまった土塁や石積みは断片的に残るだけで、徒歩で通り抜けられないこともあります。保存区分は「修復済」「部分修復」「原状保全」「遺跡化」といった形で分けられ、各地の文化財保護政策により扱いが変わります。旅行の際は、事前に行く区間の保存状態を調べて、歩行時間や持ち物の準備を整えておくと安心です。

端が複数ある理由と評価の違い

長城の「端」が複数あるのは、時代や目的によって築かれた部分が分かれているためです。戦国時代や秦の時代、漢、北朝、明といった王朝ごとに防衛線が延伸・短縮され、ある時代には重要だった地点が別時代には放棄されることが繰り返されました。さらに近代の学問的調査が進むと、地域ごとにどの区間を「長城」と扱うかで評価が変わります。観光ガイドはアクセスや保存状態、景観の良さで「ここが代表」と紹介することが多いので、複数の端を見比べて各地の特色を感じるのがおすすめです。

旅行者が最初に見るべき区間

初めてなら、北京近郊の整備された区間が歩きやすく観光インフラも充実しているためおすすめです。八達嶺はバスやツアーで行きやすく、展望が良い一方で混雑します。慕田峪は比較的すいていて、ロープウェイやトイレなどの設備が整っています。歴史的雰囲気を味わいたい場合は古北口周辺、山歩きを楽しみたい場合は司馬台や箭扣などのチャレンジングな区間が適しています。旅程や体力、見たい景色に合わせて区間を選んでください。

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時代ごとにどこからどこまでが長城とされてきたか

万里の長城 どこからどこまで

長城は一夜にして完成したものではなく、王朝の統治や外敵の脅威に応じて何度も改修・延伸されてきました。各時代で重視された防線は異なり、それによって「どこからどこまでが長城か」の定義も変わりました。戦国時代には諸侯が自領を守るために断片的な城壁を築き、秦がこれらを統一して連結を目指しました。その後の漢や北朝、隋・唐期には経済圏や軍事事情に合わせて一部が使われたり、放棄されたりしました。明代には大規模な石造・煉瓦積みの強化が行われ、今日観光で見やすい形になった区間が多く残っています。時代とともに端点が変わるため、歴史ごとにルートを比べると長城の「生い立ち」がよく分かります。

戦国時代の断片的な城壁の位置

戦国時代(紀元前5〜3世紀)の城壁は、各国が自国領を守るために築いたもので、まとまった一本の長城というより、県や山麓を塞ぐ短い壁の集合体でした。策略的に山稜や渓谷を利用した区間が多く、現在の河北・山西・陝西周辺に点在していた跡が確認されています。これらは国ごとに築法や素材が違い、ときに後世の連結に利用されることもありました。現地で触れる遺構は小規模な石積みや土塁が中心で、考古学的調査でその分布が少しずつ明らかになっています。

秦と漢がつないだ連結区間

秦(紀元前3世紀)は複数の小国の城壁を統合して北方を防ぐための長大な線を構築しようとしました。ここでの特徴は、以前の断片を組み合わせて長い連続線を作る意図があった点です。漢代になると西域との交易路や辺境統治の必要から、長城の一部が補修・延長されましたが、長期的には放棄される区間もあり、用途は常に変化しました。遺構としては、土塁や簡易な石積み、騎馬の通行を意識した幅広の道形跡などが残ることがあります。

北朝以降の増改築の広がり

北朝(5〜6世紀)やその後の時代には、北方民族との関係や戦乱によって長城の形態が変わりました。移動する政権や騎馬民族の侵入経路に対応するため、昔の城壁が再利用されたり、新たな線が作られたりしました。構造は局地的に強化され、烽火台の設置や関所の拡充が進みました。遺跡はしばしば時代の積層を示し、断面調査で築造順がわかることがあります。旅行者が見る表面だけでも、重なった歴史の片鱗を感じ取れることが多いでしょう。

明代に整備された今見える区間

明代(14〜17世紀)は、長城の石造・煉瓦化が本格化した時期で、今日観光で人気のある多くの区間はこの時代の工事で形づくられました。軍事的に要衝を押さえる目的で城楼や敵台が整備され、堅固な壁が山稜に沿って続きます。八達嶺、慕田峪、司馬台などはこの時代の修復や再建が背景にあり、保存状態が比較的良い場所が多いのが特徴です。観光案内や博物館では明代の建造技術や兵站の話題がよく出ます。

時代ごとに端が変わる理由

端点が変わる主な理由は、政治の重心、軍事脅威の方向、交通路の変化、そして自然環境の変動です。国の都や経済圏の移動に合わせて守備線も前後し、外敵の勢力範囲が変われば新たな端が重要視されます。また、土砂や洪水、風食などで一部が失われれば、別の地点が「端」として認識されることもあります。そのため歴史を追いながら長城を見ると、地域ごとの変化と人々の対応の跡が見えてきます。

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観光向けに訪れる代表区間はどこにあるか

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観光でアクセスしやすく景観や保存状態の良い区間がいくつかあります。北京近郊では八達嶺や慕田峪が最も知られており、日帰りで行けることから観光客が集中します。歩きごたえを求めるなら司馬台や箭扣が人気で、険しい山道や手作り感のある古い石積みを楽しめます。景色重視なら金山嶺や黄花城が評判で、自然の美しさと長城の造形が調和しています。歴史的な意味合いを感じたいなら山海関や古北口といった史跡も訪れてみてください。ここでは主要区間の場所、アクセス、混雑度や見どころをまとめます。

八達嶺長城の場所とアクセス

八達嶺は北京市の北西、延慶区にあり、北京中心部から車で約1〜1.5時間、観光バスや列車でのアクセスも整っています。観光地として最も整備され、ロープウェイや土産物店、案内板が充実しているため初めての人向けです。混雑しやすいので、早朝や夕方に行くと人の波が落ち着きます。また、冬場は氷雪で滑りやすくなるため靴底のしっかりした靴が必要です。展望が良く写真スポットが多いため、短時間で見どころを押さえたい場合に向いています。

慕田峪長城の位置と混雑の差

慕田峪は八達嶺より南東寄りに位置し、北京中心部から車で約1.5〜2時間です。整備はされている一方で、八達嶺ほど混雑していない日が多く、ファミリーや落ち着いて見たい人に人気があります。ロープウェイや滑道(トボガンのような下り)などの施設があり、体力に応じて往復を楽にできます。山並みに沿った長い区間が楽しめ、紅葉の時期や春先の新緑はとくに見ものです。

司馬台と箭扣のトレッキング向き区間

司馬台と箭扣は北京から車で2〜3時間程度、舗装路から外れて山深い場所に入ります。修復が最小限に抑えられている区間もあり、険しい階段や崩落箇所が残っているので歩き応えがあります。トレッキングで訪れる人向けにローカルガイドやツアーがあると安心です。足場が不安定な場所も多いので、登山靴や手袋、飲み物を用意して無理のない日程で歩くのがよいでしょう。晴れた日は断崖の景観が素晴らしく、写真家にも人気があります。

金山嶺と黄花城の景観が良い区間

金山嶺は北京から車で約3時間、石積みの美しい曲線と谷間の起伏が魅力です。比較的保存状態が良く、長い稜線を歩けるため景観目的の旅行者に好まれます。黄花城は渓谷と長城が織りなす風景が特色で、ダム湖を望む区間など変化に富んだ眺めが楽しめます。どちらも宿泊を含めた日程で訪れると、朝夕の光で違った表情を見ることができます。

古北口と山海関の史跡価値

古北口は明代の関門が残る地で、歴史的な町並みと長城が近接しています。夜はライトアップが行われることもあり、文化的な要素も感じられる場所です。山海関は渤海に面する要衝で、城門と海に突き出す長城の風景が独特です。歴史の舞台となった場所として博物館や石碑が整備されているため、長城の軍事的・文化的側面に興味がある人に向いています。

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地図でたどる長城のルートと主要端点

万里の長城 どこからどこまで

長城のルートを地図で追うと、各地の地形や交通網との関係がよくわかります。現代の地図サービスや歴史地図を重ねて見比べることで、どの区間が観光向けに整備され、どの区間が野趣に富んでいるか把握できます。以下では全体像の把握方法や、明代ルートの端点、オンライン地図の使い方、歴史地図との比較方法、そして登山口や最寄り駅の見つけ方を案内します。

全体図で把握する代表ルート

長城は大まかに東北の山海関付近から西へ伸び、河北、北京、山西、陝西、甘粛へと続く線として示されることが多いです。地図上では山脈に沿う稜線や河川を跨ぐ位置に城壁が描かれる例が多く、主要ルートを辿ると自然地形に沿った防衛線の理由が見えてきます。旅行計画では、訪れたい観光区間を中心に地図で距離や所要時間を確認し、移動手段と宿泊を組み合わせると効率よく回れます。

明代ルートの主要な端点

明代に整備されたルートは北京近郊の八達嶺・慕田峪や山海関、さらに西へは山西・陝西方面へ延びる区間が含まれます。主要な端点としては、東の山海関、西の嘉峪関(ただし嘉峪関は明代以前からの要衝)などが挙げられます。地図上で明代ルートを選ぶと、観光で整備された石造区間が多く表示されるので、見学の優先順位をつけやすくなります。

オンライン地図で端を探す方法

Google Mapsや百度地図で「長城」「Great Wall」「万里長城」などのキーワードを検索すると、観光整備されたポイントがピン表示されます。衛星写真モードに切り替えると、稜線に沿う痕跡が見えることがあります。複数の地図サービスを比較すると、旅行者向け施設やアクセス道路の情報を補完できます。駅名やバス停、駐車場の位置も併せて確認しておくと当日の移動がスムーズです。

歴史地図と現在図を比較するコツ

歴史地図は古いルートや関所の名称が載っていることが多いので、現代地図と重ねて比較すると「かつての端」がどこだったかがわかります。紙の歴史地図やデジタルアーカイブを利用し、ランドマーク(河川、山、都市)の共通点を基準に位置を合わせるのがコツです。現地の博物館や案内板も参照すると、地図だけではわかりにくい年代差を補えます。

地図で見つける登山口と駅の位置

観光区間の多くは最寄りにバス停か駐車場があり、ローカルバスやツアーでアクセスできます。地図上で「parking」「bus station」「entrance」などを探すと登山口の位置が把握できます。鉄道駅が近い区間もあるので、長距離移動は列車+現地バスという組み合わせが便利です。登山口から見学コースまでの距離や高低差も地図の等高線やストリートビューでチェックしておくと当日の歩行計画が立てやすくなります。

訪問の移動手段と所要時間の目安

長城への行き方は目的地や出発地によって異なりますが、北京を拠点にする場合は日帰りで行ける区間が多くあります。公共交通機関、ツアー、レンタカーのそれぞれの利点を押さえ、移動時間や費用、当日の余裕を考えて選ぶと良い旅になります。シーズンや天候、現地の道路状況によって所要時間は変わるので、余裕を持ったスケジュールを組むのがおすすめです。

北京から日帰りで行ける区間の目安

北京中心部から日帰り可能なのは八達嶺、慕田峪、古北口、司馬台(やや慌ただしい)などです。八達嶺や慕田峪は車で1〜2時間、公共バスや観光バスでは移動時間が変わりますが半日〜1日で見学できます。司馬台や金山嶺は移動時間が長く、早朝出発で午後に戻る日程が一般的です。出発地が北京以外の場合は、最寄り都市からの交通手段と移動時間を地図で確認してください。

効率的な移動ルートと時間配分

朝早めに出発して午前中に長城を歩くと混雑や午後の暑さを避けられます。観光地では往復移動に2〜4時間、見学に1〜3時間を目安にすると無理がありません。レンタカーなら複数区間を組み合わせやすく、公共交通を使う場合はバスの本数や帰りの時刻に注意してください。ツアー利用は送迎と入場がセットになっていることが多く、効率良く回れますが、滞在時間が固定される点に留意してください。

チケットの買い方とツアー利用の違い

観光地の入場券はオンラインで前売りできる場所が増えています。ピークシーズンは事前購入が安心です。現地窓口でも買えますが、行列や売り切れに注意してください。ガイド付きツアーは移動と観光をまとめて手配してくれるので手軽ですが、自由時間が短い場合があります。自力で行く場合は公共交通の時刻や駐車場の位置を確認しておくと安心です。

季節ごとのおすすめの時間帯

春と秋は日中の気温が穏やかで歩きやすく、朝や午後の光で景色が美しくなります。夏は日差しが強くなりやすいので午前中の見学がおすすめです。冬は空気が澄む日が多く展望は良いものの、寒さと雪で滑りやすくなるので防寒と滑り止めが必要です。夕方近くは光が柔らかくなり写真映えしますが、下山や帰路の時間を確保してください。

歩く時の服装と持ち物の注意

歩きやすい靴(トレッキングシューズやスニーカー)、防寒具や雨具、水分、行動食、日焼け止め、帽子を持って行くと安心です。夏は暑さ対策、冬は防寒と滑り止め、春秋は羽織れるものがあると便利です。携帯電話の充電やモバイルバッテリーも持参すると、連絡や地図確認で困りません。

安全に歩くための事前確認

訪問前に天気予報、現地の開閉情報、交通機関の運行状況を確認してください。整備された区間でも段差や急な階段があるため、無理をしないペースで歩くことが大切です。山深い区間に入る場合は登山届やガイド手配、保険の確認を検討してください。複数人での行動や到着予定時刻の共有も安全対策になります。

旅と知識で押さえておきたい万里の長城のポイント

万里の長城は地形や歴史が複雑に絡み合った壮大な遺構で、訪れるたびに違う顔を見せます。観光インフラが整った区間と荒れた遺跡的な区間が混在しているため、自分の体力や興味に合わせて区間を選ぶと旅が楽になります。地図や歴史資料を併用すれば、見学がより深い経験になります。最後に、訪問時は地域のルールを守り、遺構を傷めない配慮をして旅を楽しんでください。

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この記事を書いた人

アルルのアバター アルル アルル制作所 取締役

世界中を旅するクリエイターのアルル。
美しい風景、素敵なショー、現地ツアーをとことん楽しむ旅行情報を発信。一人でも多くの人に親子旅や女子旅を楽しんでもらえるよう、世界の素敵な風景やスポットをご紹介。
アルル制作所 岩永奈々が運営。

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