韓国で免税は何パーセント戻る？還付率の実例と空港手続きガイド

海外旅行で韓国の免税制度を利用するときに知っておきたいポイントをぎゅっとまとめました。還付率や手続きの流れ、空港での具体的な注意点まで、実践的に役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

韓国で免税は何パーセント戻るのか：具体的な還付率と仕組み

韓国の免税は表示価格に含まれる付加価値税（VAT）を還付する仕組みで、店舗での即時還付と空港での事後還付が主です。還付額は税率自体と店舗や還付業者の手数料によって変わるため、実際に受け取る金額は購入時に確認するのが大切です。

韓国の基本消費税（VAT）はいくら？

韓国の標準VAT率は10%です。多くの商品・サービスにこの税率が適用され、免税対象品についてはこの付加価値税分を還付対象とします。ただし、食品や医薬品の一部、保険・金融サービスなどは非課税または異なる扱いになるため注意が必要です。

店舗表示は通常「税込価格」で出ていることが多く、免税対象商品であれば免税カウンターやレシートに税抜き価格や税額が記載されます。免税手続きを行うと、このVAT相当分が還付対象になりますが、還付方法によって受け取り額は変わります。

免税還付の一般的な還付率の目安

表示VATの10%が基準ですが、実際の還付率は手数料差し引き後の数値になります。市内で即時還付を受ける場合や空港の事後還付を選ぶ場合で差が出ます。目安としては、表示VAT10%に対し、受け取れる還付はおおむね6〜8%相当になるケースが多いです。

還付率は還付業者（店舗直営、Global Blue系、現地業者など）や支払い方法、現金かカードかによって異なります。店舗側が提示する「還付率表示」やサインを確認し、比較的高い還付率を提示する店を選ぶと効率的です。

即時還付（その場で返金）の還付率

即時還付は購入時にその場で差額を返金する方法で、買い物の負担が少なく便利です。還付率は手数料が既に差し引かれた形でレシートや請求書に反映されるため、受け取る金額が明確です。一般的に即時還付は比較的還付率が良い傾向にあり、還付額は表示VATの約6〜9%程度になることが多いです。

ただし、即時還付は全ての店舗で対応しているわけではありません。ショップに「Tax Free」や「即時還付対応」といった表示があるか確認し、パスポート提示や購買登録が必要になります。高額商品を購入する際は還付方法を事前に店員に確認しておくと安心です。

事後還付（空港での還付）の還付率

空港での事後還付は、購入時に免税書類を受け取り出国時に還付カウンターで手続きする方法です。還付率は空港カウンターでの手数料や為替差損によりやや低くなるのが一般的で、実際の還付は表示VATの約5〜8%程度になることが多いです。

事後還付は還付方法が現金、カード返金、電子決済など複数あるため、選択肢により受取額に差が出ます。カード返金は手数料が低い一方、反映に時間がかかることがあるため、その点も考慮してください。

還付率に影響する手数料や条件

還付率を左右する主な要因は次の通りです。

• 還付業者の固定手数料
• 即時還付か事後還付かの違い
• 現金受取かカード返金かの違い
• 為替レートや換算タイミング

還付業者によっては「最低手数料」「処理手数料」が高めに設定されていることがあるため、表示されている還付率だけで判断せず、還付後の受取額を確認しましょう。高額品を買う場合は手数料率が相対的に低くなり有利になることがあります。

韓国で免税を受けられる購入金額と対象品目の条件

免税を受けるには購入金額や滞在期間、対象商品などいくつか条件があります。事前に把握しておけば、せっかくの買い物で手続きができなかったという失敗を避けられます。

免税対象となる品目の具体例

免税対象となる代表的な品目は、衣類・バッグ・靴・化粧品・アクセサリー・家電小物・お土産類など一般的な物販です。ブランドショップや百貨店、観光地の土産店などでの購入が対象になることが多いです。

一方で、宿泊費・レストランでの飲食・交通チケット・美容医療サービス・一部の食品や医薬品は免税対象外です。購入前に店頭の「Tax Free」表示や店員に確認して、対象かどうか確かめることが重要です。

最低購入金額や日付条件の確認ポイント

韓国での免税適用には通常「1店舗での1日当たりの合計購入額が一定額以上」という条件があります。多くのショップチェーンでは30000ウォン以上（店舗により変動）という設定が一般的ですが、ブランド直営店や百貨店ではより高い最低金額を設定することがあります。

日付条件として、購入から出国までの期間や滞在資格（短期訪問者であること）を満たす必要があります。購入日と出国日が離れすぎていると手続きができない場合もあるため、購入時に「有効期限」を確認してください。

食料品・医薬品・サービスはどう扱われるか

食料品や医薬品の多くは免税対象外です。スーパーで売られる日用品や即席食品の多くは対象外となるため、土産用の包装された菓子類でも取り扱いが異なるので店員に確認してください。

医薬品は処方薬や一部の市販薬が非課税扱いになることがあるため、購入前に税率や免税可否を確認する必要があります。サービス（美容、宿泊、飲食など）は基本的に免税対象外です。

まとめ買い・分割レシートの取り扱い

同一店舗で同じ日に合算して購入した分はまとめて免税申請できるのが一般的です。ただし、チェーン店や複数のレジに分かれた会計だと合算できない場合があるので、会計時に「免税でまとめてください」と伝えるとスムーズです。

別店舗での購入は基本的に合算不可ですが、同じ店の別支店でも不可の場合があります。分割レシートは還付時に不利になるため、可能なら一回の会計でまとめることをおすすめします。

店舗で必ず確認すべき表示や書類

店舗で確認すべきポイントは次の通りです。

• 「Tax Free」表示の有無
• 最低購入金額の条件
• 即時還付対応か事後還付のみか
• 発行される免税書類の種類（レシート、Tax Free formなど）
• 還付手数料や還付方法の選択肢

発行された免税書類にはパスポート番号・購入日・商品明細が必要に記載されているか確認し、誤りがあればその場で訂正してもらってください。

店舗での免税手続き方法と受け取り方の違い

実際の店舗での手続きはパスポート提示と所定の書類作成が基本です。即時還付は手続きが簡単で旅行者にとって便利ですが、全ての店が対応しているわけではありません。

即時還付対応店舗での手順

即時還付対応店舗では購入時にパスポートを提示し、店員が免税手続きを行ってその場で還付額を差し引いた金額で支払います。手順は次の通りです。

• パスポートを提示し免税対応を依頼
• 購入品と金額の確認後、免税処理を行う
• 還付後の支払い（現金またはカード）

受け取りはその場で現金かカード決済で還付されるので、出国手続きの負担が軽くなります。還付書類は出国時の提示が不要な場合もありますが、念のため保管しておくと安心です。

事後還付（市内カウンター含む）での発行書類

事後還付は購入時にTax Free formや専用レシートを受け取り、出国時に空港カウンターで手続きをする方法です。発行書類には以下が含まれます。

• 店舗発行の免税フォーム（パスポート番号・商品明細・金額）
• 購入時のレシート
• 店舗のスタンプまたは署名（必要な場合）

これらを紛失すると還付が受けられないので、購入後すぐに一緒に保管してください。

免税書類の保管とレシートの扱い方

免税書類とレシートは出国まで折り曲げずに保管してください。ポケットや鞄の奥に入れると検査で時間がかかることがあります。レシートは商品と一緒に提示する必要があるため、購入品と同じバッグに入れておくとスムーズです。

また、書類に誤りがあれば購入店で修正してもらえるうちに対応してもらいましょう。後からの訂正は難しい場合が多いです。

店舗スタッフに聞くと安心な確認事項

店舗で必ず聞くと安心な質問は以下です。

• この商品は免税対象か
• 即時還付と事後還付どちらが可能か
• 発行される書類の種類と保管方法
• 還付方法（現金/カード/電子）と手数料

疑問があればその場で確認してメモや写真を残すと、トラブル時に証拠になり安心です。

店舗トラブル時の対処法（領収書やサインがない等）

領収書や免税フォームに不備があった場合、まず購入店舗に戻れないときはその場で店名・担当者名・購入日時の写真を撮って記録を残してください。出国直前でも店に電話して訂正の依頼が可能な場合があります。

それでも解決しない場合は、空港の免税還付カウンターで事情を説明し、写真や購入証拠を提示して相談してください。クレーム用のショップ連絡先や領事館の相談窓口情報も控えておくと安心です。

空港での免税手続き（KIOSK・還付カウンター・検査）の実践ガイド

空港ではKIOSK端末や還付カウンターで手続きを行い、購入品の検査が入る場合があります。時間に余裕を持って動くことと、必要書類の準備がスムーズな還付につながります。

仁川・金浦・釜山など主要空港での還付窓口場所

主要空港では出国審査前に還付カウンターやKIOSKが設置されています。仁川国際空港は出国エリアの各ターミナルに複数の還付カウンターがあり、金浦空港や釜山（金海）空港も国際線出発エリアに配置されています。到着フロアではなく、出国手続き前の保安検査前に余裕をもって場所を確認しておくと安心です。

空港の公式サイトや空港内案内図でカウンターの最新位置を確認し、混雑する時間帯（夕方〜夜便の出発時間帯）は余裕をもって到着することをおすすめします。

KIOSK操作の流れとよくあるつまずきポイント

KIOSKは免税書類をスキャンして還付申請を行うセルフ端末です。流れは概ね次の通りです。

• パスポートをスキャン
• 免税フォーム（店舗発行）のバーコードや番号をスキャン
• 還付方法を選択（現金/カード）
• 確認結果とレシートを受け取る

よくあるつまずきはバーコード読み取り不良、フォームの破損、英語表記で操作に迷うことです。バーコードが読み取れない場合はカウンターのスタッフに直接相談してください。

購入品の提示（検査）で注意すること

空港で係官が購入品の現物を確認することが求められる場合があります。未使用であることが条件となる商品が多く、検査の際には包装を開けずに提示するようにしてください。

また、液体物や大型家電は機内持ち込みと預け入れのルールに合わせてパッキングを調整する必要があります。検査で提示できないと還付が拒否されることがあるため、購入品はすぐに取り出せる場所に入れておきましょう。

現金・カード・電子決済それぞれの還付受取方法

還付の受け取り方法は主に現金、カード返金、電子決済の3種類です。現金はその場で受け取れて便利ですが、手数料が高いことがあります。カード返金は手数料が低い反面、反映に数日〜数週間かかることがあります。電子決済（Alipayなど）は選択肢が限られる場合があるため、利用可能か事前確認が必要です。

還付方法によっては為替換算の影響を受けることがあるため、どの方法で受け取るかは還付額と利便性を天秤にかけて決めてください。

出国前に忘れがちな最終チェックリスト

出国前に確認すべきポイントは以下です。

• 免税書類とレシートを持っているか
• 購入品が検査のために取り出しやすい場所にあるか
• KIOSKでのバーコードが破損していないか
• 現金受取なら余裕を見て並ぶ時間を確保できるか
• カード返金選択ならカード情報が正しいか

このチェックを済ませておけば、空港での手続きがスムーズになります。

還付の計算例・手数料・カード返金の具体的な金額シミュレーション

還付額を実際にイメージしておくと、買い物の予算が立てやすくなります。以下は計算手順とシミュレーションのポイントです。

商品価格から実際の還付額を計算する手順

基本的な計算手順は次の通りです。

1. 表示価格から税抜き価格を求める（税率10%なら税込価格÷1.1）
2. 表示VAT額（税込価格−税抜価格）を算出
3. 還付率（還付業者の提示割合）を掛けて実際の還付額を計算

たとえば、税込110,000ウォンのバッグは税抜100,000ウォン、VAT10,000ウォン。還付率が70%なら還付は7,000ウォンとなります。

事務手数料や換算レートが与える影響

還付業者の固定手数料や％手数料、そしてウォン→自国通貨換算レートが最終受取額に影響します。現金受取だと現地での両替レートが入るため、カード返金より受取額が少なくなる場合があります。手数料が高いと実効還付率が大きく下がるため、還付前に明細を確認してください。

クレジットカード還付が反映されるまでの期間

カード返金を選ぶと、通常は数日〜数週間でカード明細に反映されます。カード会社や銀行の処理状況、国際取引の処理時間により差が出ます。反映が遅れる場合は還付業者発行の控えやレシートを持って問い合わせを行ってください。

小額購入・高額購入それぞれのケーススタディ

• 小額購入（例：3万ウォン前後）：手数料の割合が相対的に高く、還付額がほとんど残らないことがあります。即時還付でカード返金を選ぶとより効率的になる場合があります。
• 高額購入（例：数十万ウォン以上）：手数料の固定部分が目立ちにくく、実効還付率が高くなるためメリットが出やすいです。事前に還付条件を確認しておくとさらに有利です。

よくある「思っていたより少ない」原因と回避法

還付額が期待より少ない理由は以下の点が多いです。

• 還付業者の高い手数料
• 現金受取時の両替レートの不利さ
• 分割レシートや条件未達による対象外

回避法としては、購入前に還付率と手数料を確認し、可能なら即時還付やカード返金を選び、購入をまとめて一度の会計で済ませるとよいでしょう。

韓国の免税で賢く節約するための実用テクニックと注意点

免税制度を上手に使えば買い物がさらにお得になります。事前準備とちょっとした工夫で還付率を上げ、トラブルを避ける方法を紹介します。

効率よく免税を受ける買い物の組み立て方

• 同一店舗でまとめ買いをして、最低購入金額を一度に満たす
• 即時還付対応店を優先して利用する
• 高額商品は事前に還付条件を確認してから購入する

これらを意識するだけで、手数料負担を相対的に下げられます。

並行輸入品やブランド品購入時の注意点

並行輸入品は販売元の対応や保証が異なり、免税適用の有無も異なることがあります。ブランド直営店と免税店で還付条件や保証の扱いが変わるため、購入前に確認し、偽物や並行輸入の表記に注意してください。

税関で没収・差し止めを避けるための持ち込みルール

税関検査での提示が必要な商品は未使用であること、購入品と書類の一致が求められます。禁制品や持ち込み制限対象（高額現金、特定薬物など）は別扱いになるため、購入前に持ち込み制限を確認しておくと安心です。

トラブルが起きたときに使える連絡先と証拠の残し方

トラブル時は次の情報を用意すると解決が早まります。

• 購入店の名称・住所・担当者情報
• 免税書類・レシートの写真
• 購入時の支払い明細（カード明細）

これらを写真で保存し、必要であれば領事館や空港の消費者相談窓口に相談してください。

旅行者が押さえておくべき最重要ポイント（短く分かりやすいまとめ）

• 免税還付はVAT（10%）が対象だが、手数料で受取額は減る
• 同一店でまとめ買いして即時還付対応店を優先する
• 免税書類と購入品は出国まで一緒に保管する
• 空港では時間に余裕を持ってKIOSK／カウンターで手続きを行う

以上の点を押さえておけば、韓国での免税ショッピングをより賢く、スムーズに利用できます。よい旅とお得なショッピングをお楽しみください。