世界遺産イースター島のモアイ像を見に行こう|見どころと旅の準備モアイ-easter-island-guide

イースター島(ラパ・ヌイ)のモアイ像は、自然の海と空に囲まれた不思議な風景の中で立つ姿が魅力です。ここでは、初めて訪れる人が知っておきたいことを、実際に役立つ情報に絞ってご案内します。旅程や装備、マナーまで、現地でスムーズに楽しめるようにまとめました。

目次

世界遺産のモアイ像を初めて見る人が知るべきこと

世界遺産 モアイ像

この島は面積が小さい一方で見どころが点在しているため、事前準備が重要です。アクセス手段や入島の手続き、滞在日数の目安を押さえておきましょう。

見るべき代表スポット

アフ・トンガリキ、ラノ・ララク、アナケナ海岸、アフ・アキビなどが代表的な観光地です。まず空港近くの村フンガロアを拠点にして、各スポットを日ごとに分けて回るのが効率的です。アフ・トンガリキは15体のモアイが並ぶ迫力ある光景が目玉で、日の出や夕日の時間帯が特に美しいのでその時間を狙うとよいでしょう。ラノ・ララクは未完成のモアイや切り出し場の跡が残る場所で、モアイの製作過程を感じられます。アナケナ海岸は砂浜とヤシがあり、モアイと海を一緒に撮れる人気スポットです。徒歩や自転車で回れる範囲もありますが、遠めの遺跡へはレンタカーやツアー利用が便利です。

滞在日数の目安

滞在は最短でも2泊3日をおすすめします。到着当日と翌日で主要スポットを回り、最終日はゆっくり村歩きや土産購入に充てられます。ゆったり回りたい場合は4泊5日あると、日の出・日の入りを含めた写真撮影やトレッキング、村の文化イベントへの参加も可能です。移動時間や食事の選択肢が限られることを考慮すると、余裕をもって計画すると安心です。

旅費の概算

航空券は南米(主にチリ本土)のサンティアゴ経由が一般的です。往復航空券は時期によって大きく変わりますが、日本からサンティアゴ経由で訪れる場合、航空券+島内移動を含めて総額は中〜高めになります。島内の宿泊はゲストハウスから中級ホテルまであり、1泊あたりの目安は安宿で7,000〜12,000円、中級で15,000〜30,000円程度です。食事はレストランでの1食が1,500〜4,000円程度。レンタカーは1日あたり約8,000〜12,000円、ツアー参加費や入島料は別途必要です。

守るべき現地ルール

モアイ像や遺跡には触れないこと、許可のない立ち入り禁止場所には入らないことが基本です。島の保護区域は巡回管理されており、違反すると罰金の対象になる場合があります。また夜間の遺跡ライトアップ観覧や三脚使用などには制限が設けられることがあります。観光時は現地の案内表示やレンジャーの指示に従い、地元の文化や生活を尊重する態度を心がけてください。

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モアイ像が並ぶ主要スポットと見どころ

世界遺産 モアイ像

島内にはタイプの異なる遺跡が点在しています。景観や保存状態が異なるため、訪れるたびに違った発見があります。歩き方や時間帯で見え方が変わるのも魅力です。

アフ・トンガリキの迫力

アフ・トンガリキは島で最も写真に撮られるスポットのひとつです。海に面して15体のモアイが一直線に並ぶ姿は圧巻で、特に朝日が背後から照らす瞬間はドラマチックです。訪れるなら日の出前に現地に到着して、撮影や静かな時間を楽しむとよいでしょう。足元は砂利や草地が混ざっているため、歩きやすい靴で行ってください。海風が強い日もあるので、上着を持っていくと快適です。夜間のライトアップイベントがある場合は、地元の案内に従って鑑賞しましょう。

ラノ・ララクの石切場

ラノ・ララクはモアイの“工房”と呼べる場所で、切り出し中に放置された未完成像が多く残っています。広い火山の斜面に点在する像を、歩きながら観察できます。地面は起伏があるので歩きやすい靴を用意してください。観察ポイントが限定されている箇所もあるため、案内板やルート表示に従いながら回ると迷わず見学できます。ここでは制作技術や像の形の違いがよくわかります。

アフ・アキビの見どころ

アフ・アキビは海沿いに配置された複数体のモアイが砂浜越しに見えるスポットで、海との対比が美しい場所です。訪問時は潮の満ち引きや風向きにも注意すると景観の印象が変わります。写真を撮るなら夕方のやわらかい光がおすすめです。周辺にはベンチや小道が整備されているので、ゆっくり過ごす時間を取るとリラックスできます。

アナケナ海岸の風景

白い砂浜とヤシが揺れるアナケナ海岸は、ビーチでのんびりできる貴重な場所です。海水浴が可能な日は泳ぐこともできますし、砂浜に寝そべって遺跡を眺めるのも気持ちがいいです。レストランや観光施設も近く、島内でのんびり過ごしたいときに立ち寄るとよいでしょう。日差しが強いので帽子や日焼け止めを忘れずに。

オロンゴの儀式跡

オロンゴは断崖の上にある儀式跡で、海を見下ろす景観が印象的です。ここでは古代の祭祀や航海に関する遺物があり、自然と文化が結びついた場所として興味深いポイントです。断崖付近は足場が不安定な箇所もあるため、移動時は注意して歩いてください。風が強い日には防寒が必要です。

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モアイ像の歴史とまだ残る謎

世界遺産 モアイ像

モアイは単なる石像ではなく、島の社会や信仰と深く結びついています。制作技術や移動方法など、いまも議論が続くテーマが多くあります。

制作された時代の流れ

モアイは主に12世紀から17世紀にかけて制作されたと考えられています。時代ごとに像の大きさや形に変化が見られ、初期は比較的小型で後期になると大型化する傾向がありました。社会の繁栄や技術の変化が像の制作量やスタイルに反映されたとみられています。作られた後は石台(アフ)の上に立てられ、村や氏族の象徴として尊重されました。時代の変遷は島内の遺跡配置や出土物から読み取ることができます。

彫り方と使われた石

主要な素材はラノ・ララクの凝灰岩で、柔らかく彫りやすい特徴があります。道具は石製のノミや石槌が主に使用され、削り跡が残る像から当時の技術が見て取れます。像の内部構造や顔立ちの違いは職人や時代による流派の違いを示すとも言われています。側面に刻まれた細工や目のはめ込みに使われた素材からも、儀礼的側面がうかがえます。

像の移動にまつわる説

巨大なモアイをどうやって運んだかは長年の議論テーマです。滑車や丸太の転がし、ロープと人力での“立て歩き”など複数の説があります。近年は物理実験や再現実験により、少人数でロープを使って像を揺らしながら前進させる方法が有力とされています。ただし、どの方法も大規模な協力と技術が必要であり、社会的組織の存在が不可欠だったと考えられます。

なぜ像を立てたかの考え

像は氏族や先祖を象徴し、土地や海上の安全、繁栄を祈願する役割があったと見られています。祭祀や儀礼に合わせて建立され、社会的地位や権威を示す手段として機能しました。また像の向きや配置には村間の関係性や宗教観が反映されている可能性があります。信仰の変化や外部からの影響により、像の扱われ方も変化しました。

破壊とその後の保護

18世紀以降、内部抗争や外来の感染症、資源の枯渇などにより多くのモアイが倒されました。20世紀以降に修復や保存の取り組みが進み、現在はユネスコの保護下で保存活動が行われています。観光客の増加に伴い保存と観光のバランスが重要になっており、遺跡保護のための規制や教育が行われています。

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イースター島への行き方と旅程の組み方

世界遺産 モアイ像

島へは大洋を越えるアクセスが必要です。乗り継ぎや島内の移動方法をあらかじめ把握しておくと、移動がスムーズになります。

日本からの一般的な行程

日本からはチリの首都サンティアゴ経由が一般的です。成田や羽田からヨーロッパ経由でサンティアゴへ飛び、サンティアゴからの国内便でラパ・ヌイ空港へ入るルートが多く選ばれます。サンティアゴからのフライトは定期便で片道約5〜6時間かかりますので、乗り継ぎ時間を含めた余裕のある日程を組んでください。航空券は早めに押さえると料金が安くなる場合があります。

入島申請と入場料の流れ

島の入島には観光客登録や入島税が設けられている場合があります。チケットや入島許可はオンラインで事前購入が可能なケースが多いので、渡航前に公式サイトや旅行会社で確認してください。季節やイベント時期は混雑することがあるため、見学したいスポットの入場枠やツアーも事前に予約しておくと安心です。

空港から現地への移動手段

ラパ・ヌイ空港は村フンガロアから車で約10〜15分程度の位置にあります。宿泊先への移動は多くのホテルが送迎を提供しているか、タクシーやレンタカーで移動します。レンタカーは自由度が高く、島内を回るのに便利ですが、事前予約と保険確認を忘れずに。季節によってはレンタカーが早く埋まるので注意してください。

滞在日数別のモデルプラン

短期(2泊3日)なら到着日午後に村を散策し、翌日に主要スポットを集中して回り、最終日はゆっくり。中期(3〜4泊)なら日の出や日の入りの撮影を加え、オロンゴやラノ・ララクでのハイキングも組み込めます。長期(5泊以上)なら島内の文化イベント参加や海でのアクティビティ、ダイビングなどアクティブに過ごす余裕があります。

ツアーと個人旅行の違い

ツアーは移動やガイドがセットになっているので効率よく回れます。ガイドから歴史的背景や見どころの説明を聞ける利点があります。個人旅行は自由度が高く、自分のペースで写真や散策を楽しめますが、道に迷いやすい場所もあるため地図や予備の連絡手段を準備しましょう。どちらにもメリットがあるので、旅の目的に合わせて選んでください。

現地での注意点と撮影やマナーのコツ

島は自然と文化を守るためのルールが多くあります。快適に過ごすための服装や撮影時の配慮などを押さえておくと安心です。

モアイに触れない理由とルール

モアイは文化的に重要な存在であり、触れることは禁じられています。触ると風化を早めたり、文化的感情を傷つける恐れがあります。遺跡周辺には立ち入り禁止の表示や柵が設けられている箇所があるため、必ず表示に従いましょう。地元のガイドやレンジャーの指示があればそれに従うことが大切です。

写真撮影の際の配慮

写真を撮るときは他の訪問者や地元住民の邪魔にならないよう配慮してください。三脚の使用が制限されている場所や、商業撮影には許可が必要な場合があります。肖像権や宗教的意義を尊重し、大声を出したり遺跡に上がることは避けましょう。日の出・日の没の時間帯は混雑するため、譲り合いの気持ちを持つと良いです。

気候に合わせた服装と装備

島は海風が強く、日差しが強い日もあります。軽めのウインドブレーカー、帽子、日焼け止め、サングラスを用意してください。夜は冷えることがあるので薄手の保温着もあると便利です。歩くことが多いため、履き慣れた歩きやすい靴を持っていくと快適に回れます。

宿泊施設と食事の選び方

宿は村フンガロア周辺に集中しており、宿泊タイプはゲストハウスからリゾートホテルまで幅があります。食事はシーフードや現地料理を出す店が多く、ランチやディナーは混雑する場合があるので時間に余裕をもって行動してください。買い物は限られているため、常備薬や特別な食材は持参すると安心です。

安全と健康の注意

医療機関は島内に限られるため、常用薬や応急セットを持参してください。強い日差しと風による体調不良を避けるため、水分補給をこまめに行いましょう。海で泳ぐ際は潮流やライフガードの有無を確認し、無理をしない範囲で楽しんでください。

環境保全に参加する方法

訪問中はごみを持ち帰る、指定のごみ箱を使う、遺跡の周りでゴミを出さないなど基本的な行動が求められます。ボランティア活動や清掃イベントに参加できる機会があれば、事前に情報を確認してみると島への負担を減らすことができます。

モアイ像の旅を心に残すために

モアイ像のある島は、自然と歴史が調和した特別な場所です。時間をかけて光や風の変化を味わいながら、島の文化を尊重して過ごすと、旅がより深い意味を持ちます。訪れる前に基本的な準備と心構えをしておくと、思い出に残る滞在になるでしょう。

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この記事を書いた人

アルルのアバター アルル アルル制作所 取締役

世界中を旅するクリエイターのアルル。
美しい風景、素敵なショー、現地ツアーをとことん楽しむ旅行情報を発信。一人でも多くの人に親子旅や女子旅を楽しんでもらえるよう、世界の素敵な風景やスポットをご紹介。
アルル制作所 岩永奈々が運営。

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