楽天市場での売上を伸ばすには、単に商品ページを作成するだけでは不十分です。成功の鍵となるのは、Google検索からの流入を増やし、見込み顧客を獲得すること。そのために欠かせないのが「楽天コンテンツページSEO」=略してRCSEO(勝手に安直な名前を付けました)の活用です。
多くの楽天店舗は、楽天市場内での集客に依存しがちですが、競争が激しく、検索結果で埋もれてしまうリスクが高いのが現状です。そこで、楽天コンテンツページを戦略的に活用し、検索流入を拡大することが重要な施策となります。
本記事では、楽天コンテンツページを使ってGoogle検索からの流入を増やし、売上アップにつなげる具体的なノウハウを解説します。
楽天コンテンツページとは?
楽天コンテンツページとは、楽天市場の店舗が作成できる情報発信用のページです。通常の商品ページとは異なり、購入を直接促すのではなく、商品に関する詳しい情報や選び方、活用方法を紹介することができます。
楽天RMSのコンテンツページ管理から利用可能

楽天RMS(楽天の管理画面)内で、
「店舗設定」 > 「コンテンツページ管理」
から利用可能です。
コンテンツページ管理画面

項目名 | 機能説明 |
---|---|
ページタイトル・URL | ページタイトル(Google検索結果に表示される)とURL(スラッグと呼ばれる英数字) |
編集 | 公開・非公開の選択、トピック枠表示設定 |
コピー | ページ内容を複製できる |
プレビュー | スマートフォンウェブ:パソコン上でスマホ表示の確認ができる PCで表示:パソコン表示 QRコード:楽天市場アプリで表示確認ができる |
URLアクセス | 可能:公開されている 不可:公開されていない |
トピックス枠表示設定 | 表示中かどうか 期間設定があれば表示 |
分析 | コンテンツページごとのアクセス分析を表示 |
トピック枠設定
コンテンツページ管理画面の公開設定を押すと、以下の画面にて、トピック枠に表示するかどうか・表示期間の選択ができます。キャンペーンやイベントの日時が決まっている場合の告知として利用できます。

コンテンツページ編集画面

編集画面にはパーツ選択式のノーコードエディターが搭載されており、商品画像や価格、商品リンクなども簡単に設置できます。
楽天コンテンツページの作り方
全体の手順
楽天コンテンツページを活用することで、Google検索経由の流入を増やし、結果として楽天市場内の売上を伸ばすことができます。ただし、やみくもにページを増やすだけではアクセス数は増えていきません。検索ニーズのあるキーワードを調査し、記事タイトルを決定します。その後記事執筆を行い、検索順位を測定します。SEOの知識を有する専門家によるアドバイスは必須でしょう。
SEOに強いコンテンツを作るためには、まず適切なキーワードを選定することが重要です。
SEOの成功はタイトル設計にかかっています。
楽天コンテンツページでは、以下のような構成を推奨します。
- 導入 – 読者の悩みや疑問を提示
- メインコンテンツ – 具体的なノウハウや情報を記載
- 楽天商品ページへの誘導 – 記事内で紹介した商品を掲載
- まとめ – 記事の要点を振り返る
コンテンツページを公開したら狙っているキーワードのGoogle検索順位を測定します。検索順位が低い場合は、記事修正を行います。
RMS内コンテンツページ分析にて、アクセス推移を見てアクセス数の確認して、改善活動を行います。
コンテンツページ編集

ページ設定
ページ・公開設定ボタンをクリックして、ページタイトルとサムネイルを設定します。
ページ・公開設定の項目 | 機能説明 |
---|---|
ページタイトル | ページタイトルを日本語で入力します |
ページURL | コンテンツページURLを設定します(英数字) |
サムネイル | コンテンツページ上部やトピックス枠に表示される画像を設定します |
使用するパーツ
コンテンツページの主なパーツをご紹介します。文章を書くためには、タイトルとテキストを使用します。
商品ページに誘導するために、パーツ「商品」をよく使います。迷わせるよりも、1つの商品をおすすめするほうが購買率がアップするでしょう。
商品カテゴリーが少ない場合には、店舗内ランキングを表示するとよいでしょう。逆にカテゴリーが多い場合は記事内容と関係のない商品を表示してしまうので、あまり向きません。
パーツ名 | 機能説明 |
---|---|
タイトル | 話題ごとに見出しを設定するときに使用します |
テキスト | 本文を書くときに使用します(太字・リスト・テーブルなどのHTML不可) |
小画像・大画像 | 一覧表示やスライダー表示ができる画像を設定します(商品ページなどのリンク設定可能・外部リンクはNG) |
商品 | 商品管理番号を指定するだけで商品画像・商品価格・商品リンクが設定される |
商品(条件指定) | 商品カテゴリや価格、送料無料商品などの条件を複数指定できる |
店舗内ランキング | 店舗全体の商品ランキングを表示します |
公式マニュアル(楽天RMSログインが必要)
楽天コンテンツページはどこに表示される?
トピックスという名称で、以下の場所に表示されます。
パソコン表示:
楽天店舗トップページサイドバー(トピックス)

商品ページ下部(ショップ内の最新トピックス)

スマホ表示
楽天店舗トップページ上部メニュー横(トピックス)

商品ページ下部(ショップ内の最新トピックス)

コンテンツページURL
コンテンツページのURLは、一覧ページと各ページそれぞれ以下のとおり。
コンテンツページ一覧URL
https://www.rakuten.co.jp/店舗ID/contents/topicslist
コンテンツページURL
https://www.rakuten.co.jp/店舗ID/contents/コンテンツページ名
楽天コンテンツページのメリット
楽天コンテンツページを活用することで、店舗にとって多くのメリットがあります。
ページ作成が簡単で早い
楽天コンテンツページは、HTMLの知識が不要で、ノーコードで簡単に作成できる のが特徴です。
編集画面には、パーツ選択式のエディター が搭載されており、初心者でも簡単にページを作成できます。商品画像や価格、商品リンクなども、対象の商品を選択するだけで自動的に設置される ため、スムーズにページ作成が進められます。
購入段階よりも前のお客さんにアプローチできる

なぜ楽天市場店舗がコンテンツページを作るべきなのかをもっと理解するためには、AISAS(アイサス)消費者行動モデルが役立ちます。
AISAS(Attention→Interest→Search→Action→Share)
「知る」→ 「興味を持つ」→ 「検索する」→ 「購入する」→ 「共有する」
- 楽天の商品ページは「Action(購入)」を主なターゲットとし、購入を即決させるための情報が充実しています。
- 楽天コンテンツページは「Search(検索)」や「Interest(興味)」の段階でユーザーを引き込み、最終的に商品ページへと送客する役割を持っています。
つまり、楽天コンテンツページは、これまで楽天ショップが集客してこなかった興味を持つ前段階の顧客(潜在的顧客層と言います)を集客できます。
店舗回遊率が異常に高い

一般的な企業ブログでは、Google検索から記事を読みに来たユーザーの多くが、そのまま離脱してしまい、商品ページへ移動する割合は低くなりがちです。記事を読んだ後に他の情報を求めて別のサイトに移動することが多いため、検索流入を獲得しても売上に直結しにくいのが課題です。
しかし、楽天コンテンツページは商品ページへの回遊率が圧倒的に高いのが特徴です。実際の月次データでは、30~70%程度の回遊率でした。
楽天市場というプラットフォーム内にあるため、ユーザーがコンテンツを読んだ後、そのまま楽天の商品ページへ移動しやすくなっています。
また、楽天市場を訪れるユーザーは、もともと購買意欲が高い傾向にあるため、検索経由で楽天コンテンツページにアクセスした場合でも、そのまま商品ページへ誘導しやすく、結果として購入に至る確率も高まります。
楽天市場の競争を回避できる
楽天市場内での集客を行う場合、多くの店舗は RPP(楽天プロモーションプラットフォーム) という広告を活用しています。RPPを使えば楽天市場内の検索結果で上位に表示されやすくなりますが、その一方で 広告費がかさみ、長期的にはコスト負担が大きくなる という問題があります。
特に、競争の激しいジャンルでは クリック単価が上昇し、費用対効果が低くなる ケースも珍しくありません。RPPに依存した集客戦略では、広告費をかけ続けなければ売上を維持できず、利益率を圧迫する ことになります。
しかし、楽天コンテンツページを活用すれば、Google検索からの流入を増やすことで 広告費を抑えながら安定した集客が可能 になります。楽天市場内の検索結果に頼らず、Google検索で上位表示を狙うことで、RPPの広告費に依存せずに売上を伸ばす戦略が実現できる のです。
長期的に安定した利益を確保するためには、RPPのみに頼るのではなく、楽天コンテンツページを活用したSEO施策を取り入れ、広告費用を削減しながら効率的な集客を行うことが重要 です。
楽天コンテンツページはSEOに強い
楽天ドメインが使える


検索順位は、単なる個々のページの評価にとどまらず、サイト全体のドメインの強さ(ドメインオーソリティ) にも大きく影響します。
上画像は、楽天市場のドメインランクと弊社アルル制作所のドメインランクを比較したものです。
楽天市場ドメイン(rakuten.co.jp)は信頼性の高い企業ドメインなので検索順位が上がりやすいのが大きな特徴です。
Google検索の世界では、すべてのサイトが同じスタートラインに立っているわけではありません。楽天市場のような強いドメインを持つサイトは、一般的なサイトよりも検索結果で優位に立ちやすいのです。これは、高性能なスポーツカーに乗って一般車を軽々と追い抜くようなもの。
さらに検索ニーズの高いキーワードを意識したコンテンツを作成することで、アクセス数アップを狙えます。
楽天コンテンツページ参考例
楽天コンテンツページのデザイン、記事の参考をご紹介します。
澤井珈琲Beans&Leaf
コーヒー好きのための「知りたい」コンテンツを作っています。また、SEOを意識した記事タイトルになっています。
コーヒーの粉再利用
https://www.rakuten.co.jp/sawaicoffee-tea/contents/powder
森水木のラン屋さん
胡蝶蘭・観葉植物の育て方を中心にコンテンツページを展開
斑入りモンステラ タイコンスタレーション の育て方https://www.rakuten.co.jp/morimizuki/contents/monsteradeliciosa
楽天コンテンツページSEOはライバルが少ない、今がチャンス
楽天市場内の店舗運営において、多くの店舗は広告や楽天市場内検索での上位表示に注力しており、Google検索を活用したSEO対策にはあまり力を入れていません。そのため、楽天コンテンツページを活用したSEO施策を実施している店舗はごくわずかであり、競争が少ないのが現状です。
一般的なECサイトのSEOは競争が激しく、検索結果の上位を狙うには高度な戦略と長期間の施策が必要ですが、楽天市場のコンテンツページSEOはまだ参入している店舗が少ないため、比較的短期間で検索上位を狙えるチャンスがあります。
また、楽天市場の強いドメインパワーを活かせば、新規に作成したコンテンツページでもGoogleの検索結果に上位表示されやすく、広告費をかけずに安定した流入を確保することが可能 です。
今のうちに楽天コンテンツページSEOを実践すれば、競争が激化する前に有利なポジションを確保し、長期的に安定した検索流入と売上を獲得できる可能性が高い です。他の店舗がまだ取り組んでいない今こそ、楽天コンテンツページを活用し、検索市場で優位に立ちましょう。
弊社アルル制作所では、楽天コンテンツページSEOのアドバイスを無料で行っております。ご希望の方はLINE公式にてお気軽にお問い合わせください。