LINE広告のカルーセルで成果を出す最初の一手法|配信面・画像・リンク設計の決め方

LINE広告のカルーセルは、複数の画像やリンクを並べて見せられるため、商品やサービスの比較、ストーリー訴求に向いています。始める前に配信面やターゲット、カードごとの役割を明確にしておくと、無駄なテストを減らして早く成果につなげられます。ここでは設定から運用、改善まで実務で使えるポイントを丁寧にまとめます。
LINE広告のカルーセルで成果を上げるために最初にやること

配信面を優先して決める
カルーセルを出す場所(タイムライン/ニュース/メッセージ配信など)によってユーザーの見方や行動は変わります。タイムラインはスクロールで目に留まる時間が短いため、ビジュアルのインパクトと短いテキストが重要です。一方ニュース面は比較的じっくり読まれる傾向があり、説明的な訴求がしやすくなります。
配信面によって許容される画像比率や文字量、CTAの見え方も変わりますので、まず配信面を確定してからクリエイティブ設計を始めてください。配信面ごとの想定CTRやコンバージョン率の基準を設けておくと、効果測定が分かりやすくなります。
また、ユーザーの導線も意識しましょう。初回接触がメインならブランド認知寄りの訴求を、購入直前の層には比較やメリット提示を強めると効率が上がります。配信面ごとに狙う行動を一言で決めておくと、カード構成がぶれにくくなります。
1枚目の画像で興味を引く方法
1枚目はスクロールで目に入る最初の接点なので、視認性とメッセージの明確さが大切です。写真とテキストの組合せは、写真で注目を集め、短いキャッチで何を伝えるか瞬時に理解させる構成が有効です。
視覚要素は高コントラスト、シンプルな構図、顔があると注目されやすい、色でブランドを認識させるなどの基本を守ってください。テキストは読みやすいフォントサイズで、余白を確保することが重要です。文字が小さいとスマホでは読めないため避けてください。
また「続きを見たくなる」要素を入れるとスワイプ率が上がります。例えば問題提起型の短いフレーズや、次のカードで得られるメリットをほのめかす表現を使います。ただし過度な煽りや誤解を招く表現は審査で弾かれる可能性があるため注意してください。
カードごとのリンクは統一して設計する
カルーセルの各カードに別々のリンクを設定できる特長を活かすか、全カード共通の導線にするかは目的で決めます。目的が多数の異なる商品訴求なら個別リンク、1つのキャンペーンへ誘導するなら統一リンクが向いています。
個別リンクにする場合は、各リンク先ページの体験を揃えることが重要です。デザインやコンバージョンフローがバラバラだと効果測定が難しく、離脱が増えます。逆に統一リンクにする際はカードで示す情報が重複しないよう、役割分担を明確にしてください。
計測のしやすさも考慮してUTMパラメータやリンク短縮を統一ルールで運用すると、どのカードが貢献しているか把握しやすくなります。テスト時は片方のみを変更して比較する形にすると、要因が特定しやすくなります。
ディスクリプションは短くわかりやすく書く
ディスクリプションは画面での占有が小さいため、短い文章で要点を伝えることが求められます。最も伝えたい利点を冒頭に置き、2〜3語で核心を示す工夫が効果的です。
長文は読まれにくいので、箇条書き風に短い文を並べると視認性が上がります。重要な数値や期限、割引がある場合は目立つ位置に配置してください。ただし記号や過度な大文字は審査上問題になることがあるため、節度を持って使ってください。
また、カードごとに役割を変える場合はディスクリプションも合わせて変え、重複を避けるとスワイプ率が上がります。複数パターンを用意してABテストを行い、どの短文が反応を取りやすいかを確認しましょう。
初期ターゲットの選び方と仮説立て
初期ターゲットは広く取りすぎないことが重要です。年齢・性別・エリア・興味関心の中で、最も反応が見込めるセグメントに絞ってテストを始めましょう。まずはコンバージョンに近い層を優先すると学習が早まります。
仮説は「誰が」「どんな課題を」「どのカードで解決するか」の順で立てます。カードごとの役割(関心喚起・比較・CTA誘導など)をあらかじめ決め、それぞれに合ったターゲットを紐づけると検証がしやすくなります。仮説は短期間で検証できる指標(CTR、CVR)に落とし込んでください。
ターゲティングは初期で絞った後、反応が良い層を拡大していく運用が効率的です。過度に細かいセグメント分けは管理工数を上げるので、段階的に広げる計画を立てましょう。
入稿前に必ず行うチェックリスト
入稿前は項目をリスト化して必ず確認します。必要項目は以下が基本です。
- 画像比率とサイズが規定内か
- テキストの文字数と表現が審査基準を満たしているか
- 各カードのリンクとUTMが正しいか
- CTA表記と誘導先の整合性
- 表示面ごとのプレビューで崩れがないか
加えて、モバイルで実際に表示確認することを習慣にしてください。PC表示だけでOKと判断すると、スマホで崩れてクリックできない等の問題が発生します。入稿後の審査で拒否された場合の対応フローも事前に決めておくと運用がスムーズになります。
カルーセルの基本構造と使いどころ

カルーセルの表示場所とユーザー動線
カルーセルは表示場所でユーザーの行動が大きく変わります。タイムラインではスクロールと同時に目に留まるため、瞬発的な関心を引く構成が重要です。ニュース面やカテゴリ面では、比較的じっくり見てもらえるため詳細訴求が効果的です。
ユーザー動線を考える際は「最短で達成したい行動」を明確にしてください。認知→興味→比較→行動の流れをカード順に並べ、リンク先もその流れに沿った構成にすることで離脱を減らせます。初回接触で購入まで促すのは難しいため、目的に応じたフェーズ設計が大切です。
また、複数の表示面を同時に使う場合は、同じユーザーに対する過度な表示を避ける配信設計を行うと広告疲れを防げます。動線と頻度のバランスを意識して運用してください。
カードの最適な枚数と順序の目安
カード枚数は多すぎるとユーザーが迷い、少なすぎると情報不足になります。目安は3〜5枚で、訴求ごとに1カードという考え方が使いやすいです。第一カードで注目、第二・三カードで詳細、最後に行動喚起という順序が基本になります。
枚数を増やす場合は、重複しないテーマ設定と視覚的一貫性を保ってください。初期は少数でテストし、効果の良いカードを残して追加していく方式が管理もしやすく結果も出やすいです。
カード順はスクロールのしやすさを考え、重要な情報を前半に置くのが鉄則です。序盤で離脱が多い場合は順序を入れ替えて効果を確かめてください。
カルーセルが有利な商材と用途
カルーセルは比較やラインナップ訴求、プロセスを見せる商材に向きます。例えば複数商品を並べて選ばせたいEC、着回しやコーデを見せるアパレル、機能が複数あるアプリ紹介などが適しています。
一方で1商品を短文で即購入させたい場合は単一画像や動画の方が適していることがあります。用途に応じてカルーセルを使う/使わないを判断すると無駄が減ります。カードごとに異なる読み手の心理を想定して組み立てると反応が上がります。
スワイプを促す見せ方のポイント
スワイプを促すには視覚的な連続性と興味のつなぎが必要です。カード間で色調や構図を揃え、次のカードに関心がつながるフックを入れてください。矢印や「続きはこちら」のようなメッセージは有効ですが、やり過ぎると不自然になるので控えめにします。
また、カードごとに小さな発見がある構成にするとユーザーがスワイプを続けやすくなります。例えば「Before → 課題 → 解決 → 証拠」の流れにすると最後まで見てもらえる確率が高まります。
他フォーマットとの使い分け方
動画は短時間で感情に訴えるのに優れており、単画面の静止画は即時認知に向きます。カルーセルは多角的な情報提示が得意なので、商品のラインナップや比較、工程を示す場面で優先してください。
目的がブランド認知なら動画や大きなビジュアルを、詳細説明や比較をさせたいならカルーセルを選ぶと効果的です。複数フォーマットを併用する際は、各フォーマットの役割とKPIを揃えて運用してください。
入稿規定と画像サイズの確認項目

カード画像の推奨サイズと比率
カード画像はプラットフォームの推奨サイズに合わせることが重要です。一般的には1:1や16:9の比率が多く使われますが、表示面によって最適比率が異なるため、配信面に応じたサイズで作成してください。余白を考慮して重要情報は端から離して配置すると切れを防げます。
高解像度の画像を用意しておくと、審査後や表示面の違いで画質が劣化しにくくなります。なお、余白や余計な装飾はスマホでの視認性を下げることがあるのでシンプルな構成を心がけてください。
ディスクリプションの文字数制限と注意点
ディスクリプションには文字数制限があるため、冒頭で最も伝えたい情報を短く書くことが必要です。プラットフォームごとに制限が異なるため、事前に確認し、それに沿った表現に収めてください。
限られた文字数で訴求する際は箇条書き風の短文を使い、数値や期限、特典を入れると反応が取りやすくなります。記号の多用は視認性を下げる可能性があるため、節度を持って使ってください。
画像の形式と容量の上限
画像は通常JPEGやPNGがサポートされ、容量上限が設定されています。容量が大きすぎると入稿エラーや読み込み遅延の原因になるため、規定内に圧縮してください。圧縮で劣化が目立つ場合は再撮影や最適化を検討します。
動く要素やアニメーションを入れる場合は規定の形式やフレーム数制限にも注意してください。入稿前に各カードで読み込み速度を確認するとユーザー体験を損ないません。
各カードで設定できるリンクの扱い
カードごとに異なるリンクを設定できる場合、リンク先の一貫性とトラッキング管理が重要です。UTMの命名規則を決めておくと分析がスムーズになります。リンク先が外部サイトの場合、モバイル表示や遷移速度も確認してください。
リンク切れやリダイレクトが多いとコンバージョン率が悪化するため、入稿前に全てのリンクをテストすることを忘れないでください。
審査で落ちやすい表現と回避法
誇大表現や医療・金融など規制対象に関わる表現は審査で止まりやすいです。数値を出す場合は根拠を持つか、表現を弱めて審査基準に合わせてください。禁止ワードリストや過去の審査例を確認してリスクの高い語句は避けると安心です。
また、著作権や人物の権利確認も重要です。許諾のない素材を使うと入稿拒否や広告停止の原因になります。
タイムラインとニュース面の表示差
タイムラインは縦スクロール主体で視認時間が短く、ニュース面は比較的閲覧が長くなる傾向があります。表示領域やテキストのトリミング挙動も異なるため、配信面ごとのプレビューで必ず確認してください。
同じクリエイティブでも配信面によって有効な訴求が変わるため、面ごとに最適化した素材を用意することをおすすめします。
設定から配信までの手順と運用のコツ

LINE広告マネージャーでの作成手順
LINE広告マネージャーではキャンペーン→広告グループ→広告の順で設定します。まず目的を選び、配信面やターゲット、予算を決めます。広告作成時にカルーセルを選び、各カードの画像・ディスクリプション・リンクを登録します。
入稿前にプレビューで表示面を確認し、問題がなければ配信開始へ進みます。審査時間を見込んで日程を調整するとスケジュール通りに配信できます。管理画面のレポート設定で必要な指標を表示しておくと運用が楽になります。
カードごとのCTAとリンク設定の方法
カードごとに目的を決め、CTAはそれに合う表現を選びます。例えば詳細閲覧を促す場合は「詳しく見る」、購入を促す場合は「購入する」など、行動を想起させる文言にします。CTAとリンク先の整合性を必ず確認してください。
複数カードで同じCTAを使う場合でも、リンク先の体験がカードの期待に応えるかをチェックします。期待と違う遷移は離脱の原因になります。
配信目標と予算配分の決め方
配信目標がコンバージョンか認知かで配分は変わります。初期は学習フェーズとして少額で複数パターンを試し、反応の良い組合せに予算を集中する方法が効率的です。日予算と期間を明確にしておくと成果の比較がしやすくなります。
重要なのは長期目標と短期のKPIを分けることです。短期でのテスト結果を基に最適化を行い、良好な配信に予算をシフトして成長させてください。
ターゲティングの基本設定例
ターゲティングは年齢・性別・地域・興味関心・カスタムオーディエンスなどを組み合わせて設定します。新規獲得なら興味関心+地域で広めに取り、リマーケティングは行動履歴に基づいて詳細に絞ると効果が上がります。
除外設定も重要です。既にコンバージョンしたユーザーを除外することで無駄クリックを減らせます。ターゲットサイズは小さすぎず大きすぎない範囲で調整してください。
効果測定で見るべき指標と見方
基本指標はインプレッション、CTR、クリック単価、コンバージョン、CPAです。カルーセルではカード別のCTRとCVRを確認し、どのカードが導線の起点になっているかを把握します。スクロール完了率やスワイプ率が見られる場合は併せてチェックしてください。
数値を見る際は期間や入稿変更のタイミングを考慮して判断します。短期の変動に一喜一憂せず、傾向をつかむことが大切です。
ABテストで検証すべき要素
ABテストは目的に合わせて優先順位を付けます。まずは1枚目のビジュアル、次にディスクリプション、カード順、CTA文言、リンク先LPの順で検証すると効率的です。複数要素を同時に変更すると原因が特定できなくなるため、一度に1要素ずつ変えることを推奨します。
結果は十分なサンプル数を集めてから判断し、統計的に有意とはいえなくても傾向を参考に改善を続けてください。
改善サイクルの回し方
改善は「仮説→実行→計測→評価」を短いサイクルで回すことがポイントです。テスト結果から次の仮説を作り、迅速に素材や設定を更新します。運用中は定期的にパフォーマンスをチェックし、低パフォーマンスのカードは入れ替えるか削除してください。
また、良い結果が出た施策は別キャンペーンで拡大することで、効果をより伸ばせます。改善の頻度は配信量に合わせて調整してください。
カルーセルがマッチする業種と活用事例
ECサイトでの商品比較の見せ方
ECでは複数商品を並べて特徴を比較させるのに向いています。各カードに製品写真、短い特徴、価格や在庫情報を入れ、比較しやすい並びにすると購入判断がしやすくなります。最後のカードにまとめページや購入ページへの導線を置くとコンバージョンに繋がりやすいです。
カードごとに個別商品ページへ飛ばす場合は、計測と遷移速度を確認してユーザー体験を損なわないように注意してください。
アパレルでのコーデ提案の作り方
アパレルではコーディネート例を順番に見せると購買意欲が高まります。トップス→ボトム→小物→全身といった流れでカードを並べ、各カードに価格と着用シーンを短く記載します。色やテイストを揃えたビジュアルで統一感を出すとブランド認知にも貢献します。
最後のカードでセット購入や割引情報を提示するとクロスセルが狙えます。
アプリの機能紹介での活用例
アプリ紹介では機能ごとにカードを分け、画面キャプチャと短い説明を添えると機能理解が進みます。導入のメリットや利用シーンを織り交ぜ、最後にダウンロードCTAを置いて誘導します。機能の流れを見せることで導入後のイメージを持ってもらいやすくなります。
人材募集での複数職種の訴求方法
複数職種を同時に募集する場合は職種ごとにカードを割り当て、仕事内容・勤務地・待遇を短く示します。ターゲット別にカードを分けると訴求精度が上がります。応募フォームへの導線はシンプルにして離脱を減らしてください。
飲食デリバリーでのメニュー訴求のコツ
メニューごとに魅力的な写真を用意し、味の特徴や配達時間の目安を短く入れます。期間限定メニューやセット割引をカードのどこかに入れると注文を促しやすくなります。ラストカードで注文ページへ直結させると導線が短くて効果的です。
改善で成果が伸びるポイントとよくある落とし穴
クリックされないカードを見つける方法
カードごとのCTRを確認し、特に低いカードを洗い出します。低CTRのカードはビジュアルかテキストのどちらかに問題があることが多いので、別パターンを用意して比較すると改善につながります。クリック位置やビュー時間のデータがある場合は、離脱ポイントを細かく見ることが有効です。
テストでは1要素ずつ変えて結果を比較し、どの変更が有効かを特定してください。頻繁に変更しすぎると学習が進まないため、一定期間は検証に時間を割きます。
ファーストカードで離脱を防ぐ工夫
第一カードは視覚とメッセージの両面で即時理解できる構成にします。大きくて見やすい写真、短いキャッチ、明確な価値提示を置くと離脱が減ります。余計な情報を詰め込みすぎないことがポイントです。
また、ブランド色を取り入れつつも次を見たくなる「つかみ」を入れるとスワイプにつながります。入稿前に複数デバイスでの見え方を確認してください。
ディスクリプションを短く伝える表現例
短い説明では、優先順位を付けて最重要点だけを残します。例えば「送料無料/3日以内配送/初回10%OFF」など、箇条書き風に要点を並べると目に入りやすくなります。数字や期限は視認性が高いため効果的に使ってください。
過度な接続詞や冗長な語句は避け、言いたいことを一行で伝える意識が大切です。
画像の掲載順が固定の影響と対策
一部プラットフォームでは掲載順が固定されるため、前半に重要な情報を置く必要があります。固定順で効果が出ない場合はカードの役割を見直し、前半カードに注目と利点を集約することで対処できます。
順序変更ができる場合はテストで最適な並びを探り、定期的に入れ替えて新鮮さを保つことも有効です。
カード別レポートが取れない場合の対応
カード別のデータが取れない場合はUTMをカードごとに付与して外部の計測ツールで振り分ける方法があります。ランディングページ側でクリック元を判別できる仕組みを作ると、どのカードが貢献しているか把握できます。
また、リンク先を分けることで間接的にカードの効果を推定する手法も有効です。
動的広告との併用で気を付けること
動的広告は個別最適化に強い反面、意図しない組合せで表示されることがあります。ブランドガイドラインや訴求の整合性を保つため、動的テンプレートのルールを事前に設定してください。テスト時は静的カルーセルと並列運用して比較すると性能差が分かりやすくなります。
カルーセル運用で覚えておきたい主要ポイント
カルーセルは複数情報を整理して提示できる反面、設計が雑だと逆効果になります。配信面と目的を先に定め、カードごとの役割を明確にした上で、計測しやすいリンク設計とUTM運用を行ってください。テストは1要素ずつ行い、結果を踏まえて改善を繰り返すことが成果につながります。
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