PV数とセッション数の違いを正しく知る|Web集客を最大化するコツとは

Web集客やSEOに取り組むと、PV数やセッション数といった言葉がよく出てきます。しかし、「どちらを重視すればいいの?」「意味や違いが分かりづらい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

これらの数字は、サイトの現状を把握したり、Webマーケティングの成果を測ったりするための大切な指標です。

この記事では、混同しやすいPV数とセッション数を中心に、指標ごとの違いや活用法、増やし方のコツまでを分かりやすく解説します。

目次

PV数とセッション数の違いを分かりやすく解説

Webサイトの成長を考える際、PV数とセッション数はよく使われる指標です。ここではそれぞれの意味と違いを基礎から整理していきます。

PV数とは何か基本の意味を押さえる

PV数は「ページビュー数」と呼ばれ、Webサイト内でページが閲覧された合計回数を指します。ユーザーが同じページを何度も見ても、その都度カウントされます。たとえば、1人のユーザーが3ページをそれぞれ2回ずつ見た場合、PV数は6になります。

この指標は、Webサイト全体や特定ページの人気度、閲覧傾向を知る手がかりになります。ブログやニュースサイトのように、広告収入や情報の拡散力を重視する場合は、PV数の増減が大きな意味を持ちます。

セッション数とは何か分かりやすく説明

セッション数は、ユーザーがWebサイトを訪れてから離脱するまでの一連の行動を1回とカウントしたものです。つまり、1人のユーザーが複数ページを見ても、1回の訪問ならセッション数は1になります。

ただし、一定時間(通常30分程度)サイトの操作がなければ、一度セッションが終了します。再度アクセスすれば、新たに1セッションとしてカウントされます。セッション数は「何回サイトが利用されたか」を知る目安となり、サイトへの来訪頻度を分析する際に役立ちます。

PV数とセッション数カウント方法の違い

PV数とセッション数の主な違いは、カウントの単位です。PV数は「ページが何度見られたか」、セッション数は「訪問が何回あったか」を表します。たとえば、1人のユーザーが3ページを行き来しても、PV数は複数回、セッション数は1回です。

このように、同じアクセスであっても数値が異なるため、サイトの「見られ方」を多角的に理解できます。以下に簡単な違いを表にまとめます。

指標カウント単位
PV数ページ閲覧回数3ページを2回ずつ見て6PV
セッション数訪問ごとの行動単位1回の訪問で3ページ見て1セッション

具体例で理解するPV数とセッション数の差

たとえば、Aさんが朝と夜の2回、あなたのサイトに訪れたとします。朝は2ページを閲覧し、夜は3ページを見ました。この場合、セッション数は2(朝と夜の2回)、PV数は5(合計5ページ)となります。

このように、PV数は「どれだけ多くのページが見られたか」、セッション数は「何度サイトに訪問されたか」を示します。複数人が同じページを繰り返し読む場合や、一人が長時間滞在して複数ページを回遊する場合など、サイトの使われ方によって両者の差が生まれます。

ユーザー数やアクセス数など混同しやすい指標の違い

Webサイト分析では、PV数やセッション数以外にも「ユーザー数」「アクセス数」といった似た用語が登場します。それぞれの違いを理解しておくことで、より適切な分析ができるようになります。

ユーザー数とPV数セッション数の違い

ユーザー数は、一定期間内にサイトを利用した「人の数」を表します。同じ人が複数回訪問しても、基本的には1ユーザーとしてカウントします(ただし、Cookieの削除やデバイス変更で複数カウントされる場合もあります)。

一方、PV数やセッション数は「行動の回数」を示すため、1人のユーザーが繰り返し訪問したり多くのページを見れば、それだけ数値も増えます。それぞれの関係は以下のようになります。

指標意味カウント例
ユーザー数利用者の人数1人で2回訪問=1人
セッション数訪問(利用)の回数1人で2回訪問=2回
PV数ページ閲覧の回数2回訪問で5ページ=5回

アクセス数とPV数セッション数の関係

「アクセス数」という言葉は、PV数やセッション数と混同しやすい用語です。多くの場合、アクセス数=PV数として使われることが一般的です。ただし、一部の解析ツールや運営者によっては「アクセス数」をセッション数やユーザー数として扱う場合もあります。

そのため、アクセス数の定義は文脈やツールによって異なるケースがある点に注意が必要です。正確な分析や報告を行うには、どの指標を指しているのか確認することが大切です。

ページセッションやインプレッション数との違い

ページセッションとは、1回のセッションあたりに見られた平均ページ数を示します。たとえば、3セッションで合計9PVなら、ページセッションは3になります。これはサイトの「回遊性」を測る指標です。

一方、インプレッション数は「広告やページが表示された回数」を指します。SNSや広告では「何回表示されたか」をインプレッション数と呼ぶため、PV数やセッション数とはカウント範囲が異なります。目的や媒体によって使い分けが必要です。

アクティブユーザーやリーチ数との違い

アクティブユーザーは、一定期間内に行動したユーザー数(例:日次・週次・月次)を表します。期間ごとの利用状況を知りたいときに活用します。

リーチ数は、広告や投稿が「何人に届いたか」を示す指標です。SNSや広告で使われることが多く、実際に目にした人数を把握できる点が特徴です。これらの指標は目的や計測範囲が異なるため、混同しないよう注意しましょう。

PV数セッション数を活用するシーンとメリット

PV数やセッション数は、サイトの現状を知るだけでなく、集客や運営方針を考える上でも役立つ指標です。どんな場面で何を重視すべきか、その活用方法やメリットを具体的に紹介します。

PV数を重視したいケースとその理由

PV数を重視したいのは、広告収入や情報の拡散を目的としたメディアやブログの場合です。多くのページが見られることで、広告表示回数が増えたり、情報が広く伝わったりするため、収益や認知度の向上につながります。

また、新規記事や特定ページの人気度を知りたい時にもPV数は有効です。どのコンテンツが注目されているかを把握し、今後の制作や改善に活かすことができます。

セッション数で得られる分析のメリット

セッション数は「何度サイトが利用されたか」を計る指標です。集客施策やリピーター獲得の効果を評価したい場合に適しています。たとえば、新規キャンペーンでの流入数や、特定期間の訪問増減をチェックできます。

また、セッション数が増えているのにPV数が伸びていない場合は、ページ回遊が少ないことが分かります。このように、サイトの利用状況を多角的に把握できるメリットがあります。

目的別に指標を使い分けるポイント

指標の使い分けには、目的に応じた視点が必要です。たとえば、

  • 広告収入や認知拡大を重視 → PV数に注目
  • 集客効果やリピーター分析を重視 → セッション数やユーザー数を重視
  • サイト内の回遊性や滞在時間 → ページセッションや平均滞在時間も参考

このように、目的ごとに複数の指標を組み合わせて分析することが重要です。

コンバージョン率や回遊率との関係性

コンバージョン率(成約率)は、目標達成(例:資料請求や購入)に至った割合を示します。セッション数やPV数が多くても、コンバージョン率が低い場合は集客の質やサイト導線を見直す必要があります。

回遊率は、ユーザーが複数ページを閲覧しているかを示す指標です。PV数やページセッションが高いと、回遊率も高くなります。この関係性を理解し、指標ごとにサイト改善のヒントを見つけていくことが大切です。

PV数セッション数を効率的に計測する方法

正しい分析のためには、PV数やセッション数を安定して計測することが必要です。主な計測ツールや方法、定期的な分析のポイントを押さえておきましょう。

Googleアナリティクスでの数値確認手順

Googleアナリティクス(UAまたはGA4)は、無料で利用できるアクセス解析ツールです。PV数やセッション数の確認は、管理画面の「レポート」から「ユーザー」や「エンゲージメント」の項目で行えます。

基本的な確認手順としては、管理画面にログインし、レポート一覧から「概要」や「行動」などのカテゴリを選択します。すると、期間ごとのPV数やセッション数、ユーザー数などがグラフや数値で表示されます。

GA4でのPV数セッション数の見方

GA4では、「エンゲージメント」内の「イベント」や「ページとスクリーン」レポートでPV数やセッション数を確認できます。従来のUAと表示項目が異なるため、移行時は注意が必要です。

また、GA4では「イベント」としてページ閲覧が計測されます。レポート画面で「page_view」や「session_start」などのイベントを確認することで、該当する指標を把握できます。初めての場合は、公式ヘルプなどで操作方法を確認するのがおすすめです。

外部ツールを活用した分析方法

Googleアナリティクス以外にも、アクセス解析や分析ができるツールがいくつか存在します。たとえば、

  • Adobe Analytics
  • Matomo(オープンソース)
  • SimilarWeb(競合調査向け)

これらのツールは、より詳細なデータ分析や競合比較が必要な場合に利用されます。自社の目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。

定期的な分析で得られるWeb改善のヒント

PV数やセッション数は、単に数値を確認するだけでなく、継続的な分析が重要です。たとえば、週次や月次で数値を記録し、増減の傾向や特定ページの変化を追いかけましょう。

定期的な分析により、成果が出ている施策や改善が必要なポイントを把握できます。これをもとに、コンテンツの充実や導線設計の見直しなど、具体的なWeb改善につなげることができます。

PV数セッション数を増やすための具体的な施策

PV数やセッション数を伸ばしたい場合、SEOやSNS運用、コンテンツ改善などさまざまな手法があります。代表的な施策を具体的にご紹介します。

SEO対策で検索流入を増やす方法

SEO対策は、検索エンジンからの流入を増やすために欠かせません。主な施策としては、

  • キーワード選定と適切なタイトル・見出しの設定
  • ユーザーの疑問に答える質の高いコンテンツ作成
  • 内部リンクやサイト構造の最適化

これらを意識して取り組むことで、検索結果で上位表示されやすくなり、自然とPV数やセッション数の増加が期待できます。

SNSや広告を活用した集客施策

SNS(Twitter、Instagram、Facebookなど)やWeb広告を活用すると、検索以外からの新規ユーザー流入が見込めます。たとえば、新規コンテンツ公開時にSNSで情報を拡散したり、ターゲットユーザー向けに広告を配信したりする方法です。

SNSや広告による流入は、一時的にアクセスが増えるだけでなく、サイトの認知度やリピーター獲得にもつながります。自社の目的やターゲット層に合わせて活用しましょう。

サイト内回遊性を高めるための工夫

サイト内の回遊性を高めることで、1セッションあたりのPV数が伸びやすくなります。具体的な工夫例は次の通りです。

  • 関連記事や人気記事のリンクを設置
  • サイト内検索機能の充実
  • わかりやすいカテゴリ分けやパンくずリスト

これらの施策により、ユーザーが次々とページを閲覧しやすくなり、全体のPV数増加に寄与します。

良質なコンテンツ作成がもたらす効果

ユーザーのニーズに合った分かりやすいコンテンツは、検索流入やSNS拡散だけでなく、リピーター増加にもつながります。信頼できる情報や役立つ解説、読みやすい構成を意識して制作しましょう。

良質なコンテンツが集まれば、自然とサイト全体の評価が高まり、長期的な集客力やSEO効果も期待できます。アクセス解析を活用し、人気の高いテーマや改善点を把握しながら、継続的にブラッシュアップしていく姿勢が重要です。

PV数セッション数の目安や業界別の平均

「自分のサイトの数値は高いのか低いのか?」と気になる方も多いでしょう。ここでは、ジャンルごとの目安や業界平均、目標設定のヒントをご紹介します。

Webサイトジャンルごとの目安

サイトの規模やジャンルによって、PV数やセッション数の目安は異なります。主なジャンル別の目安は以下の通りです(1ヶ月あたりのおおよその目安です)。

ジャンルPV数(目安)セッション数(目安)
個人ブログ1,000〜10,000800〜8,000
企業コーポレート10,000〜100,0008,000〜80,000
ECサイト30,000〜300,00025,000〜250,000

あくまで目安のため、目的や事業規模による違いも考慮しましょう。

日本国内のPV数ランキング事例

日本国内の有名サイトでは、1ヶ月で数百万〜数億PVを記録しているケースも見られます。たとえば、

  • 大手ニュースサイト:月間1億PV以上
  • 人気ブログ:月間数十万〜数百万PV
  • ECモール:月間数千万PV

こうした上位サイトは、多数の記事や商品ページ、強力な集客施策を持っています。自社サイトと比較する際は、ジャンルや運営体制の違いも考慮しましょう。

目標設定の考え方と注意点

PV数やセッション数の目標を立てる際は、いきなり高すぎる数値を掲げるのではなく、現在の実績や成長率、業界平均を参考に段階的に設定することがポイントです。

また、数値目標だけでなく「なぜ増やしたいのか」「どんな成果につなげたいのか」という目的意識も明確にしておきましょう。

PV数ごとの収益や広告効果の目安

PV数が増えると広告収益やサイトのプロモーション効果も上がりやすくなります。広告モデルによって異なりますが、ブログやメディアサイトでよく使われる「1PVあたりの広告収益」は、0.1〜0.5円程度が一つの目安とされています。

たとえば、月間10万PVなら1〜5万円程度の広告収益が期待できる計算です。ただし、サイトのジャンルや広告の種類によって大きく変動するため、複数の収益モデルやプロモーション施策を組み合わせることも重要です。

まとめ:PV数とセッション数を正しく理解しWebサイトの成長につなげよう

PV数やセッション数は、Webサイト運営やマーケティングを考える上で欠かせない指標です。それぞれの意味やカウント方法を理解し、目的や状況に応じて活用することで、より効果的な分析や施策が可能になります。

また、指標の違いや関連する用語を正しく押さえ、計測や施策に一貫性を持たせることが、サイト成長への近道です。この記事を参考に、自社サイトの現状把握や今後の改善計画に役立ててみてください。

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この記事を書いた人

岩永 圭一のアバター 岩永 圭一 アルル制作所 代表取締役

2003年にECサイト「ウェディングアイテム」を立ち上げ、手作り結婚式を応援。年商3億円達成。2005年デザイン会社を設立。2社を譲渡後、2021年にアルル制作所を立ち上げ、オウンドメディア運営代行『記事スナイパー』を開始。これまで立ち上げた事業は、他にも中古ドメイン販売・キーワードツール・バー専門ホームページ制作・記事LP制作・レンタルスペース・撮影スタジオと多岐にわたる。

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