楽天RPP広告のキーワード設定とは

楽天市場で商品を販売する際、多くの人に見てもらうために楽天RPP広告を使うと、楽天市場でお客様が商品を検索したときに、検索結果の上位に自分の商品を表示できます。
楽天RPP広告のキーワード設定とは、お客様が楽天市場内で特定のキーワードで商品検索した際に、自社の商品を広告として表示させるために、そのキーワードを事前に指定することを指します。
RPP広告のキーワード設定方法
楽天の店舗管理システム(RMS)にログインし、広告プロモーションメニューから「検索連動型広告(RPP)」を選択します。



商品登録をしていない場合は、新規登録をします。一括アップロードを使えば、一度に複数商品を登録できます。

キーワード列の編集アイコンをクリックしてキーワード登録画面を開きます。

キーワード、CPCを入力して登録します。1つの商品に対して、複数のキーワードを登録できます。
キーワードを指定しない場合の挙動
楽天RPP広告では、キーワード設定をする/しない、どちらでも広告設定可能です。キーワード設定をした場合としない場合の比較は以下のとおり。
キーワード設定なし | キーワード設定あり | |
---|---|---|
楽天自動出稿 | ◯ | ◯ |
キーワード単価(CPC) | 10円~ | 40円~ |
広告露出 | ◯ | ◯ |
指定キーワードでの露出 | △ | ◯ |
楽天RPP広告のキーワード選定方法はロングテール
ロングテールキーワードとは
楽天RPP広告のキーワード選定では、ロングテールキーワードを活用することが重要 です。ロングテールキーワードとは、検索ボリュームは少ないものの、購入意欲の高いユーザーが検索する、複数の単語を組み合わせた具体的なキーワード のことを指します。
例えば、「イヤホン」 という単体のキーワードは競争が激しく、広告費(クリック単価)も高騰しやすいです。一方で、「ワイヤレスイヤホン ノイズキャンセリング」 や 「スポーツ用 防水イヤホン Bluetooth」 のような具体的なフレーズを狙うことで、ターゲットを絞り込むことができ、広告の費用対効果が向上します。
ロングテールキーワードを選ぶメリット
✅ 競争が少なくクリック単価を抑えられる
- ビッグキーワード(例:「イヤホン」)は多くの広告主が狙うため、クリック単価が高くなりやすい。
- 一方で、ロングテールキーワードは競争が少なく、広告費を抑えつつ効率的に集客できる。
✅ 購入意欲の高いユーザーにリーチできる
- 「完全ワイヤレスイヤホン 高音質」のような具体的なキーワードで検索するユーザーは、すでに購入を検討している段階にあるため、コンバージョン(購入)率が高くなる。
✅ 無駄なクリックを減らせる
- 「イヤホン」だけでは、有線イヤホン・ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンなど、幅広いユーザーが検索するため、無駄なクリックが発生しやすい。
- 「ランニング用 防水イヤホン Bluetooth」などの具体的なワードを指定することで、より適切なターゲットに広告を届けることができる。
RPP広告キーワードの探し方
楽天RPP広告のキーワードは、どこから探せばいいでしょうか? という質問が多いのでまとめてみました。
RPP広告の候補キーワードで探す

商品に関連したキーワード候補を出してくれます。
楽天サジェストで探す
楽天サジェストとは、楽天市場の検索窓にキーワードを入力した際に、関連する検索候補が自動的に表示される機能のことです。Googleの検索サジェストと同じような仕組みで、ユーザーがよく検索するキーワードや関連性の高いワードを提案してくれます。
しかし、楽天サジェストでは、スモールキーワード(需要の少ないキーワード)は表示されないので、あまりおすすめではありません。
Amazonサジェストで探す
楽天サジェストと同様に、Amazonにもサジェスト機能が備わっています。楽天サジェストよりも多く候補が出てきますし、楽天と同じECサイトの検索キーワードなので効率よく多くのキーワードを探せます。
ラッコキーワードで探す
ラッコキーワードは、有名なSEOツールの一つです。楽天・Amazonのサジェストキーワードも探せますし、Google検索のサジェストも探せます。
楽天RPP広告のキーワード選定のコツ
キーワードを探すのは、前章のツールを活用すればOKです。では、キーワードを探すときに意識しておくべきコツがありますので解説します。
購入者の視点で考える
楽天市場で商品を探すユーザーは、単に「イヤホン」といった大まかな検索ではなく、自分の求める条件に合ったイヤホンを見つけるために、より具体的なワードを組み合わせることが多い です。そのため、購入者の視点に立ってキーワードを設定することが重要です。
例えば、イヤホンを探しているユーザーの意図を考えると、以下のようなパターンが考えられます。
- 使用目的が明確な検索
- 例:「テレワーク用 片耳イヤホン マイク付き」
- 在宅ワークで使用するため、片耳タイプ&マイク付きが必須条件
- 機能・性能を重視する検索
- 例:「ノイズキャンセリング ワイヤレスイヤホン 高音質」
- 音質や外部の音を遮断する機能を重視するユーザー向け
- 価格帯を重視する検索
- 例:「5000円以下 Bluetoothイヤホン」
- 予算が決まっていて、その範囲内で探しているユーザー
これらの視点を意識してキーワードを選ぶことで、単なる「イヤホン」といった広範なワードよりも、具体的なニーズに合ったユーザーを集客し、購買に結びつきやすくなります。
検索ボリュームを確認する
ロングテールキーワードを設定する際は、どれくらい検索されているのか(検索ボリューム)を確認することが重要 です。検索ボリュームが極端に少ないキーワードを選んでしまうと、広告がほとんど表示されず、集客につながりにくくなります。
楽天市場内での検索ボリュームを調べるには、以下の方法が有効です。
✅ 楽天市場の検索候補を活用
- 楽天市場の検索窓に「イヤホン」と入力すると、関連する検索候補が表示される。
- これは 実際にユーザーが検索しているワード が反映されているため、有力な参考情報となる。
✅ ラッコキーワードを使う
- 検索ボリュームの数値を把握できるツールを活用し、適度に検索されているロングテールキーワードを選定 する。
- 「ノイズキャンセリング イヤホン」は多く検索されているが、「ノイズキャンセリング イヤホン 運転中」といったワードはほぼ検索されていない、などの傾向を分析できる。
検索ボリュームが多すぎると競争が激しく、クリック単価が高騰するため、検索数が適度で、かつ購買意欲の高いユーザーを狙えるキーワード を選ぶのがポイントです。
競争率を確認する
楽天RPP広告でロングテールキーワードを選ぶ際には、単に検索ボリュームを確認するだけでなく、実際に楽天市場でそのキーワードを検索し、競合の状況をチェックすることが重要 です。
競争率のチェックポイント:
1️⃣ 他社の商品がどれくらい出てくるか(商品数)
- 例えば「ワイヤレスイヤホン」で検索すると、膨大な数の商品が表示され、競争率が非常に高い。
- 一方で、「スポーツ用 防水イヤホン」で検索すると、商品数が少なく、競争が比較的少ないことが分かる。
2️⃣ 競合商品の口コミ数・評価を確認する
- 上位表示されている商品の口コミ数や評価を確認 し、競争の激しさをチェック。
- 例えば、検索結果の上位が「口コミ1000件以上、評価4.5以上」の商品ばかりの場合、競争が非常に激しく、新規出稿では上位表示が難しい可能性がある。
3️⃣ 検索意図と広告商品のマッチ率を考える
- 検索結果に表示される商品と、自社の商品が適切にマッチしているかを確認する。
- 例えば「ノイズキャンセリング イヤホン」で検索した際に、完全ワイヤレスイヤホンが多く表示されている場合、自社の商品が有線イヤホンだったら 検索意図とズレてしまい、広告の成果が出にくい 可能性がある。
- 「自社の商品が検索意図に合っているか?」を常に意識して、競争率の低いワードを狙う。
楽天RPP広告のキーワード調整と最適化
RPP広告の調整は毎月と毎日の2パターンで行うとよいです。
毎月の調整
月ごとのパフォーマンスレポートをダウンロードしてCPC調整や商品登録・除外商品登録を行います。
毎日の調整

RPP広告のホーム画面に、当月予算と実績が表示されています。その中の当月ROASを確認します。
目標ROASよりも下がっている場合は、パフォーマンスレポートをダウンロードしてどの商品のROASが下がっているのかを掘り下げて確認してCPC(クリック単価)の調整をします。
目標ROASを達成しているときは、何もしなくて大丈夫です。(作業効率優先が第一)
まとめ|楽天RPP広告のキーワード選定を成功させるために
楽天RPP広告のキーワード設定は、適切な選定・運用・調整 を行うことで、広告効果を最大化できます。以下のポイントを押さえながら、継続的な改善を行いましょう。
1. 効果的なキーワード戦略の要点
✅ ロングテールキーワードを活用する
- 競争率が低く、購買意欲の高いユーザーにアプローチできる
- 例:「ワイヤレスイヤホン」→「スポーツ用 防水イヤホン Bluetooth」
✅ 検索ボリュームと競争率を確認する
- 検索ボリュームが適切で、競合が少ないキーワードを狙う
- 楽天市場で実際に検索し、競合商品の口コミ数やランキングを確認
✅ 広告効果の悪いキーワードを見直す
- クリック数が多いのに売上につながらないキーワードのCPCを調整
- 成果の出ないキーワードに予算を割かない
2. PDCAを回しながら最適化する重要性
楽天RPP広告の運用は 「設定して終わり」ではなく、定期的なデータ分析と調整が不可欠 です。
- 毎月の調整: パフォーマンスレポートを確認し、CPCや商品登録を見直す
- 毎日の調整: ROAS(広告費回収率)を確認し、目標を下回っていればCPCを調整
3. 今後のトレンドと楽天RPP広告の運用のコツ
- 楽天市場のアルゴリズム変更に対応する
- 定期的に広告の表示傾向や競争状況をチェックする
- 外部ツールを活用する
- ラッコキーワードやAmazonサジェストを活用し、効果的なキーワードを探す
- 作業効率を意識する
- ROASが目標を達成している場合は無駄な作業を省き、効率的に運用する