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ホーチミン中央郵便局はコロニアル建築が美しいおすすめのスポット/ベトナム

ホーチミン中央郵便局/ベトナム

 ホーチミン市に来たら、ぜひ立ち寄ってほしいのが「中央郵便局(Saigon Central Post Office)」です。この場所は、歴史や文化がぎゅっと詰まった素敵な観光スポットなんです。市内中心部の1区にあって、誰でも気軽にアクセスできるのも嬉しいポイントです。外観も内部も、とにかく見どころ満載で、訪れてみる価値アリです!

目次

鉄骨部分はあの有名なエッフェル氏の設計

 ホーチミン市の中央にある中央郵便局は、1886年から1891年にかけて建てられました。時代はまさにフランスの植民地時代。このコロニアル建築の建物のデザインも、その影響をたっぷり受けています。

ホーチミン中央郵便局

 しかも、この中央郵便局の鉄骨部分の設計を手掛けたのは、あの有名なギュスターヴ・エッフェル(エッフェル塔を設計した人)です。当時のフランスの最新デザインです。

 ちなみに、昨年訪れたフランス・パリのエッフェル塔の写真はこちら。レースのように繊細で美しい塔です。2階までの674段の階段を歩いて上りました。下から眺めても美しい。

モデルになった建物はパリのオルセー駅

 この中央郵便局は、パリのオルセー駅の駅舎(現在のオルセー美術館)をモデルに立てられました。こちらも2023年に訪れたときのオルセー美術館の写真。確かに雰囲気が似ていますね。天井から採光しているところも同じ設計です。

コロニアル建築とは?

 コロニアル建築とは、主に19世紀から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパ諸国がアジア、アフリカ、南アメリカなどの植民地で建設した建築様式を指します。この建築様式は、植民地を支配していた国の伝統的なデザインと、現地の気候や文化を融合させたものが特徴です。

 例えば、フランスの植民地では、フランスのクラシックなデザインが用いられつつ、熱帯の暑さに対応するための大きな窓や高い天井、広いベランダが取り入れられました。ベトナムのホーチミン市やハノイには、フランスの影響を受けたコロニアル建築の例が多く残っており、優雅で歴史を感じさせる街並みが見られます。

 コロニアル建築は、当時の植民地支配の象徴でもあり、歴史的な背景を理解する上で重要な要素となっています。また、その美しいデザインと機能性から、現在も観光地として多くの人々に親しまれています。

 建物全体にフランスらしいエレガントな雰囲気が漂っていて、歩くだけで当時の時代にタイムスリップしたような気分になれます。

存在感のあるどっしりとした圧巻の外観

 外観はクラシックなフランス建築スタイルで、アーチ型の入り口や、白と黄色の絶妙なカラーリングが目を引きます。2015年の大規模改修でこの淡いイエローに塗り替えられました。改修の前はピンク色だったそう。黄色はベトナムで縁起の良い色とされています。

 特に正面の大きな時計がこの建物のシンボル!立派な時計がどっしり構えていて、見上げるだけでも圧倒されます。周りの賑やかな街並みとは一味違い、この重厚感のある建物を目にすると、ホーチミン市の新たな一面を感じることができるはずです。

 ちなみに、入り口に書かれている「BUU DIEN」とは、ベトナム語で「郵便」という意味です。Buu DIENの下の赤い文字は「thành phố」は「市」を意味し、「Hồ Chí Minh」はホーチミンなので、「ホーチミン市の郵便局」と書かれています。
 その下の1336-1391という文字は、この中央郵便局の建築期間です。この中央郵便局は、5年の歳月をかけて作られました。

アーチを描き重厚感のある力強い内部

 郵便局の中に入ると、広々とした空間にびっくり!高い天井と、アーチ型の鉄骨の構造がとても美しい建物です。街灯風のシャンデリアの周りにも繊細で美しい装飾がほどこされています。

 フランス・パリのオルセー美術館と同じように、天井のアーチ部分から自然光が差し込み、とても明るい空間です。ガラス張りの「大ヴォールト天井」が印象的な建築物です。

 そして、真ん中にホーチミン氏の肖像画がどーんと飾られていて、これがまた歴史を感じさせます。ホーチミン氏はベトナム建国に貢献した方で国民から慕われています。

 国民から慕われているその象徴が、お札です。すべての紙幣にこのホーチミン氏の肖像画が印刷されています。

 入口付近の壁には1892年当時のホーチミン市の地図が飾られており、その反対側には1936年当時の南ベトナムとカンボジアの電信網の地図も飾られています。ここ中央郵便局は、フランスにとってもカンボジアにとってもとても重要な拠点でした。歴史好きにはたまらない空間になっています。

通常の郵便業務が行われていることに驚き!

 驚くことに、ここは今でも現役の郵便局で、通常の郵便業務が行われています。多くの観光客が訪れる空間で業務が行われていることにびっくり。こんな優美な空間で、今でもなお業務が行われているなんて!

 ベトナムから日本の家族や友人に手紙やポストカードを送ることもできます。センスのいい鮮やかな絵葉書などもたくさん販売されているので、帰国した自分宛に送ってみるのもよいですね。2週間ほどで日本に届きます。私が行ったときにも、多くの観光客の方が座って手紙を書いていらっしゃいました。

 住所は日本語で書いてOK。分かりやすい位置にJAPANと大きく書いておきましょう。

 右側の1番窓口の「STAMP」と書いてあるところで切手を購入します。そのまま1番窓口で発送することもできますし、その横のMAIL BOXに自分で投函してもよいです。

 入口の左右にはダークな木目調のアンティークな電話ブースがあります。重厚感のあるとても美しい作りです。中は電話もあり、ATMもあり、現代の機能とミックスした不思議な場所です。また、電話ブースの上には各地の現地時間が表示された時計が設置されています。こちらの面の電話ボックスには、モスクワ(ロシア)、東京(日本)、ベルリン(ドイツ)、ソウル(韓国)、プレトリア(南アフリカ)の時間が表示されています。

 ちょうど私が訪れたとき、東京は8:57。時計を見ただけで日本が恋しくなってしまいました…。時計ってノスタルジックな雰囲気にさせてくれますよね。

100年受け継がれる芸術品の床のタイルも美しい

 ホーチミンの中央郵便局を訪れると、やはりまずは天井に目が行ってしまいますが、実はこのタイルの床も見どころなんです。美しいセメントタイルで装飾された床は、郵便局のクラシックな雰囲気を一層引き立てており、建物全体に歴史と芸術を感じさせる要素となっています。

セメントタイルの特徴

 セメントタイルは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、特にフランスの植民地で広く使われた装飾的な建築素材です。中央郵便局の床に使われているタイルは、色鮮やかで繊細な模様が施されており、当時のフランス文化と職人技術の融合を象徴しています。

デザインと製法

 これらのタイルは、色ごとに異なるセメントを型に流し込んで作られ、一枚一枚手作業で製造されていました。そのため、模様や色合いが非常に鮮やかで、耐久性も高いのが特徴です。郵便局の床に敷き詰められたタイルは、幾何学的なパターンや花模様などが組み合わされ、歩くたびに異なるデザインが楽しめるようになっています。

歴史と価値

 中央郵便局のセメントタイルは、単に装飾としてだけでなく、フランス植民地時代の歴史と文化を今に伝える重要な要素です。これらのタイルは、100年以上経った今でもその美しさを保ち続け、多くの観光客や地元の人々に愛されています。

 ホーチミン中央郵便局を訪れた際には、ぜひこの歴史的で美しいセメントタイルをじっくりと観察してみてください。建物全体の優雅さとともに、その細部にまでこだわったデザインに感動すること間違いなしです。

かわいいお土産やベトナムらしいグッズが手に入る

 お土産コーナーも充実していて、可愛い切手やベトナムらしいグッズも手に入ります。ベトナムのお土産は、同じホーチミン1区に位置するベンタイン市場にも売ってありますが、ベンタイン市場のほうは商品に値札が付いていません。そのため、値段交渉をしなければならないので、ベトナムらしいお土産を手っ取り早く安く買いたい方は、この中央郵便局でゲットしておきましょう。デザイン的にもとても素敵なセンスのよいお土産が手に入ります。価格もお手頃です。

 入口の左右には、広いお土産屋さんが奥につながっています。観光客が多いと奥への道がふさがっていて見えづらくなっていますので、中央郵便局を訪れたときには、是非この左右の広いスペースのお土産売り場を見逃さないようにしてくださいね。

郵便局の左右のお庭もきれい

 ホーチミン市の中央郵便局の外観の美しさを引き立てているのが建物の左右にある庭です。この庭は、中央郵便局を訪れる人々にとって、建物の壮大さと調和する静かで優美な空間になっています。

 中央郵便局の正面に立つと、左右に広がる庭が見えます。これらの庭は、シンメトリーに配置されており、建物のクラシックなデザインを引き立てる重要な要素となっています。庭には、緑豊かな芝生や植栽があります。この庭は、中央郵便局の建築とともに、フランス植民地時代の影響を受けた景観の一部としても価値があります。

 庭のベンチに腰掛けて、郵便局の建物を眺めながら、のんびりと時間を過ごすこともできます。特に観光客にとっては、暑いホーチミンの気候の中で、ここで一息つくのは嬉しいひとときです。

 また、庭にはサイゴン成立300周年を記念して建てられたモニュメントがあります。このモニュメントは、ホーチミン市(旧サイゴン)が300年にわたり、どのように発展してきたかを記念するものであり、ホーチミンの市民にとって誇り高い象徴です。また、サイゴンがフランス植民地時代やベトナム戦争を経て、現在の活気ある都市へと変貌を遂げてきた歴史を感じさせる場所でもあります。

 郵便局の全景を撮影する際に、この左右に広がる庭が構図に美しいバランスを作り出してくれています。また、庭の緑と中央郵便局の黄色い外壁とのコントラストが非常に映えるので、ホーチミン市観光の思い出として素敵な写真が撮れます。建物と庭が一体となった美しい景観をゆったりと楽しむことができますよ。

ホーチミン中央郵便局のまとめ

 中央郵便局は、美しい建築と深い歴史を感じられる場所として、ホーチミン市に来たら絶対に外せないスポットです。近くには統一会堂や聖母マリア教会もあって、ホーチミン1区の散策にぴったり。

 ホーチミン市を訪れたら、この中央郵便局にぜひ足を運んでみてくださいね!歴史と現代が交差する不思議な空間で、ベトナムの文化をたっぷり感じられること間違いなしです。

ホーチミン中央郵便局の基本情報

日本語名称:  ホーチミン中央郵便局
英語表記: Saigon Central Post Office
住所:  2 Công xã Paris, Bến Nghé, Quận 1, Thành phố Hồ Chí Minh, Vietnam
営業時間: 8:00 – 17:00 (自由に入れます)
電話番号:  +84 28 3822 1677
入場料:  無料
アクセス:  ホーチミン市1区に位置し、聖母マリア教会のすぐ隣にあります。市内中心部から徒歩でアクセス可能。
主なサービス:  郵便業務全般(手紙、荷物の送付など)、観光客向けの記念切手やお土産の販売。

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この記事を書いた人

アルルのアバター アルル アルル制作所 取締役

🛫旅が大好きデザイナー🛫タビジョ。美しい風景、素敵なショー、現地ツアーをとことん楽しむ旅行情報を発信📸一人でも多くの人に親子旅や女子旅を楽しんでもらえるように実体験をお届け。世界の素敵な風景やスポットをご紹介💕観光・地域活性化・SNS運用のご依頼はお気軽にDMで🎵

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