AI検索のLLMO対策|「AIによる概要」の引用元を調べる方法

AI検索のLLMO対策で最初にやることは、自社のページが「AIによる概要」に引用されているかを実物で確かめることです。概要の文章に付いた小さなリンクが、AIが答えを書くときに読んだページ、つまり引用元です。
これまでは「検索結果の何位に出るか」を見ていました。これからは「AIが答えを書くときに引用してくれるか」も見る必要があります。
参考までに、「アルルさん」で検索すると次のような概要が表示されます。AIもアルルさんのことを把握しているようです。

アルル制作所では、キーワードを入れるだけで「AIによる概要」の本文と引用元を取り出す自社ツールを作り、実際の対策に使っています。ここでは、その調べ方と社内で決めているルールを紹介します。
AI検索で変わったのは順位より引用元
従来の検索とAI検索の違い

| 見るところ | 従来の検索 | AIの概要が出る検索 |
|---|---|---|
| お客様の目に最初に入るもの | ページのタイトルと説明文の一覧 | AIがまとめた文章 |
| 自社サイトへの入り口 | 一覧からのクリック | 文章に付いた引用リンク |
| 追うべき点 | 何位に表示されるか | 引用元に選ばれるか |
| 確かめる手段 | 順位を測る道具が多い | 引用元を記録して残す道具はまだ少ない |
| 対策の名前 | SEO(検索エンジン最適化) | LLMO・AEO(AIに引用されるための最適化) |
たとえば「熊本 SEO」で検索すると、アルル制作所が「AIによる概要」の中に掲載されています。自社の業種のキーワードで、この状態を目指すのがLLMO対策です。

📚 用語解説:LLMO(エルエルエムオー)
「大規模言語モデル最適化」の略です。ChatGPTやGoogleの AI による概要のような文章を作るAIに、自社の情報を正しく読んでもらい、答えの中で引用してもらうための工夫の総称です。
近い言葉に AEO(回答エンジン最適化)があります。どちらも目指すのは「AIの答えに選ばれること」です。
AIの選び方は見えなくても結果は見える

⚠️ 一般論だけで進めるLLMO対策の問題点
「AI検索に強い書き方」を一般論で調べ、そのとおりに自社ページを直す。この進め方では、自社の業種で実際にどんなページが引用されているかを見ないまま、担当者の時間を使うことになります。
引用元はキーワードごとに異なります。先に実物を確かめ、そのあとで直す。
順番を決めておくだけで、社内で何をやるべきかがはっきりします。
引用元を調べるツールでできること


キーワード1つで概要と引用元を取り出す
操作はシンプルで、調べたい言葉を欄に入れて「🔎 AI による概要を取得」を押すだけです。入力欄には「熊本 外壁塗装 おすすめ」のような例が薄く表示されています。
【入力の例】
対象キーワード:熊本 外壁塗装 おすすめ
→ 「🔎 AI による概要を取得」を押す
ボタンを押したあと、ツールの中では次の作業が順に進みます。
- Googleで検索する
画面に出ないブラウザを立ち上げ、日本語・日本向けの設定で検索する。人ごとの好みに合わせた表示(パーソナライズ)は切っておく - 「AI による概要」を見つける
検索結果から該当のかたまりを探して本文を取り出す。「もっと見る」などのボタンの文字や地域名だけの行は除く - 引用リンクを集める
同じサイトは1件にまとめ、本文でサイト名が触れられているものを先に並べて最大8件にする - 引用ページの見出しを取る
1件ずつ開いてタイトルとH2・H3を取り出す(1ページにつき40件まで) - 画面に並べて保存する
左に本文と引用元、中央に見出しを表示し、キーワードごとに自動で保存する

💡 調べた結果は社内の記録になる
取った本文・引用元・組み立てた構成は、キーワードごとに自動で保存されます。「💾 保存」で保存日時を更新することもできます。
「📁 履歴から開く」を押せば、保存したキーワードと取得した日時が一覧で出ます。AI による概要は日によって変わることがあるため、いつの結果かが残ることは判断の根拠として大切です。
引用ページの見出しを並べて比べる

引用元の見出しを並べると、自社ページの改善に使える情報が3つ得られます。
- どのページにも共通する話題
複数の引用元にある見出しは、そのキーワードで「扱って当然」の話題と考えられる - 扱っているページが少ない話題
1〜2ページにしか無い話題は、他社と差をつける余地になる - 話題の並び順
基礎知識 → 選び方 → 費用 → よくある質問、といった流れがつかめる
さらに、中央の列の見出しを右側の「作るページの構成」へ移すことができます。ドラッグするかダブルクリックすると、自社ページの構成に1行加わります。

構成が決まったら「この内容でページ作成」を押し、ページを組み立てる画面へ進みます。社内ではこの一連の流れを「LLMO対策ページ生成」と呼び、調査からページ制作までを途切れずに進めています。
概要が出ないキーワードの扱い

概要が出なかった場合は、「AI による概要が表示されやすい関連キーワード」が候補のボタンとして表示されます。入力した言葉の最初の2語に「とは」「選び方」「おすすめ」を付けたもので、押すとその言葉で取り直します。
たとえば「熊本 外壁塗装 費用 相場」で出なければ、「熊本 外壁塗装 とは」「熊本 外壁塗装 選び方」「熊本 外壁塗装 おすすめ」が候補になります。

💡 自分の画面で見た概要も残せる
本文が取れなかったとき、左上の欄には「Googleの『AI による概要』をここへ貼り付けることもできます。」と表示されます。自分のブラウザで見た概要を貼れば、キーワードと一緒に保存されます。
ただし、それは「担当者の画面で見たもの」です。ツールが取得した結果とは区別して扱います。
引用元の調査に必要な環境と仕組み
社内のパソコン1台で動く

外部サービスへの登録は不要で、必要なものは次の4つです。
- Python
サーバーのプログラムを動かす - 検索画面を開く道具
SeleniumとPlaywright(プログラムからブラウザを操作する) - ページを読む道具
requestsとBeautiful Soup(ページを取得して見出しを取り出す) - 起動用のファイル
「start-server.bat」をダブルクリックすると、道具がそろっているかを確かめてからサーバーを起動する
起動すると黒い画面に「競合サイトのH2構成を実際のページからスクレイプします。」「このウィンドウは開いたままにしてください(閉じると停止します)」と表示されます。この画面を開いている間、サーバーは動き続けます。
📚 用語解説:スクレイプ
プログラムがWebページを開き、中の文字や見出しを取り出すことです。人がページを開いてメモする作業を、プログラムが代わりに行います。
このツールが取り出すのは、主に「タイトル」と「H2・H3の見出し」です。
取れなかった結果を作り物で埋めない

このサーバーは、文章づくりの社内ツール(Aruru Writer)とも共通です。サービスページやブログの競合の見出しを調べるときも、実際のページから取得しています。
| 取るもの | 使う場面 | 頼み方 |
|---|---|---|
| AI による概要と引用元 | LLMO対策ページの調査 | キーワードを渡し、概要・引用元・見出しを取る |
| 検索上位のページ | サービスページの競合調査 | キーワードを渡し、上位ページと見出しだけを取る |
| 指定したページ | 特定の競合を直接確かめたいとき | URLを渡し、見出しを取る |

Claude Codeに調査を任せるときの手順書
画面から操作するほかに、Claude Code(AIに作業を任せる道具)へ調査を頼むこともあります。そのために手順書(スキル)と担当役(エージェント)を用意しています。手順書と担当役の考え方は、AI秘書の作り方で詳しく紹介しています。
【Claude Codeへの指示の例】
「熊本 外壁塗装 おすすめ」で、AI Overviewの引用元を調べてください。
引用されたページのH2・H3も取って、共通する話題と、少ない話題を分けて報告してください。
手順書で決めているのは、次の5点です。
- 最初に道具の説明書をすべて読む
- 使うのはサーバーが実際に取得した結果だけ
- 取れなかった引用元や見出しを推測で作らない
- 検索した日時・キーワード・地域・取得の成否を記録する
- アクセス制限やログインが必要なページを無理に取りにいかない
報告の書式もそろえています。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 取れたか | AI による概要を取得できたかどうかと、その本文 |
| 引用元 | 引用元のURLとページ名 |
| 見出し | 実際に取得できたページのH2・H3 |
| 傾向 | 共通して扱われている話題と、不足している話題 |
| 取れなかった理由 | 「取れなかった」「表示されなかった」「アクセスが制限されていた」の区別 |

こうした手順書を自社の業務向けに作っておけば、担当者が替わっても同じ品質で調査を続けられます。アルル制作所のAI家庭教師では、1回2時間で御社の業務に合わせた手順書を一緒に作ることもできます。
会社として守る調査のルール
他社サイトとGoogleに負担をかけない

Googleに対しても同じ姿勢です。自動で検索を続けると、Googleが「ロボットではないことを確認」する画面を出すことがあります。
ツールはこの画面を検知するとその場で止まり、「Google検索が自動アクセス確認画面を表示しました。時間をおいて再実行してください。」と表示します。

事実と提案を分けて報告する
ツールと手順書の両方で、最も大事にしている線引きです。報告を読む側にとっても、判断のしやすさが変わります。
| 種類 | 例 | 扱い |
|---|---|---|
| 取れた事実 | 引用元のURL、ページのH2・H3、概要の本文 | そのまま記録する |
| 取れなかったこと | 概要が出なかった、ページが開けなかった | 「取れなかった」と記録し推測で埋めない |
| 考え・提案 | 「この話題を足すとよさそう」 | 事実と分け、提案だと分かるように書く |

⚠️ チャットのAIに引用元を尋ねるだけでは不十分
チャットのAIに「このキーワードで引用されているサイトは?」と尋ねると、それらしい一覧が返ってくることがあります。しかし、それが今のGoogleの画面と一致するとは限りません。
社内の判断に使うなら、実際の検索結果から取ったものか、いつ取ったものかを必ず確かめてください。取得日時の分からない一覧は、判断材料にしないほうが安全です。
結果はその時点のひとつの見え方

運用して分かった改善点
ツールは使いながら直してきました。直した内容は、そのまま運用のルールになっています。
競合が1件しか集まらなかった
サービスページの競合調査では、当初「ニュース・まとめ記事・比較記事を除いた会社の自社サイト」だけを集めていました。ところが「リフォーム どこに頼む」のような質問形のキーワードでは、上位の多くが記事だったため、競合が1件しか残らないことがありました。

自社サイトだけでは構成の参考にならなかった
会社の自社サイトだけを集めると、見出しが「施工事例」「サービス紹介」に偏り、ページ構成の参考になりにくいことも分かりました。

古いサーバーが動き続けていた
ツールを直しても、パソコンで古いサーバーが動いたままだと、修正前の動きが続いてしまいます。

⚠️ 引用元の調査で避けたい3つの誤り
1. 取れなかった部分を推測で補う
推測で埋めた構成は調査ではなく想像です。取れなかったことは、そのまま記録します。2. 1回の結果で結論を出す
AI による概要は日や条件で変わります。重要なキーワードは日時を記録し、何度か確かめます。3. 引用元の見出しを写す
見出しは「扱う話題」を決める材料です。中身は自社の言葉と実例で書きます。写しただけのページには、お客様にもAIにも選ばれる理由がありません。
LLMO対策をツールなしで始める3ステップ

ステップ1 お客様が検索しそうな言葉を3つ選ぶ
- 地域と業種の組み合わせ
例:「熊本 外壁塗装」 - 選び方を調べる言葉
例:「外壁塗装 選び方」 - 質問の形の言葉
例:「外壁塗装 いつ 塗り替え」

ステップ2 検索して引用元を記録する
- Googleで検索する
AI による概要が表示されたら本文をコピーして残す - 引用リンクを開く
開いたページのURLとタイトルを控える - 見出しを書き出す
大きな見出し(H2)だけでよいのでページごとに並べる - 日時を添える
いつ検索したかを一緒に記録する

ステップ3 自社ページと見比べて直す場所を決める
書き出した見出しと自社ページの見出しを並べ、次の3点を確かめます。
- どの引用元にもある話題が自社ページにもあるか
- 自社にしか書けない実例・地域・担当者の話が見出しになっているか
- お客様の質問に1文で答える段落があるか

2か月で社内の習慣にする進め方
| 時期 | やること | 到達点 |
|---|---|---|
| 1週目 | キーワードを3つ決め、手で検索して引用元を記録する | 実物を初めて確かめた |
| 2週目 | 引用元の見出しと自社ページを見比べ、足りない話題を書き出す | 直す場所が分かった |
| 3〜4週目 | 1ページだけ書き足し、同じキーワードで再び記録する | 変化を追えるようになった |
| 2か月目 | キーワードを増やし、手間の大きい作業をツールやAIに任せる | 調査が社内の習慣になった |
記録を持つ会社と持たない会社の差
| 場面 | 引用元を記録している会社 | 一般論だけで直している会社 |
|---|---|---|
| 直す場所 | 足りない話題がキーワードごとに分かる | どこを直すか毎回迷う |
| 判断の根拠 | 日時つきの実物の記録 | 記事やセミナーで聞いた一般論 |
| 成果の確かめ方 | 同じキーワードで取り直して比べる | 変わったかどうか分からない |
| 社内での共有 | 記録を見せて説明できる | 担当者の感覚に頼る |
最初の1か月の手作業を、自社の業務の流れに合わせて仕組みにしたい場合は、AI家庭教師がお手伝いできます。1回2時間で、御社のキーワードを使って記録の表や手順書を一緒に作れます。
まとめ
AI検索のLLMO対策として、引用元を実物で確かめる方法を紹介しました。要点は次のとおりです。
✔️ 検索結果の一番上にAIの答えが出るようになった。
順位に加えて「引用元に選ばれているか」を確かめる
✔️ AIの選び方は見えなくても結果は見える。
引用リンクをたどればAIが読んだページが分かる
✔️ 引用元の見出しから扱うべき話題が分かる。
共通する話題と少ない話題を分けて見る
✔️ 取れなかった結果を推測で補わない。
「出なかった」「取れなかった」も記録に残す
✔️ 事実と提案を分けて報告する。
取得した結果と、AIや人の考えを混ぜない
✔️ 他社サイトとGoogleに負担をかけない。
制限のあるページや確認画面はすり抜けない
✔️ まずは手作業で3つのキーワードから。
手間が大きいと感じた作業が、ツールに任せる場所

よくある質問
Q. AI による概要はどのキーワードでも表示されますか
A. 表示されないこともあります。キーワード・地域・Google側の表示の条件で変わります。
表示されなければ「とは」「選び方」「おすすめ」を付けるなど言い方を変えて試し、表示されなかったことも記録しておきます。
Q. 担当者のブラウザで見た結果とツールの結果が違うことはありますか
A. あります。アルル制作所のツールは、日本語・日本向けの設定で、人ごとの好みに合わせた表示を切って検索しています。
見る人・場所・時間で表示が変わるため、どちらも「その時点のひとつの見え方」として扱います。
Q. 引用元の見出しを自社ページにそのまま使ってもよいですか
A. おすすめしません。見出しは「どの話題を扱うか」を決める材料にとどめ、中身は自社の言葉と実例で書きます。
そのほうが、お客様にとって読む理由のあるページになります。
Q. ChatGPTなどに引用元を尋ねるだけではいけませんか
A. 返ってきた一覧が、今のGoogleの画面と一致するとは限りません。実際の検索結果から取ったものか、いつ取ったものかを確かめてください。
確かめられない一覧は、社内の判断材料にしないほうが安全です。
Q. 引用されやすいページにするには何から始めればよいですか
A. まず、自社の業種のキーワードで実際に引用されているページを確かめることです。そのうえで、共通の話題が自社ページにあるか、自社にしか書けない実例や地域の情報が見出しになっているかを見比べます。
Googleの仕組みそのものについては、Googleの公式の案内をご確認ください。
Q. 社員が調査を続けられるようにするにはどうすればよいですか
A. キーワード・日時・引用元・見出しを記録する表と、「推測で埋めない」「事実と提案を分ける」といったルールを文書にしておくことです。担当者が替わっても同じやり方で続けられます。
Q. 自社で進められるか不安です。相談できますか
A. アルル制作所では、御社のキーワードで引用元を調べ、ページの直し方を一緒に考えるお手伝いをしています。「どのキーワードから調べればよいか分からない」という段階からご相談ください。

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