楽天広告レポートを自動化する方法|AIが作った数字を検証する仕組み

楽天広告レポートを自動化すると、データの取得も組み立ても数分で終わります。残る仕事は、出してよいかどうかを確かめることだけです。

ただし、自動化で本当に怖いのは「作れないこと」ではありません。整って見えるのに中身が誤っているレポートが、そのまま判断やお客様への報告に使われてしまうことです。

そこでアルル制作所では「作ったら必ず機械で元データと突き合わせてから出す」という決まりを置いています。この記事では、その仕組みと、実際に広告費が日数倍にふくらんだ事故の中身を紹介します。


目次

楽天広告レポートを自動化すると担当者の役割が変わる

1つのレポートに6つのメニューが並ぶ

みらい「うちも楽天に出店してるんだけど、広告のレポートは毎月たいへんなんだよね。画面から数字を落として、表にして、前年と比べて……」 アルル「その作業は、いまはAIとプログラムに任せられます。アルル制作所では、楽天の管理画面(RMS)からのデータの取得も、レポートの組み立ても自動にしています」 みらい「じゃあ、もう人は何もしなくていいの?」 アルル「そこが大事なところです。作る手間が減った分、人の仕事は『出してよいかを確かめる』ことに移ります。そして、その確かめ方も、できるだけ機械に任せています」

アルル制作所の楽天広告レポートは、1つのHTMLファイルにまとまっています。見たい切り口ごとに、次のメニューが並びます。

  1. 全体サマリー
    総売上と日別の推移に加え、広告費に対して何倍の売上があったか(ROAS)
  2. 商品分析
    商品別の売上の前年比較と、アクセス・購入率
  3. RPP広告分析
    楽天の検索連動型広告の成績を全体・商品別・キーワード別で
  4. GA4アクセス分析
    ページの見られ方・流入元・商品リンクのクリック
  5. 楽天広告分析
    イベント特集ページなどの広告の成績(配信した月のみ)
  6. ネクストアクション
    次に打つ手の候補
みらい「これが毎月自動でできるなら、かなり楽だね」 アルル「はい。ただ、これだけ数字が多いと、1つの数字のまちがいを目で見つけるのは、ほぼ無理なんです」

人の目視と機械の突き合わせは得意分野が違う

見るところ人の目視機械の突き合わせ
確かめる対象見た目・グラフの形・違和感レポートの数字と元データ(CSV)の数字
強みレイアウト崩れや読みにくさに気づける桁・合計・対象月・リンク先の一致を確実に見る
弱み桁の誤り・別の月の数字・似た名前の取り違えを見逃しやすい見た目や文章の分かりやすさは判断できない
かかる時間数字が増えるほど長くなる数秒
見落としが起きる場面疲れているときや見慣れた形のとき検証項目に入っていないもの
みらい「"見慣れた形のとき"に見落とすっていうのは、分かる気がする」 アルル「表の形が毎月同じなので、中の数字が大きくずれていても、形が整っていると『いつものレポート』に見えてしまうんです。だから、数字は機械、見た目は人、と分けています」

⚠️ 「AIが作ったから正しい」と考えたときのリスク

AIもプログラムも、前提が誤っていればそのまま整ったレポートを作ります。作業が速くなるほど、誤りも速く届きます。

誤った広告費を見て予算を増減すれば、売上に直接響きます。任せる範囲を広げる前に、確かめる仕組みを用意することが欠かせません。


楽天広告レポート自動化の流れ

みらい「実際には、どういう流れで作ってるの?」 アルル「アルル制作所で毎月やっている流れを、そのままお見せしますね。AIには、Claude Codeを使っています」

依頼を受けたAIが最初に確認する2つのこと

担当者がAIにかける言葉は、これだけです。

楽天の広告レポートを作ってください。

AIはすぐに作業へ入らず、手順書で「最初に必ず確かめる」と決めてある2点を聞き返します。

  1. 「最新データを取得しますか?(はい/いいえ)」
    楽天の管理画面からデータを取り直すかどうか
  2. 「◯月分でよろしいですか」
    対象月の確認。月の途中なら「◯日時点の速報値」と明記する
みらい「月の確認なんて、言わなくても分かりそうだけど」 アルル「それが、実際に7月分を作り始めてしまったことがあるんです。依頼の月を声に出して確かめなかったのが原因でした。それ以来、着手の前に対象の月を復唱すると決めています」

💡 社内のルールを手順書としてAIに持たせる

アルル制作所では、この確認と検証の段取りを「スキル」という手順書にしてAIに持たせています。「楽天のレポートを作って」「広告レポートを更新して」と頼めば、「スキル」と言わなくてもAIがこの手順書を読んでから動きます。

手順書には、「できました」と報告する前に検証が通っていることを確かめると書いてあります。担当者が替わっても同じ手順で進むのが利点です。

データの取得とレポートの組み立て

「取得してください」と答えると、取得用のプログラムが次の順で動きます。

  1. ブラウザが自動で開き楽天の管理画面にログインする
  2. 必要なCSVを順にダウンロードする
    商品別のアクセスと売上・イベント広告の成績・RPP広告の商品別とキーワード別を、今年分と前年分
  3. RPPのデータを展開する
    圧縮ファイル(zip)で届くため中のCSVを取り出す
  4. GA4のデータを取る
    ページの見られ方や流入元などを8種類のCSVで保存する

手順書の目安では、ここまで3分前後です。担当者が画面を開いて1つずつダウンロードしていた頃と比べると、手間は大きく違います。

続いて、対象月のデータだけを1つのフォルダに集めます(社内では「ステージング」と呼んでいます)。そのフォルダを指定して組み立てのプログラムを動かすと、レポートのHTMLができます。

みらい「わざわざ、その月の分だけを別のフォルダに集めるんだ」 アルル「はい。組み立てのプログラムは、フォルダの中のCSVをぜんぶ読みます。古い月のCSVが1つでも混ざっていると、別の月の数字を拾ってしまうんです」

レポートの形は月に合わせて自動で切り替わります。母の日商戦のある3〜5月は母の日の分析つき、それ以外は通常月の形です。担当者が「今月の考察」を書いて置いておけば、全体サマリーの先頭に入ります。

検証プログラムで元データと突き合わせる

レポートができた時点では、まだ完成扱いにしません。検証用のプログラム(verify_report.py)にかけます。

python engines/rakuten-ads/scripts/verify_report.py clients/{お店}/rakuten/report_YYYYMM.html --data clients/{お店}/rakuten/data-YYYYMM

渡すのはレポートのファイルと、組み立てに使ったデータのフォルダの2つだけです。

みらい「16項目を、数秒で見てくれるんだ」 アルル「はい。そして、決まりはひとつだけです。FAIL(不合格)が1件でもあれば、お客様には出さない。直して、もう一度通します」

判定は3段階です。

  1. OK
    元データと一致している
  2. WARN(注意)
    即不合格ではないが人が読んで判断する(その月に広告の配信が無かったときなど)
  3. FAIL(不合格)
    社外に出さない。直して検証し直す

広告費が実際より大きく見える理由

広告費が何十倍で表示された実例

みらい「さっき言ってた、広告費が何十倍になった話。どうしてそんなことが起きたの?」 アルル「原因は、楽天からダウンロードするCSVの"くせ"でした。イベント広告の成績を日ごとに出すと、『広告費』の列には、その日の費用ではなく、掲載期間ぜんぶの契約金額が、毎日同じ値で入っているんです」 みらい「え、毎日同じ金額が並んでるってこと?」 アルル「そうです。それを日ごとに足していくと、掲載日数の分だけ何倍にもなります」

手順書に載せている例で、どれほどずれるかを見てみます。

  • 契約金額25万円・掲載28日間の広告があるとします
  • 日ごとのCSVでは、28行すべての「広告費」に250,000が入っています
  • そのまま合計すると25万円 × 28日 = 700万円 と表示されます

その日の実際の費用は「日割り按分」という別の列にあります。こちらは日ごとの金額なので合計して問題ありません。

📚 用語解説:契約金額と日割り(按分)

契約金額は、広告枠を掲載期間まるごと買ったときの金額です。日割り(按分)は、その契約金額を掲載日ごとに割り振った金額です。

月の途中までの成績を見るなら、日割りが「その月に実際にかかった費用」です。アルル制作所のレポートでは「広告費(契約金額)」と「日割り(実費)」を別の列に分けて表示しています。

対策済みでも誤りがすり抜けた理由

みらい「そのくせを知ってれば、防げそうだけど」 アルル「実は、知っていて、対策も入れていたんです。ただ、その対策は『パック親枠』という種類の広告にだけ効くように書かれていました」 みらい「ほかの種類の広告には効かなかった?」 アルル「はい。敬老の日の特集のように、種類の欄が『-』で配信される広告がありました。そこには対策が効かず、2026年8月分のレポートで、広告費が日数倍にふくらんで表示されたんです」

現在は広告の種類を問わず「契約金額は足さずに最大値を採る」「日割りは足す」に統一しています。さらに再発を防ぐため、検証プログラムに2つの項目を加えました。

  1. ふくらんだ金額が載っていないか
    日ごとに単純に足した「誤った合計」をあらかじめ計算し、それがレポート内にあれば不合格
  2. 広告費が日割りの3倍を超えていないか
    契約金額は日割り合計の2〜3倍に収まるのが通常。数十倍なら集計の誤りと判断する
アルル「1つ目がおもしろいところで、『まちがった答え』のほうを先に計算しておいて、それがレポートに出ていないかを探すんです。まちがい方が分かっているなら、そのまちがいを直接さがせます」

検証プログラムが確かめている項目

検証の項目は、どれも「過去に起きたこと」か「起きたら困ること」に対応しています。主なものを、防いでいるリスクと並べます。

確かめること防いでいる失敗
広告費がCSVの契約金額と一致するか日ごとの行を足してしまう集計ミス
広告費が日割りの3倍以内か同じく集計ミス。数十倍なら確実に誤り
売上・クリックがCSVの合計と一致するか集計対象の取り違え
総売上が商品別売上の合計と一致するか別の月のCSVを読み込んでいる
対象月がCSVに書かれた期間と一致するか月の取り違え
配信していないイベントの名前やリンクが混ざっていないか母の日用の設定を別イベントに流用している
zipファイルが展開されずに残っていないかRPPの成績が反映されていない
GA4のデータがそろい日数が足りているか古い取得結果を使っている
前月のレポートと数字が同じすぎないか更新されていない(9割以上同じなら疑う)
ヘッダーだけの空の表が無いかデータが無いのに表だけ並び中身が無いように見える
リンク先のページが実在するか(指定したときのみ)イベントごとのページの住所を取り違えて開けない
みらい「"前月と同じすぎないか"まで見るんだね」 アルル「はい。フォルダに古いCSVが残っていて、レポートが実は更新されていなかった、ということが起きたからです。前月のレポートに出ている金額と比べて、9割以上が同じなら不合格にしています」

AIに任せる範囲と人が責任を持つ範囲

作ることと社外に出すことは別の工程にする

みらい「ここまで機械で見てくれるなら、そのままお客様に送ってもいい気がしてきた」 アルル「いいえ、そこは分けています。検証はあくまで『出してはいけないものを止める』ためのもので、『出してよい』と決めるのは人です」

検証プログラムが見るのは数字とリンクだけです。見た目や数字の意味は、担当者がブラウザで開いて確かめます。手順書で決めている目視の確認点は4つです。

  • 各メニューが開きグラフが表示されるか:古い表示が残らないようキャッシュを消して読み込み直す
  • 見出しや名称がその月のイベントのものか:母の日以外の月に「母の日◯◯」という見出しが出ていないか
  • 金額の桁が実感と合っているか:広告費が数百万〜数千万円なら何かがおかしい
  • 前年比の増減の向きと色が正しいか:増えているのに赤になっていないか

広告費が動く操作は必ず人の承認を通す

みらい「レポートを見て、AIがそのまま広告の入札を上げたりはしないの?」 アルル「入札を変えると、そのまま広告費が動きます。なので、入札の変更は、実行する前に必ず人の承認を取ると手順書に書いてあります」

RPP広告の入札(クリック単価)を扱うプログラムも、お金が動く手前で止まるよう3段階に分けています。

  1. 現在の設定を取得する
    変更はしない安全な操作
  2. 変更内容を確認する
    変更後のCSVを作るだけで楽天にはアップロードしない(dry-run)
  3. 実行する
    「実行してよい」という指定(–yes)が無ければアップロードしない

社内の役割分担として整理すると、次のようになります。

工程担当内容
対象月とデータの取り直しを決める人(AIが聞き返す)「はい/いいえ」と月を答える
データ取得とレポートの組み立てプログラム(AIが動かす)決まった手順で取得し決まった形に組み立てる
数字の突き合わせ検証プログラム元のCSVと比べFAILが1件でもあれば止める
見た目とイベント名の確認ブラウザで開いて目で見る
お客様に出すかの判断検証と目視の両方が通ってから
入札・予算の変更人が承認してから変更内容を見て承認したものだけ実行する

💡 URLは推測で入れない

レポートには、広告を出したページや自社ページへのリンクが並びます。ところが元のCSVには掲載ページのURLが入っていません。

そのため広告名からURLを割り出していますが、自社ページが無いイベントは「自社LPなし」と表示し、推測でURLを入れないと決めています。新しいイベントを加えるときも、実際にページが開けることを確かめてからにしています。


失敗から生まれた社内ルール

起きたミスはすべて検証項目に変えた

みらい「ほかにも、つまずいたことはあるの?」 アルル「あります。アルル制作所の手順書には、『実際に起きたもの』として事故の一覧が載っています。そのほとんどが、いまは検証の項目か、手順の1行になっています」
起きたこと原因決めたルール
広告費が何十倍で表示された日ごとに繰り返される契約金額を足していた。対策が一部の広告種類にしか効いていなかった種類を問わず最大値を採る。検証で機械的に止める
対象月を取り違えて作り始めた依頼された月を復唱しなかった着手前に対象月を復唱する
敬老の日の広告に母の日のページのリンクが付いたページの住所を割り出す処理が母の日前提で作られていた広告名からイベントを見分ける。検証でレポート全体を確認する
広告枠の成績が出ていないように見えたデータの無い月にヘッダーだけの表が先頭に並んでいたデータの無い表やメニューは出さない
GA4のグラフが数日分しかなかった古い取得結果のフォルダからデータを写していた写し元を固定し日数を検証する
ログイン直後に取得が止まった楽天の管理画面のお知らせが画面を覆っていた(出る日と出ない日がある)出ていれば閉じ、出ていなければそのまま進む
レポートが更新されていなかった古いCSVがフォルダに残っていた前月との共通率を検証する
みらい「ログインの直後にお知らせが出る、っていうのは人間でもよくあるやつだ」 アルル「はい。人ならすぐ閉じられますが、プログラムには"画面を覆う何か"が見えません。出る日と出ない日があるので、どちらでも動くように直しました」

1か所直したら全体を点検する

アルル「いちばん学んだのは、敬老の日のリンクの件です。母の日を前提にした作りは、1か所ではありませんでした。掲載ページ、広告の出来ばえの判定、ネクストアクション、自社ページ別の成績。4か所に同じ前提があったんです」 みらい「1つ直して『直りました』と言ったら、また別の場所で見つかった、みたいな?」 アルル「まさにそれです。1か所を直して報告し、残りを指摘されて直す、を繰り返してしまいました。そこで、誤りが見つかったときの手順を4つ決めました」
  1. 同じ誤りがほかの場所にも無いか全体を点検する
  2. その誤りを見つける項目を検証プログラムに加える
  3. 直す前の状態で加えた項目が本当に不合格を出すか確かめる
  4. 手順書の事故一覧に書き足す

特に3つ目が重要です。項目を足してもミスを見逃すなら意味がないため、あえて直す前の状態に戻し、きちんと「FAIL」が出るかを確かめます。

⚠️ 楽天広告レポートで避けたい3つのこと

1. 日ごとのCSVの「広告費」をそのまま合計する
契約金額が毎日繰り返し入っているため日数倍にふくらみます。日々の費用は「日割り按分」の列で見ます。

2. 複数の月のCSVが混ざったフォルダで作る
組み立てのプログラムはフォルダ内をすべて読みます。対象月だけを集めたフォルダで作ります。

3. 「できました」の報告や見た目の整い方で信用する
形が整っていても数字が正しいとは限りません。数字は機械で突き合わせ、見た目は人が見るという順番を守ります。

数字の読み違いを防ぐ決めごと

数字自体が正しくても、読み方を誤れば判断を誤ります。手順書には、楽天のCSV特有の読み方も書いてあります。

みらい「読み方って、たとえば?」 アルル「RPP広告のキーワードのCSVには『キーワードCPC』という列があるんですが、全部の行が空欄なんです。これを見て『入札を設定していない』と読んではいけません」 みらい「え、空欄なのに?」 アルル「この列は、入札をまとめて設定するときに書き込むための"入力欄"なんです。いまの設定値は、ここには出てきません。なので、実際に払ったクリック単価の平均(CPC実績)で読むと決めています」

ほかにも次のような決めごとがあります。

  • キーワード別の消化額は商品別の消化額の内数:足すと二重計上になるため、キャンペーン全体の消化額は商品別で見る
  • 入札を上げる余地がある箇所に印を付ける:売上が広告費の8倍以上あるのに、実際のクリック単価が楽天の目安の7割に届いていないキーワードに「↑余地」と表示する
  • 予算上限の設定値はCSVに出ない:管理画面でしか分からないため、実際に使われた金額で代わりに見る
アルル「こうした読み方も、気づいたときに手順書へ1行書き足すのが基本です。次の月からは、AIもその読み方で数字を扱います」

楽天広告レポートの自動化を始める3ステップ

みらい「うちでもやってみたい。でも、いきなり全部を自動にするのは無理そう」 アルル「全部を一度に作る必要はありません。おすすめは、レポートを作る仕組みより先に、確かめる仕組みを作ることです」

ステップ1 絶対に誤ってはいけない数字を3つ決める

最初は今のレポートの作り方のままで構いません。判断に使う数字の中から、誤っていたら困るものを3つ選びます。

  1. 総売上
    管理画面の商品別売上の合計と一致しているか
  2. 広告費
    契約金額とその月の実際の費用を分けて見ているか
  3. 対象月
    レポートの月とダウンロードしたCSVの期間が一致しているか
アルル「アルル制作所の検証も、始まりはこういう"合っていてほしい数字"でした。数字を3つに絞ると、確かめる手間も小さく済みます」

ステップ2 突き合わせのプログラムをAIに作らせる

選んだ3つの数字をAIに伝えて、次のように依頼します。

【AIへの指示】

毎月の楽天広告のレポート(HTML)と、元にしたCSVのフォルダがあります。
レポートに出ている総売上・広告費・対象の月が、CSVの数字と一致しているかを確かめるプログラムを作ってください。
一致しないものがあれば「FAIL」と表示して、止めるようにしてください。

日ごとのCSVの「広告費」の列は、契約金額が毎日繰り返し入っているので、足さないでください。

アルル「最後の一文のように、自分の会社で知っている"くせ"を書き添えると、最初から正しく作ってもらえます」

ステップ3 ミスが出るたびに検証項目を1つ足す

あとは運用しながら仕組みを育てていきます。

  • ミスが見つかったら直して終わりにせず、それを見つける項目を検証に加える
  • 加えた項目が、直す前の状態で本当に「FAIL」を出すか確かめる
  • 手順書の「実際に起きた事故」の一覧に書き足す

自社のレポートに当てはめると、どの数字を選び、どう指示を書けばよいかは会社ごとに違います。アルル制作所のAI家庭教師なら、1回2時間で御社のデータを前にしながら一緒に作れます。

半年で仕組みを育てる目安

時期取り組み検証の状態
1か月目誤ってはいけない数字を3つ決め、突き合わせのプログラムを作る3項目。ミスの入口だけを見ている
2〜3か月目起きたミスを項目として足していく月の取り違えや古いCSVも止められる
4〜6か月目データ取得と組み立ても少しずつプログラムに任せる作ったあとに必ず検証を通す流れができる
半年以降「レポートを作って」のひとことで取得・組み立て・検証まで進む人は目視の確認と、出すかどうかの判断に集中できる

1年後に生まれる会社ごとの差

場面検証の仕組みがある会社目視だけの会社
桁の誤り社外に出す前に機械が止めるお客様や上司に指摘されて初めて気づく
対象月の取り違えCSVの期間と比べて止める気づかず前の月の数字で判断してしまう
過去のミス検証項目として残り再発しない担当者の記憶にしか残らない
担当者の交代手順書と検証をそのまま引き継げるどこを見ればよいかを一から教え直す
数字の扱い数字を信頼して次の打ち手を考えられる数字を疑うところから始まる

同じ「作ったら元データと突き合わせる」考え方は、GA4の月次レポートを自動化する方法でも使っています。


まとめ

楽天広告レポートを自動化するときに押さえたい点を、アルル制作所の実例からまとめます。

✔️ 自動化すると担当者の仕事は「確かめる」に移る
整ったレポートほど誤りに気づきにくい

✔️ 楽天の日ごとのCSVには特有のくせがある
「広告費」に契約金額が毎日入るため、足すと日数倍にふくらむ

✔️ 数字は機械で元のCSVと突き合わせる
FAILが1件でもあれば社外に出さない

✔️ 誤り方が分かっているなら、その誤りを直接探す
ふくらんだ合計がレポートに載っていないかを見る

✔️ 1か所直したら全体を点検する
同じ前提はたいてい複数の場所にある

✔️ 起きたミスは検証項目と手順書の1行にして残す
直す前の状態で本当に止まるかも確かめる

✔️ 広告費が動く操作と社外に出す判断は人が持つ

みらい「"作れるか"より"まちがいを出さないか"のほうが大事なんだね。まずは、うちで合っていてほしい数字を3つ書き出してみるよ」 アルル「それがいちばんの近道です。確かめる項目が1つ増えるたびに、安心して任せられる仕事が1つ増えます」

よくある質問

Q. 楽天の広告レポートは自動化できますか

A. できます。楽天の管理画面からのCSVのダウンロード、レポートの組み立て、数字の検証まで、プログラムとAIに任せられます。
アルル制作所では「レポートを作って」のひとことで、この流れが動きます。

Q. プログラミングができる社員がいなくても始められますか

A. 使うだけなら専門知識は要りません。アルル制作所でも、取得・組み立て・検証のプログラムは日本語で頼んでAIに作らせ、動かし方は手順書で決めています。
「どの数字を何と突き合わせるか」を言葉にできれば始められます。

Q. 楽天の管理画面にAIがログインして問題ありませんか

A. アルル制作所では、ログイン情報をプログラムとは別の設定ファイルに置き、共有範囲から外しています。取得のプログラムが行うのはデータのダウンロードです。
入札を変えるプログラムは「実行してよい」という指定が無ければアップロードしません。楽天の利用規約やセキュリティの決まりは、楽天の公式の案内でご確認ください。

Q. 検証がOKなら目視の確認は省けますか

A. 省けません。検証が見ているのは数字とリンクだけです。
グラフの表示・見出しがその月のイベントのものか・金額の桁が実感と合うかは、担当者がブラウザで確かめます。機械の検証と目視の両方が通ってから、社外に出すかを決めます。

Q. 「WARN(注意)」が出たらどう対応すればよいですか

A. WARNは即不合格ではないものの、人が中身を見て判断してほしい項目です。その月にイベント広告の配信が無かったときなどに出ます。
理由を説明できれば進めて構いません。説明できない場合はFAILと同様に原因を調べます。

Q. 楽天以外の店舗やほかのレポートにも応用できますか

A. できます。アルル制作所でもGA4の月次レポートなどに「作ったら元データと突き合わせてから出す」という同じ考え方を取り入れています。
どの店舗でも、誤ってはいけない数字を3つ決めるところから始められます。

Q. 自社のデータに合わせて作るのを手伝ってもらえますか

A. はい。アルル制作所で実際に動かしている楽天広告のレポートと検証の仕組みをもとに、御社のデータに合わせた作り方をお手伝いしています。「どの数字を確かめればよいか分からない」という段階からご相談いただけます。

自社の仕事に当てはめて、一緒に作りませんか

記事の中身を、御社の業務に合わせて実際に動く形にするところまでお手伝いしています。「うちの場合はどうすれば」に、その場で答える個別レッスンです。

アルル制作所のAI活用セミナーとAI家庭教師の様子

アルルのAI家庭教師……社員の皆さんと一緒に、1回2時間で御社の業務をAIに任せる形を作ります。
社長向けAI家庭教師……予定・連絡・経理・SNSなど、社長の仕事をAIに任せる環境を社長だけのために作ります。

ポストしてくれるとうれしいです

この記事を書いた人

岩永奈々のアバター 岩永奈々 取締役・クリエイター

世界を旅するきゅうり大好きクリエイター🛫デザイン歴25年。
みんながハッピーになる企業のマーケティングを研究中。Canva+AI導入+SNS運用+商品企画+商品キット制作+映え壁作りならお任せください!映画・テレビドラマ美術協力&衣装協力35本突破! 工作、手芸、ピアノ、カラオケ大好きな元バンドマン。講師依頼もお待ちしています。

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