GEO対策とは?SEOとの違いとAI検索の見え方を点検する手順

GEO対策とは、生成AIが作る答えの中に自社が出てくるようにする考え方のことです。新しい技術を入れることではありません。

ChatGPTやGeminiに聞くと、まとめられた答えと出どころのリンクが返ってきます。Google検索でも、リンクの一覧の上に「AIによる概要」が出ます。自社のページが順位に出ていても、その答えの中に出てこなければ読まれないままです。

この記事では、自社の見え方をAIに聞いて点検する5つの質問と、ずれた事実を1ページに書き足す手順をまとめました。Googleの公式の案内で確かめられる範囲だけを書いています。

目次

GEO対策とは何かとSEOとの違い

AIの答えの中に出てくるようにする考え方

さき「お客様から『GEO対策してますか』って聞かれて、何も答えられなかったんです」 アルル「AIが答える検索で、自社が出てくるようにすることですね。新しい技術の名前ではなく、考え方の名前です」 さき「技術じゃないんですか?」 アルル「はい。もとは研究の論文で付いた名前で、やることは、AIが答えるときに読む材料をそろえておくことなんです」

GEOは Generative Engine Optimization の略です。生成AIが作る答えの中で、自分のコンテンツが見えるようにするための考え方として、2023年の研究論文で名づけられました。

日本では「LLMO」「AI検索対策」とも呼ばれます。呼び方は違っても、見ているものは同じです。生成AIが答えを作るときに、自社のページが材料として読まれているかどうかを見ています。

GEO対策はSEOと別物なのか

さき「じゃあSEOの会社とは別に、GEOの会社に頼むんですか?」 アルル「そこは安心してください。Googleの公式の案内には、AIの機能に出るための追加の要件はないと書かれています」 さき「えっ、追加でやることは無いんですか」 アルル「出るための条件は、ページがインデックスに登録されていて、検索結果にスニペットが出せる状態であること。これまでと同じなんです」

Googleの検索セントラルには、AIによる概要やAIモードにコンテンツが表示されるための追加の要件はない、と書かれています。表示されるための条件は、ページがインデックスに登録され、検索結果にスニペットが出せて、検索の技術的要件を満たしていることです。

さらに、AI機能で表示されるために、新しく読み取り用のファイルやAI向けのテキストファイル、特別なマークアップを作る必要はない、とも書かれています。

つまり、これまでのSEOと土台は同じです。変わるのはやることではなく、確かめ方のほうです。

見る点これまでの検索AIが答える検索
読む方が見るものリンクの一覧まとめられた答えと出どころ
自社が出る形順位答えの中の引用と出どころのリンク
出るための条件インデックスに登録されている同じ(追加の要件はない)
直すところページの中身と見つけやすさ同じ
確かめ方順位と流入を見る答えを読む・表示回数を見る

順位だけを見ていると、答えの中で自社がどう紹介されているかは分かりません。だから最初の作業は、ページを作ることではなく、AIに聞いて読むことになります。

Googleの「AIによる概要」でどのページが引用されているかを調べる方法は、AI検索のLLMO対策でくわしくご紹介しています。

点検から書き足しまでの4つの作業

全体の流れは4つです。

  1. 自社について聞く5つの質問を決める
  2. AIに聞いて答えを点検表に書き写す
  3. ずれた事実を1ページにまとめて書き足す
  4. AIが読める形になっているかを見る

目指すのは、自社の事実が1ページにそろって、AIに聞いても同じことが返ってくる状態です。

例は、食品のネットショップを6人で運営しているお店にします。ギフトのセットをまとめて注文されることが多いお店、という設定です。

AI検索での自社の見え方を点検する5つの質問

どんな質問を使えばよいのか

点検は、ふだん使っているAIのチャットで始められます。大事なのは、自分で言葉を考えずに、お客様が実際に打ち込む言い方で聞くことです。

さきほどのお店なら、5つはこうなります。

  1. 会社を知らない方の質問
    「ひいらぎ食品店はどんなお店ですか」
  2. 商品の質問
    「ひいらぎ食品店のギフトセットの中身と値段を教えてください」
  3. 条件つきの探し物
    「お歳暮に送れる食品のギフトを3つ教えてください」
  4. 手続きの質問
    「ひいらぎ食品店の送料と届くまでの日数を教えてください」
  5. 比べる質問
    「ひいらぎ食品店と似たお店の違いを教えてください」

3つ目のように、会社名を出さない質問も入れます。候補の中に自社が挙がるかどうかは、名前を出した質問では分からないからです。

聞くときのこつが2つあります。

  • 出どころのリンクを出させる
    /「出どころのページも教えてください」と1行足す
  • 1つの画面で続けて聞かない
    /前の答えに引っぱられるので、質問ごとに新しいチャットを開く

AIに頼むときの文の整え方は、ChatGPTへの頼み方は最初の1通で決まるもあわせてご覧ください。

答えを点検表に書き写す

返ってきた答えを、1行ずつ表に書き写します。これを点検表と呼んでいます。

質問自社が出たか事実のずれ出どころのページ
どんなお店ですか出た6人のお店が「数十人の会社」になっている会社概要
ギフトセットの中身出た去年やめた詰め合わせが出てくる商品ページ
お歳暮のギフト3つ出ない——
送料と日数出た送料が旧料金のまま出どころなし
似たお店との違い出たほかのお店の特徴が混ざっているまとめサイト
さき「人数も送料もちがいます!それに、送料の答えには出どころのリンクが無いんです」 アルル「そこが大事な手がかりです。出どころが無い答えは、AIが自分で埋めたということなんです」

見るところは、ずれの中身と出どころの2つです。

出どころが自社のページなら、そのページを直せば済みます。出どころが他社のまとめサイトだったり、どこにも無かったりするときは、その事実が自社のページに書かれていないという意味です。

どこから直せばよいのか

点検表ができたら、ずれを3つに分けます。直す順番も、この並びです。

  1. 事実がまちがっている
    送料・人数・取り扱い。お客様の判断が変わるので先に直します
  2. 自社が出てこない
    「お歳暮のギフト」のような、選ばれる場面の言葉で書いたページが無い状態です
  3. 古い内容が出てくる
    やめた商品や前の料金。いまのページに言い切って書き直します
さき「全部まとめて直したくなります」 アルル「気持ちは分かります。でもまず1つ目だけにしてください。まちがった数が出ているほうが、出てこないよりお客様に迷惑がかかります」

まちがった数が答えに出ているほうが、出てこないよりお客様に響きます。1つ目から順に手を付けると、少ない手間で効きます。

直す1ページを決めて書き足す手順

新しいページを作らずいまあるページに足す

直す場所は、新しいページではなく、いまあるページにします。点検表のずれが1ページに集まるように、「よくあるご質問」の欄を足すのがいちばん早い方法です。

下書きはAIに頼めます。ふだんのチャットに、次の文を送ります。

次のメモから、自社サイトに載せる「よくあるご質問」を作ってください。

■メモ(ここに無いことは書かない)
[点検表のずれた事実と正しい数を貼る]

■形
・1問1答。質問は、お客様が実際に言う言い方で書く
・答えは1文目で結論、2文目で補う。3文まで
・数と日付は、メモの数字をそのまま使う
・メモに無いことは【要確認】と書く

■入れないこと
・「業界最安」のような言い切り
・1つの文に会社名を何度も入れること

さき「『メモに無いことは【要確認】』って、さっきの点検と逆ですね」 アルル「そうなんです。AIが埋めてしまうから、ずれが生まれたわけですから。下書きのときも同じことをさせません」

効くのは「メモに無いことは【要確認】」の1行です。これが無いと、分からない所までそれらしい数字で埋められます。ずれが生まれた理由と同じことを、下書きでもさせないための1行です。

返ってきた下書きは、数と日付だけ自分の目で見ます。【要確認】の所はお店で確かめて、自分で入れます。

AIが読める形になっているかの確認

書き足したら、そのページがAIから読める形かを見ます。Googleの公式の案内に出ている項目で、見るところは5つです。

  1. 大事な事実をテキストで書く
    送料の表を画像にしていると読まれません。文字として書きます
  2. そのページまでリンクでたどれる
    サイトの中のリンクから見つけられるようにします
  3. 構造化データは表示されている文と合わせる
    入れるなら、ページに出ている文と同じ内容にします
  4. クロールが止まっていないか確かめる
    robots.txtだけでなく、CDNやサーバー側で止めている場合もあります
  5. ChatGPTの検索に出したいとき
    robots.txtで OAI-SearchBot を許可します。直してから反映までは約24時間かかることがあります

あわせて見ておきたいのが、スニペットを出さない指定です。nosnippet・data-nosnippet・max-snippet は、検索結果にスニペットを出させないためのものです。Googleの案内では、検索に表示されるページからの情報を制限するときにこれらを使う、とされています。前に付けたまま残っていると、その部分はAIの答えにも使われません。サイトを作った方に、残っていないかを聞いてみてください。

学習に使わせないことと検索に出すことは別

さき「検索には出したいけど学習には使わせない、が選べるんですね」 アルル「選べます。ただし検索のほうを断ると、ChatGPTの答えには出なくなります。そこは分けて考えてください」

OpenAIの案内では、クローラーが役割ごとに分かれています。

名前役割断るとどうなるか
OAI-SearchBotChatGPTの検索結果にサイトを表示するために使うChatGPTの検索の答えに出なくなる
GPTBot生成AIの基盤モデルの学習に使われる可能性のあるコンテンツを集める学習の材料に使われなくなる
ChatGPT-User利用者が質問したときに、そのページを見に行く自動のクロールには使われない

学習には使わせたくないけれど検索には出したい、という決め方ができます。Googleでも、AIの学習とグラウンディングの制限は Google-Extended で別に管理します。

ただし、検索のほうを断ると、ChatGPTの答えには出なくなります。ここは分けて考えてください。

効果はどこで確かめるのか

直したら、同じ5つの質問をもう一度聞いて、点検表の横に書き足します。答えが変わっていれば、直したところが読まれたということです。

数で見たいときは、Search Consoleに「生成AIのパフォーマンス」というレポートがあります。

  • 対象は「AIによる概要」と「AIモード」
  • 出るのは表示回数だけ。クリック数・掲載順位・検索キーワードは出ません
  • 見られる区分はページ・国・日付・デバイス
  • レポートが出ないときは、まだ表示が少ないという意味です
さき「表示回数だけでも、増えたか減ったかは分かりますね」 アルル「はい。数より先に、答えの中身を読むほうが早いです。点検表のほうが手がかりになります」

数字が動くまでには時間がかかります。先に答えの中身を読むほうが、直すところは早く見つかります。

GEO対策で新しい仕事を増やさない

事実の置き場を1つにする

少人数の会社では、送料や納期の問い合わせに毎回だれかの手が取られます。それはAIの答えでも同じです。ページのどこにも書いていない事実は、AIも答えられないので、別の場所から拾ってきます。

アルル制作所は、GEOを新しい商品として売るつもりはありません。やることはこれまでと同じで、お客様が知りたい事実を自社のページに言葉で書いておくことだと考えています。

AI検索の話が出ると、専用のファイルを置く、記事を量産する、といった作業が増えがちです。けれどGoogleの公式の案内に書かれているのは、インデックスに登録されていること、重要なコンテンツをテキストで提示すること、リンクでたどれることです。

さき「さっそくうちのお店の名前で聞いてみます!送料が古いままなのは、すぐ直せそうです」 アルル「いいですね。まず送料と納期の2つだけ、今日のページに書き足してみてください」

だから最初にやることは、作ることではなく、聞いて点検することで足ります。5つの質問を聞くだけなら、今日のうちに終わります。

自社でやるなら、1回2時間のAI家庭教師で、御社のページを開きながら点検表づくりと書き足しまで一緒に進められます。

まとめ

GEO対策とは何かと、自社の見え方をAIに聞いて点検する流れをご紹介しました。

✔️ GEOは技術の名前ではない。AIの答えの中に自社が出てくるようにする考え方

✔️ 追加の要件はない。条件はインデックスに登録されてスニペットが出せること

✔️ 5つの質問で点検する。会社名を出さない質問も1つ入れる

✔️ 出どころが無い答えは自社に情報が無いしるし。その事実を1ページに書き足す

✔️ 直す順番はまちがいから。数のずれは、出てこないことよりお客様に響きます

よくある質問

Q. GEO対策とは結局SEOと何が違うのですか
A. やることの土台は同じです。Googleの公式の案内では、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件はないとされています。

違うのは確かめ方です。順位ではなく、AIが返す答えの中身を読んで、自社の事実がどう紹介されているかを見ます。

Q. GEO対策にいくらかかりますか
A. この記事の点検は、ふだん使っているAIのチャットとSearch Consoleでできますので、新しい契約は要りません。

ページを直す作業を外に頼むかどうかで費用は変わります。まずは点検だけ自分で終わらせてから、どこまで頼むかを決めるのがおすすめです。

Q. llms.txtのような専用のファイルは必要ですか
A. Googleの公式の案内では、AIの機能で表示されるために新しいファイルやマークアップを作る必要はないと書かれています。

ほかのAIでの扱いは、それぞれの公式の案内を確認してください。

Q. AI検索に出ているかはどこで確かめられますか
A. Search Consoleの「生成AIのパフォーマンス」で、AIによる概要とAIモードの表示回数が見られます。

出るのは表示回数だけで、クリック数・掲載順位・検索キーワードは出ません。

Q. ChatGPTの答えに自社が出てくるようにできますか
A. OpenAIの案内では、ChatGPTの検索結果に表示するために、robots.txtで OAI-SearchBot を許可することがすすめられています。

robots.txtを直してから反映までは、約24時間かかることがあります。

Q. 社員の皆さまに広げるには何から始めればよいですか
A. 5つの質問と点検表の形を決めて、1枚の表として残します。

商品が増えたときや料金が変わったときに、同じ5つを聞き直すだけで点検ができるようになります。

自社の仕事に当てはめて、一緒に作りませんか

記事の中身を、御社の業務に合わせて実際に動く形にするところまでお手伝いしています。「うちの場合はどうすれば」に、その場で答える個別レッスンです。

アルル制作所のAI活用セミナーとAI家庭教師の様子

アルルのAI家庭教師……社員の皆さんと一緒に、1回2時間で御社の業務をAIに任せる形を作ります。
社長向けAI家庭教師……予定・連絡・経理・SNSなど、社長の仕事をAIに任せる環境を社長だけのために作ります。

ポストしてくれるとうれしいです

この記事を書いた人

岩永奈々のアバター 岩永奈々 取締役・クリエイター

世界を旅するきゅうり大好きクリエイター🛫デザイン歴25年。
みんながハッピーになる企業のマーケティングを研究中。Canva+AI導入+SNS運用+商品企画+商品キット制作+映え壁作りならお任せください!映画・テレビドラマ美術協力&衣装協力35本突破! 工作、手芸、ピアノ、カラオケ大好きな元バンドマン。講師依頼もお待ちしています。

目次